朝青龍ばかりがどうして悪者にされるのだろう?

朝青龍が、怪我で巡業に参加できないとしながら、モンゴルでサッカーに興じたとされる「事件」で、2場所出場停止の処分。

新聞もテレビも、みんな朝青龍への非難一色です。しかし、「診断書」は本物だと協会も認めているとおりで、だとしたら、怪我の体でサッカーをやったこと自体は軽率だったかも知れませんが、なぜ処分をされないといけないのでしょうか。相撲協会が、一方的にメンツをつぶされたと思い込んで、処分に走っているように思えてなりません。

朝青龍:軽率行動を重く見て処分 相撲協会(毎日新聞)

朝青龍:軽率行動を重く見て処分 相撲協会
[毎日新聞 2007年8月1日 21時06分 (最終更新時間 8月1日 22時36分)]

 大相撲の横綱・朝青龍に1日、2場所連続出場停止という前例のない厳罰を科した日本相撲協会。腰を疲労骨折しながら帰国中のモンゴルでサッカーをする姿が伝えられた朝青龍に対し、「仮病では」との声も上がる騒動に発展したが、協会側は朝青龍のけがを認定した上で、誤解を招いた軽率な行動を重く見て処分を課した形となった。
 緊急理事会終了後、会見した伊勢ノ海理事(元関脇・藤ノ川)は「休場届を出しながらモンゴルに帰ったのは軽率だった。横綱の地位で力士の模範となる立場ながら、こういう行動は処分に値する」と説明した。一方、休場届とともに三重県内の医師が提出した診断書については「正当なもの」と語り、「仮病説」を否定した。
 駐日モンゴル大使館は7月31日、朝青龍にサッカー大会参加を頼んだことを謝罪する文書を協会送った。しかし、協会はサッカー大会への参加の有無にかかわらず、朝青龍がモンゴルに帰国予定だったことを重視し、謝罪文書を処分決定の判断材料にしなかったことを明かした。
 武蔵川事業部長(元横綱・三重ノ海)は処分の重さについて「軽率な行動を取ったのだから仕方がない」との認識を示した。年内の本場所は朝青龍不在となることから、伊勢ノ海理事は「ファンに対しても、朝青龍は反省してもらいたい。そして他の力士は事の重大さを受け止め、今回のようなことがないようにしてほしい」と、各力士が気を引き締めるように訴えた。【飯山太郎】

 ◇放縦に対する戒めの意味強く=解説

 朝青龍は、99年の初土俵以来2場所連続で休場した経験はない。「現役時は、1場所でも土俵に上がらないと感覚がおかしくなる」と言われる力士に、2場所連続で土俵から引き離す厳しい決断をした北の湖理事長。横綱という力士の模範に立つ地位にいながら品格を欠くトラブルを繰り返していた放縦に対する戒めという意味が強い。
 出場停止は、力士にとって経済的にも大きな損失だ。朝青龍の名古屋場所の土俵上での総収入は2カ月分の給与約560万円のほか、場所手当や力士報奨金が400万円、懸賞金が910万円、それに優勝賞金1000万円を加えた計約3000万円の収入があった。今度の処分では、同じ活躍を2場所(4カ月)続けてした場合と比べ約5000万円の損失になる。モンゴルへの帰国も禁止され、ひたすらけいこと治療に専念するしかない。
 北の湖理事長は「常に自分の行動が多くの人に見られているということを自覚し、行動してほしい」と話した。今回の処分は大きな騒動になった事に対して見せしめの意味も込めて、毅然(きぜん)とした態度をアピールしたいということだろう。
 八百長報道に対しては総額7億円にも上る初の民事訴訟を起こし、5月に人身事故を起こした旭天鵬には出場停止処分を下した。厳しい態度で臨むのは、角界にある緩んだ雰囲気を一気に引き締める効果もある。
 朝青龍は、今回の騒動で相当落胆しているといい、腰よりも左ひじの負傷が深刻という。「休んだら筋肉を取り戻すのに1、2カ月かかる」と言う北の湖理事長。勝手気ままに振る舞っていた朝青龍に、巻き返せるだけの気力を保てるか、大きな岐路に立たされている。【上鵜瀬浄】

朝青龍ばかりがどうして悪者にされるのだろう?」への2件のフィードバック

  1. 相撲という商売が、興行であるということをもっと朝昇龍も元朝汐も踏まえた行動をすべきであったと思います。
    ですから、もともと横綱は試合に出られないという診断書が出たのなら、顔を見せたり・握手会をしたりということを巡業についていってやらねばならなかったのだと思います。それを指示しなかった(?)親方の考えが分かりません。

    さて、処分は免れないと思いますが、処分の程度や意義・意味については私もこれでいいのかなと感じています。
    まず、給与ですが、親方と横綱の減額率が同じなのはおかしい。指導者・責任者のほうが高率でなければ、横綱に対する「示し」がつかないのではないでしょうか。
    また、「出場停止」ではなく相撲ボランティアを課したり、学習課題を課すなどして、相撲という商売、スポーツの興行という労働の意義などを、青年としての横綱に良く分からせるような、教育的な意図の明確な処分にすべきであったと思います。

  2. 朝青龍騒動まだ続いてますね。まず思うのは朝青龍の行為は軽率で非難されるべきである、ということをまず念頭において・・・

    <1>今回の処分は「今回の行為」に限って言えば重すぎる
    <2>問題行為はもともとあったのだから、今まで放置した協会や師匠はそれ相当の責任を負うべきで、今になって厳罰を処する協会の姿勢はおかしい
    <3>品格云々をいう横綱審議委員会の委員長があの海老沢勝二氏であるということ自体、ジョークとしか言いようがない
    <4>「稽古場に出れば、欝など治る」などという協会幹部の発言は精神疾患に対する無理解以外の何者でもない

    結局相撲協会が厳罰に踏み切ったのは、白鵬の横綱昇進もあって、もう“用済み”ってことで、今までの恨みつらみを爆発させたってことでしょう。そう考えると今回の処分には道理がないなあ・・・という感じしかしません。

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