ただただ圧倒されました… 「ブラッド・ダイアモンド」

映画「ブラッド・ダイアモンド」

シエラレオネというと、国民1人当たりのGNI(国民総所得)が年間220ドル、人口の50%以上が1日1ドル未満で生活する世界最貧国の1つ。1991年から約10年間にわたる激しい内戦がたたかわれ、多くの犠牲者とそれ以上にたくさんの難民を生み出しましたが、その紛争の原因となったのが、ダイアモンド。

そういう大雑把な知識はあったものの、実際に映画が始まると、エンタテイメントとして楽しむ余裕などまったくありませんでした。ダイアモンドの密輸にかかわるダニー・アーチャー(レオナルド・デカプリオ)と、反政府軍RUFに捕まって働かされていたダイアモンド発掘現場から逃げ出してきたソロモン・バーディー(ジャイモン・フンスー)とが、あっという間に市街戦に巻き込まれてゆくあたりから、ただただ圧倒されながら見ておりました。

何とかして“ピンク・ダイアモンド”のありかを探ろうとしていた悪役アーチャーが、途中から、だんだんとソロモンと家族を救い出すために真剣になってゆくあたりは、この手の映画の“常道”といえるでしょう。そんな渋い役どころをデカプリオがしっかりと演じています。そこにジェニファー・コネリー扮するジャーナリスト、マディー・ボウエンが絡んでいるのですが、こっちは、お定まりのお色気シーンはなし。(^_^;) RUFに奪われた息子を必死に取り戻そうとする父親を演じたジャイモン・フンスーの演技は見事です。

まあ結末については“こんなもんかな”感がなきにしもあらずですが、「良質の社会派エンタテイメント」として上出来の作品であることは間違いありません。(今年6本目の映画)

公式サイト:ブラッド・ダイヤモンド

【映画情報】
監督:エドワード・ズウィック/脚本・原案:チャールズ・レビット/出演:レオナルド・デカプリオ(アーチャー)、ジャイモン・フンスー(ソロモン・バンディ)、ジェニファー・コネリー(マディー)、カギソ・クイパーズ(ディア・バンディ)、アーノルド・ボスロー(コッツィー大佐)/2006年米、ワーナー

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  1. ピンバック: DOHC.

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