外面(そとづら)というか、アメリカに言われたときだけは、えらく素直ですねぇ…
首相「慰安婦問題は人権侵害」、責任認め改めて米誌で謝罪(読売新聞)
首相「慰安婦問題は人権侵害」、責任認め改めて米誌で謝罪
[2007年4月21日13時55分 読売新聞]安倍首相は、26日からの訪米に先立ち米ニューズウィーク誌のインタビューに応じ、いわゆる従軍慰安婦問題について「慰安婦の方々に人間として心から同情する。日本の首相として大変申し訳ないと思っている」と改めて謝罪した。
さらに、「20世紀は人権が世界各地で侵害された世紀で、日本にもその責任があり、例外ではない」と述べ、慰安婦問題を人権問題と位置づけ、日本の責任を明確に認めた。
また、「我々は歴史に常に謙虚でなければならない。彼女たちが慰安婦として存在しなければならなかった状況に我々は責任がある」と語ったうえ、1993年の河野洋平官房長官談話を継承する考えを重ねて表明した。訪米を前に、米メディアの批判の鎮静化を図ったものだ。
一方、首相は米ウォール・ストリート・ジャーナル紙とのインタビューで、政府の憲法解釈で禁じられている集団的自衛権の行使の問題について「日米同盟をより効率的にし、強化するため、法的な整備をしなくてはいけない。憲法との関係においても研究しなければならない」と述べ、近く設置する有識者会議で具体的な事例研究などを行う考えを強調した。
二つのインタビューは17日に首相官邸で行われた。
しかし、よく読むと、この発言は、日本の戦争責任についてなにも言及していませんなぁ。
- まず、「日本にもその責任があり」といっているのは、「20世紀は人権が世界各地で侵害された世紀」だったということについて。要するに、あの頃は、みんな悪いことをした、といっているだけ。日本も「例外」ではないというのは、言い換えれば、日本だけが悪いわけではない、と開き直っているのと同じ。
- そして、慰安婦については、「従軍慰安婦」という表現は絶対に用いず、しかも「彼女たちが慰安婦として存在しなければならなかった状況」に責任がある、というだけ。「彼女たちを慰安婦にした」のは誰か、という問題は、まったくネグレクトされている。まるで、彼女たちが自然に「慰安婦として存在」したかのような物言い。
これって、謝ったことになるの?
たとえば、交通事故を起こしたときに、「交通事故はあちこちで起きている。私もその例外ではない」「あなたが被害者として存在しなければならなかった状況については責任がある」と言ったら、普通の人は、バカにするなと激怒するはず。それと同じことをいっているようにしか思えないのですが。
ちなみに、米「ニューズウィーク」誌のインタビューのくだりはこちら。
Japan’s PM on Iraq and ‘Comfort Women’ – Newsweek: World News – MSNBC.com
As you know, your comments on “comfort women” caused an outcry in the United States. Do you really believe the Imperial Army had no program to force Korean, Chinese and other women to provide sexual services to Japanese soldiers?
I have to express sympathy from the bottom of my heart to those people who were taken as wartime comfort women. As a human being I would like to express my sympathies, and also as prime minister of Japan I need to apologize to them. The 20th century was a century in which human rights were infringed upon in numerous parts of the world, and Japan also bears responsibility in that regard. I believe that we have to look at our own history with humility, and we always have to think about our responsibility.