ウォルフレン『日本人だけが知らないアメリカ「世界支配」の終わり』

カレル・ヴァン・ウォルフレン『日本人だけが知らないアメリカ「世界支配」の終わり』(徳間書店)

『日本/権力構造の謎』で有名になったオランダ出身のジャーナリストカレル・ヴァン・ウォルフレン氏の最新著。目次を眺めると、ホントにストレートに「アメリカの世界支配は終わった」という主張がずらりと並んでいます。

第1章 アメリカの覇権は終わった
第2章 テロリズムは脅威ではない
第3章 グローバリゼーションは崩壊した
第4章 貧困撲滅という虚構
第5章 地殻変動を起こす地球経済
第6章 新しい現実の中での欧州連合
第7章 中国は信頼できるか?
第8章 虚構にとって代わる真実

しかし一番面白いのは、そうした話の頭で、ウォルフレン氏が「再び支持され、復権しつつあるマルキシズム」を強調していることです。曰く――

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安らかにお休み下さい

今日は、先々週お見舞いに行ってきたかつての職場の上司の御通夜でした。

20年前、「科学的社会主義の学問的強化」のために今の職場に入ったときの、直接の上司としてお世話になりました。息子ほど年の離れた私たちに、本当に優しく、分け隔てなく接していただき、私たちの意見にも真面目に耳を傾けてくださいました。同時に、ご自身の仕事ぶりから、与えられた仕事を早くこなすことはもちろん、正確にやることの重要性を教えていただきました。

私は、約4年で異動になり、直接日々仕事の指導を受ける立場ではなくなりましたが、その後も、ロシア語を学んで『レーニン遺稿集』(ズボルニク)に取り組んだり、新MEGAに挑戦したりと、必要とあれば全身全霊を傾けて仕事にとりくむ姿勢は若々しいものでした。

安らかにお休み下さい。

民主党、これから意見調整?

テロ特措法延長問題で、民主党は、これから党内の意見集約をすすめるというニュース。代表が「反対だ」と言っても、反対に決まった訳ではない、というところが、日本の政界のぐずぐずなところですが、はたしてこの党内集約、どうなりますやら。

民主 テロで時間かけ意見集約(NHKニュース)

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シーファー米大使、必死の説得

シーファー米駐日大使、夏休みだというのに忙しいようです。13日、「朝日新聞」「毎日新聞」「日経新聞」、それにJNNのインタビューを受けて、テロ特措法延長問題で民主党の態度を批判。

インタビューにこたえるシーファー駐日米大使=13日、東京・赤坂で(朝日新聞)
写真=インタビューにこたえるシーファー駐日米大使=13日、東京・赤坂で(朝日新聞)

そのなかでシーファー米大使は、アフガニスタンでの米軍の行動は国連決議にもとづいていると発言していますが、その国連決議は今年3月に採択されたもの。しかし、テロ特措法は6年前に決められたもの。そのとき米軍の行動が国連決議にもとづいていなかったことは明らかです。

米駐日大使「国会議員に機密開示」 テロ特措法めぐり(朝日新聞)
アフガン機密情報、民主にも9月提示・米大使会見(NIKKEI NET)
駐日米大使:小沢氏にテロ特措法再考促す 毎日新聞と会見(毎日新聞)

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