日米FTA反対の理由

今日の日経新聞(夕刊)の「十字路」で、吉田春樹氏(吉田経済産業ラボ代表)が、「日米FTAには賛成できない」と題して、短評を書かれている。

吉田氏は、「私は自由貿易論者を自認している」といい、「日韓のFTAは積極的に進めたい」と言われるが、しかし、「日米のそれには賛成できない」という。その理由を、こう説明されている。

 自由貿易国家日本はFTAの条件を厳格に守るべきだ。したがって、仮に農業大国米国との間でFTAを締結すれば、農作物を自由化の対象からはずすことはできない。十年の猶予期間は、あっという間に経過するだろう。その結果、現在主要先進国間で最低のわが国食料自給率はさらに低下する。日豪FTAも同様だ。それでいいのか。
 政府に任せずに、国民の間でよく議論したい課題だ。

自由貿易論者だからこそ、FTAに賛成だからこそ、農業大国であるアメリカ、オーストラリアとのFTAは、日本の食料自給率をさらに低下させるから、反対だ。非常に明快な主張だと思いました。

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