日本青少年研究所の調査で、「偉くなりたい」と答えた割合は、日本の高校生は8.0%で断トツの最下位。(「断トツの最下位」という言い方は許されるのか?)
「食べることに困らなくなったから」というより、高校生の段階で、圧倒的多数は「競争」から降りてしまっている、ということでは?
高校生意欲調査:「出世意欲」、日本は断トツ最下位(毎日新聞)
高校生意欲調査:「出世意欲」、日本は断トツ最下位
[毎日新聞 2007年4月24日 21時40分]日本の高校生は米中韓の高校生よりも「出世意欲」が低いことが、財団法人「日本青少年研究所」(千石保理事長)の「高校生の意欲に関する調査?日米中韓の比較」で分かった。「将来就きたい職業」では、公務員を選んだ高校生が日本では99年調査より約22ポイントも減少するなど、米中韓に比べ、明確な目標を持てない日本の高校生の実情が浮かんだ。
調査は06年10月?12月、日米中韓の高校生計5676人を対象に実施。進路や人生目標、職業意識などを聞いた。所属する高校を通じて実施したため、回収率は100%になるという。
「偉くなりたいか」という問いに、「強くそう思う」と答えた高校生は中国34.4%▽韓国22.9%▽米国22.3%に対して、日本はわずか8.0%。卒業後の進路への考えを一つ選ぶ質問では、「国内の一流大学に進学したい」を選択した生徒は、他の3国が37.8?24.7%だったのに対し、日本は20.4%にとどまった。
また、将来就きたい職業(複数回答)では、日本は99年調査よりも弁護士や裁判官、大学教授、研究者の割合が低下。特に、公務員は前回の31.7%から大幅減となる9.2%だった。逆に「分からない」を選んだ生徒が6.2ポイント増の9.9%になった。
千石理事長は「食べることに困らなくなり、今の高校生は『偉くなりたい』という意欲がなくなってきている。また、(従来『出世』と考えられてきた)職業に魅力や権威がなくなっている」と分析している。【高山純二】