国立市長選 関口ひろし氏が見事当選!!

国立市長選挙で、引退を表明した上原公子市長の革新・民主市政を継承する関口ひろし氏が見事当選しました。
おめでとうございます。

国立市長

有権者 57,936人 投票率 57.77%

開票 99%

党派 新旧 当選
当確
得票 得票率
関口  博 14,707 45.0
嶋津 隆文 13,701 41.9
山下 容子 4,268 13.1

(NHKニュース 更新日時:4月22日 23:17)

国立市では、テレビなどでも取り上げられて有名になりましたが、JR国立駅の赤い三角屋根の駅舎保存問題で、上原市長と議会多数派の野党(自民党+保守会派+公明党+その他)の対立が大きな問題になっていました。

しかし、駅舎保存については誰も異論がないため、選挙の争点にはならず。むしろ問題になったのは、街づくり問題と財政問題でした。

自民党+保守会派+公明党が推した嶋津隆文氏は、上原市政で「街づくりが遅れた」と批判。しかし、市民のあいだでは、国立駅周辺に10数階建てのマンションが林立 ((国立駅前の開発問題は、歴史的な経過があって、バブル時代に、自民党市長が容積率緩和、用途指定の緩和などをすすめて、商業ビルがたくさん建てらた。しかし、いずれも2階以上のテナントにはお客さんが入らず、失敗。そのあとは、住居用のマンションが多数建てられるようになった。))し、しかもそれが敷地ほとんど一杯に建てられる ((駅周辺は商業地域、純商業地域であるため、高さ制限なし、容積率も緩く、隣のビルと隙間なく、ほとんど敷地いっぱいに住居用マンションが建ち並ぶ結果になった。))ため、商店街がビルの谷間になってしまう一方で、住居用マンションとしては、“陽が当たらない”“窓を開けると目の前が隣のマンション”など、居住空間としての質の低下・悪化が誰の目にも明らかになっています。そのため、市民の間では、「国立らしい景観が失われてしまう」「このままじゃ、大変なことになる」という不安、危機感が広がっていました。しかし、嶋津陣営は、それがまったく読めていなかったようです。

嶋津候補を応援した自民党のある候補者は、街づくりの遅れとして、国立駅東の狭いガードの問題を取り上げ、「すでに16メートル幅の都市計画道路が決まっている。公共工事を敵視する上原市政で、この道路計画が進まない」と演説していましたが、普通の一戸建てが並ぶ住宅地のど真ん中に16メートルを通すことには、誰もが不安を感じたはず。こういう点でも、市民感覚とのズレを露呈していました。

ちなみに、このガード、現在、自動車は交互通行しかできず、外から国立市街に入ってくる人たちには非常に不人気です。しかし、国立に住んでいる人は、実はあまり不便に思っていないのです。むしろ、この狭いガードのおかげで、街の真ん中に外から車が入ってこないのでいいと思っています。甲州街道から国立市内に入るところも、狭くて分かりにくい道なのですが、だからといって、大学通りをそのまま甲州街道まで延伸してほしいという声は、ほとんど聞かれません。国立というのは、そういう街なのです。

もう1つ、自民党+保守会派+公明党が上原市政を批判したのは財政問題。「共産党主導市政では、夕張のように、財政破綻するのは目に見えている」と攻撃しましたが、莫大な借金をつくったのは、上原さんが市長になる前の自民党市長時代のことで、上原市長が、財政が苦しいなか、8年間で50億円も借金を減らしたことが広く知られると、「夕張のようになる」という攻撃は完全に破綻。かえって、財政問題を持ち出した自民党+保守会派+公明党が墓穴を掘ったかっこうになって、最終盤には「407億円の借金は、下水道整備のためのもの。市民に役だつ借金だ」と言い訳にまわる始末でした。

関口さんの“与党宣言”をしている市議候補者は10人。全員当選したとしても、少数与党を余儀なくされますが、市民の支持に依拠して、大きく構えて着実に市民本位の市政をすすめていってほしいと思います。

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