対抗配置で

日本フィルハーモニー交響楽団第591回定期演奏会

雨が降り始めたなか、オペラシティで、日フィルの定期演奏会を聴いてきました。

  • ワーグナー:ジークフリート牧歌
  • モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調
  •    (休憩)
  • ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 《田園》

指揮はウィーン生まれマルティン・ジークハルト。今日のオケは、古典配置(対抗配置)。左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンとならび、左手奥にコントラバスが陣取るかたちです。モーツァルト時代は、これが普通の並び方で、39番では、この対抗配置を前提にした第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの掛け合いが登場したりします。

で、そのモーツァルトですが、対抗配置にして、くり返しもたっぷりとって演奏していましたが、しかし、モーツァルトらしい“軽やかさ”がいま一つでなかった、という感じです。演奏のテンポが少し遅めだったということもありますが、一番は、オケが対抗配置に慣れていなかった(?!)せいかも知れません。(^_^;)

それに比べると、後半の田園は、出だしから、弦が柔らかいふくらみの音を出して、絶妙の案配。おおっ?!と思って、思わず身を乗り出してしまいました。そのあとは、ところどころ、管が不安定だったり、最終楽章では少し緊張感がなくなったところもありましたが、力を120%こめて爆発させるのではなく、うまく力をコントロールしながら充実感のある演奏だったと思います。僕は、ベートーヴェンの交響曲の中でも、この第6番はちょっと苦手というか、「田園」という表題がじゃましていまいち入り込めないのですが、今日の演奏は、久々に“お、田園っていいじゃん”と思わせてくれました。

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