アナクロニズムと言うべきか、悪のりと言うべきか、呆れてしまいますが、これが自民党だけでなく、民主党、国民新党の議員を含めてやられているというところに御注目を。また、安倍・自民党が、ある意味オブラートにくるんでいるホンネの部分をストレートに表現するとこうなる、という意味でも、改憲策動の本質を分かりやすく示してくれるものだと言えます。
超党派の保守系議員有志 「新憲法大綱案」を提言(北海道新聞)
防衛軍に国益条項… 超党派議員が「新憲法大綱案」(産経新聞)
超党派の保守系議員有志 「新憲法大綱案」を提言
[北海道新聞 2007/05/03 07:21]自民、民主、国民新など超党派の保守系議員有志でつくる新憲法制定促進委員会準備会(座長・古屋圭司衆院議員)は2日、天皇を国家元首と明記し、「防衛軍」創設などを盛り込んだ新憲法大綱案をまとめた。3日に東京都内で開く憲法フォーラムで正式発表する。
大綱案は提言の形を取っており、天皇制については象徴天皇制を維持しつつ、条文で天皇を国家元首と位置づけ、皇位継承権は男系男子に限定する考え方を示した。
戦力の不保持と交戦権否認を定めた現行憲法9条2項は全面削除。首相が最高指揮権を持つ「防衛軍」を創設し、「国際社会の平和と安定に寄与できる」ことを明記するとした。集団的自衛権行使の権利明確化、国民の「国防の責務」、軍事裁判所の設置、憲法改正発議要件緩和も打ち出している。
準備会は今後、現在25五人の参加議員を拡大して「新憲法制定促進委員会」を発足させ、大綱案をたたき台に条文化作業に入り、各党の憲法論議に反映させる考えだ。
防衛軍に国益条項… 超党派議員が「新憲法大綱案」
[Sankei WEB 2007/05/02 16:35]超党派の保守系国会議員有志でつくる「新憲法制定促進委員会準備会」(座長・古屋圭司自民党衆院議員)は2日、現憲法を全面改正するための「新憲法大綱案」をまとめた。準備会は「党派を超えて団結し、新憲法の制定に向けて具体的な行動を開始する」(提案趣意書)方針で、大綱案を改正論議のたたき台と位置づけている。
大綱案は、平和主義を堅持し、「防衛軍」の保持と集団的自衛権の行使を容認した。武力攻撃やテロ、大規模災害時への備えとして首相に一時的に非常措置権を与える「国家非常事態条項」の新設を盛り込んだ。
また、「国家の主権、独立および名誉を護持し、国民の生命・自由・財産を保全することが国家の最重要の役割」として、国の領域の保全や資源、環境の保護を促す国益条項を創設することを打ち出した。
天皇については、象徴天皇制を維持しつつ元首と明記する。また、昨年の皇室典範改正問題の混乱を踏まえ、現憲法で「世襲」(第2条)と定める皇位継承について、世襲に加え「皇統に属する男系男子」の要件を新憲法に明記することにした。
前文は、歴史や伝統的価値観など国の特性、国柄を継承発展させていくことを宣言するものと位置づけ、国民主権の議会制民主主義▽基本的人権の尊重と、国民が権利や自由を公共に役立てる▽国の主権・独立・名誉の擁護と世界平和の希求――などを国の基本原理とした。
「準備会」は自民党の萩生田光一、今津寛、民主党の松原仁、笠浩史、国民新党の亀井郁夫、無所属の平沼赳夫――の各氏ら国会議員25人で構成。3日午後1時から東京都千代田区平河町の砂防会館別館で開かれる民間憲法臨調主催の公開憲法フォーラムで正式発表する。
こっちが、新憲法制定委員会準備会が発表した「新憲法大綱案」(pdfファイル)
でもって、これが新憲法制定員会準備会の現在のメンバー
座長:古屋圭司(自由民主党・衆議院議員)
事務局長:萩生田光一(自由民主党・衆議院議員)
【衆議院】
(自由民主党)赤池誠章、稲田朋美、今津 寛、奥野信亮、加藤勝信、木原 稔、高鳥修一、戸井田徹、西川京子、古川禎久、松本洋平
(民主党)松原 仁、笠 浩史、鷲尾英一郎
(無所属)平沼 赳夫
【参議院】
(自由民主党)秋元 司、有村治子、鴻池祥肇、中川義雄、福島啓史郎
(民主党)大江康弘、芝 博一
(国民新党)亀井郁夫