中越沖地震のさい、東京電力の柏崎・刈羽原発で、耐震設計で想定したよりも大きな揺れ(加速度)が生じていました。
柏崎・刈羽原発は、もともと近くに断層があるとして、危険だと言われていました。これにたいして、東京電力は“原子炉は基礎を直接岩盤に置いているので安全だ”としていましたが、今回の地震で、あらためて断層の危険性が明らかになったといえます。
ちなみに、今回、変電所が火災を起こした柏崎・刈羽原発3号炉は、プルサーマル計画が予定されている原子炉です。原子炉を緊急停止する前に停電していたら、沸騰水型炉の最大の弱点である制御棒の抜け落ちが起きたら、と思うと不安になります。
設計想定超える地震加速度=刈羽原発1、5、6号機で?東電(時事通信)
設計想定超える地震加速度=刈羽原発1、5、6号機で?東電
[時事通信 2007/07/16-21:37]東京電力は16日、新潟県中越沖地震で緊急停止した柏崎刈羽原子力発電所(新潟県柏崎市)で、耐震設計上の想定を大幅に超える地震の加速度を記録したと発表した。
東電は1、5、6号機の地下に設置された地震計の記録を解析。1号機で南北方向に311ガル(設計上の想定は274ガル)、東西方向に680ガル(同273ガル)を記録。5号機でも南北277ガル(同249ガル)、東西442ガル(同254ガル)、6号機で南北271ガル(同263ガル)、東西322ガル(同263ガル)をそれぞれ記録した。
ガルは加速度の単位。CGS単位で、cm/sec2に当たる。地球の重力加速度(1G)は980ガル。