「九条の会」は、11月24日に東京で第2回全国交流集会を開きます。
その全国集会に向けて5月26日、アピール「新たな運動の高まりの上に全国交流集会の成功を」を発表しましたので、「九条の会」ニュース第87号から転載します。
新たな運動の高まりの上に全国交流集会の成功を
安倍内閣の発足いらい、日本国憲法、とりわけその9条を変えようとする動きは、いちだんと激しさを増しています。それは、安倍首相が2期6年の自分の任期内に改憲を実現する決意を表明したことにあわせ、自民党内では2011年秋にも国民投票を実施するとの改憲に向けたタイムテーブルがつくられていることにもあらわれています。
この動きが、アメリカの行う戦争に日本を巻き込むものであることは、ますます明らかとなっています。安倍首相はそのため、憲法の改定以前にも集団的自衛権の行使にさらに踏み込むための憲法解釈の変更を企てています。
しかし、こうした動きに対する国民の不安、憤りも急速に広がりつつあります。それは各種世論調査において、共通して、9条の改定に反対する世論が、9条を改定すべきとする世論を上回り、その差が年々拡大していることにもあらわれています。改憲をめざす勢力は、この国民世論や、そうした世論をつくりだすことに力を発揮している「九条の会」を敵視し、これを切り崩すための大キャンペーンを展開しようとしています。
私たちは、憲法9条を守るという国民世論を広げる運動がさらに大きく発展することを願っています。そのため、すでに今秋11月24日(土)には第2回全国交流集会を開くことを決めています。私たちは、この交流集会を成功させるため、全国の地域・職場・分野の「会」が、以下のような取り組みを強め、その豊かな経験を交流集会の場にもちよることをよびかけます。
- 「九条の会」アピールへの賛同をさらに圧倒的なものへと広げ、改憲の発議をも断念させるものとするため、地域、職場、分野の「会」を、文字どおり思想や信条等の違いを超え、さらに無数に結成しましょう。
- 9条擁護の世論を切りくずすためのさまざまなキャンペーンを跳ね返すために、地域や職場の草の根で、日本国憲法、とりわけその9条がもつ先駆的な価値についての学習を深め、これを生かすために何が必要かの議論をまきおこしましょう。
- 無数に生まれている世論や運動を広げているすぐれた経験に学び、それをお互いの運動に生かすため、地域レベル、都道府県レベルでも大いに交流しあい、それぞれの運動をさらに豊かなものにしていきましょう。
2007年5月26日 九条の会