愛国心が強いほどアジアへの「反省必要」

昨年12月に朝日新聞が実施した世論調査について、『AIR21』に詳細な結果が報告されていました。

それによると、「自分に愛国心がどの程度あると思うか」の質問に、20%は「大いにある」、58%が「ある程度はある」と回答。「あまりない」「全くない」は合わせて20%しかありませんでした。注目されるのは、同時に質問した、アジアにたいする歴史認識についての回答です。

「日本が過去におこなったアジア諸国への侵略に、日本国民はどう向き合うべきだと思うか」の問いに、「大いに反省する必要がある」32%、『ある程度反省する必要がある」53%で、「反省する必要はない」は「あまり反省する必要はない」「まったく反省する必要はない」合わせて11%にとどまっています。しかも、「大いに反省する必要がある」という回答の割合は、「愛国心」があると答えた人ほど高くなっており、論文は、「反省するべきところを反省すれば、国を愛する感情とは矛盾しない」というバランス感覚ある考え方が定着しつつあるのではないか、と結論づけています。

出典:吉田貴文「愛国心『ある』が8割。アジアへの『反省必要』も多数」(『AIR21』2007年3月号)

●自分に愛国心がどの程度あると思うか
大いにある ある程度ある あまりない 全くない
全体 20 58 17 3
20代 9 54 32 5
30代 10 63 25 3
40代 12 65 20 3
50代 19 57 20 2
60代 27 60 10 1
70歳以上 38 52 5 2
●日本が過去におこなったアジア諸国への侵略に、日本国民はどう向き合うべきだと思うか
大いに反省する必要がある ある程度反省する必要がある あまり反省する必要はない まったく反省する必要はない
全体 32 53 9 2
愛国心が大いにある 39 49 7 2
愛国心がある程度ある 32 56 8 1
愛国心があまりない 25 55 16 2
愛国心が全くない 24 39 9 13

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