安倍「温暖化対策」はやっぱりごまかし

安倍首相がサミットでぶちあげた「美しい星50」。2050年までに世界の温室効果ガスの排出量を半減させるというものですが、それはあくまで「現状に比べて」。

日本は京都議定書で、2013年までに1990年比で6%削減の義務を負ったはず。しかし、現実には、温室効果ガスの排出量は逆に増加していて、京都議定書の責任をまったく果たしていません。

でも、新しい削減目標が「現状からの50%削減」になれば、この京都議定書の目標は事実上棚上げされてしまいます。つまり、日本が、ちっとも国際約束を守らず、温室効果ガスをますます大量に排出し続けている責任をごまかして、まるで日本が温室効果ガス削減をリードしているかのように見せるごまかしでしかありません。

先日の、昭恵ちゃんとのツーショット全面広告も、このごまかしの一環であり、こんなものに1億円もかけるのは国民の血税の私物化以外の何ものでもありません。

安倍首相、「2050年までに温暖化ガス半減」を提言(AFPBB News)
安倍提案では不十分 温暖化防止で独研究所所長(中日新聞)

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日本青年会議所「靖国DVD」のシナリオを読んでみた

日本共産党の石井郁子議員の国会質問で明らかになった日本青年会議所の「靖国DVD」(「近現代史教育プログラム『誇り』」)。そのシナリオを読んでみました。

靖国神社で2人が語り合う内容の日本青年会議所作製のDVD「誇り」(しんぶん赤旗)

プログラムの進め方では、日中戦争については「当時中国は内乱状態にあり日本が中国の内乱に利用され、支那事変は仕組まれた戦争であったことを中心に説明する」、対米開戦についても「戦争を避けようとした内閣の努力も虚しくアメリカの最後通牒によって戦争が始まったことなどを重点的に説明する」などと強調されており、靖国神社・遊就館の展示そっくりの内容です。

日本青年会議所は、「様々な誤認・誤解を生んでいる」「過去の戦争を肯定するものでも、軍国主義を賛美するものでもありません」と弁解に努めていますが、事実にも反するし、結論として、あの戦争は「自存自衛の戦争だった」「アジア解放の戦争だった」と子どもたちに教え込もうという意図は明白です。

↓DVDのシナリオをふくむ「近現代史教育プロジェクト」の資料はこちらから。
近現代史教育プロジェクト(日本青年会議所)

靖国DVD/推進の日本青年会議所会頭/審査機関メンバーに/石井議員追及(しんぶん赤旗)

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こういうことがくり返されないように…

高校3年生の女子が妊娠し、誰にも相談できないまま、学校のトイレで出産、赤ちゃんはそのまま死亡したという事件。痛ましいとしか言いようがありません。

「性の乱れ」を問題にすることは簡単ですが、そういうきれい事ではすまないというのが現実。性行為にたいする知識(男性の望むままに性交渉に応じる必要はないのだ、ということを含め)、避妊の知識、あるいは望まない妊娠をした場合に相談できる体制など、考えるべきことはたくさんありそうです。

高3女子が校内トイレで出産、携帯でSOS…赤ちゃん死亡(読売新聞)
高校生出産男児、死因は窒息か(新潟日報)
女子高生が学校便器に男児産み落とす(デイリースポーツ)

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学生・生徒の自殺が増えている…

警察庁の調べで、2006年の自殺者が9年連続で3万人を超えたことが明らかに。

全国的には1.2%減少したが、19歳以下は2.5%増。とくに小学生が7人から14人に倍増、中学生は22.7%増、さらに「学校問題」が動機だというものが28%増というのは、異常としか言いようがありません。

学生・生徒の自殺最悪 886人『学校原因』28%増(東京新聞)

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自衛隊がイラク派兵反対の市民・団体を監視

日本共産党の志位和夫委員長が公表した自衛隊の内部資料。イラク派兵に反対する市民、団体、ジャーナリストの活動を克明に調査・記録していたもので、集会、デモ行進の写真もあり、こうした集会・デモなどに身分を隠して潜入し情報収集していたことが明らかに。

ということで、志位委員長の記者会見全文はこちら↓
自衛隊による違憲・違法の国民監視活動を告発する/2007年6月6日 日本共産党幹部会委員長 志位 和夫

で、自衛隊の内部資料そのものも、共産党のホームページで公開されている。全部で166ページもあるので印刷するのも大変だけれども、集会やデモ行進だけでなく、わずか数名程度の宣伝、署名、ビラ配りまでチェックしている。さらに、どんな演説をしていたか、どんなビラをまいていたか、横断幕のスローガンやシュプレヒコールの内容まで、克明に記録されていて、驚きます。こんなのは、新聞記事などから集めることは不可能。つまり、宣伝や集会などの場所に、実際に自衛隊員が出かけていって、何をしゃべっているか、どんなビラをまいているか、しっかりチェックしているということです。これを世間では「監視」といいます。

自衛隊は「法令範囲内の任務」と言っているが、行政機関が、本人に無断で、個人の名前まで記載して、勝手に政治的傾向のレッテル貼りをして情報を収集・集積するのは、明らかに個人情報保護法に違反する。

共産党が公表した自衛隊内部資料を見たい人は、こちらから↓。
入手資料一覧(PDF形式)

自衛隊が「市民」監視 批判的289団体・個人 内部文書を共産党入手(東京新聞)

↓自衛隊の「情報保全隊」って何、というのはこちら。
ワードBOX 情報保全隊(西日本新聞)

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