「終戦記念日」の閣僚の靖国参拝。今年は誰も参拝しないのではないかと見られていましたが、結局、高市沖縄・北方担当相が参拝しました。また午前中に小泉前首相が参拝、一部参拝者から「恥を知れ」「英霊が泣いているぞ」と罵声を浴びたそうです。
それよりも僕が注目したのは、「昨年と比べて参拝者の数が少ないのでびっくりした」という主婦のコメント。これまで参拝者が多かったのは、小泉前首相が参拝するかどうかで政治的イシューになっていたからだということがあらためて実証されてしまいました。
前首相参拝に一時騒然 靖国神社(東京新聞)
46議員が靖国集団参拝 超党派、政府から6人(中日新聞)
前首相参拝に一時騒然 靖国神社
[東京新聞 2007年8月15日 夕刊]昨年、小泉純一郎首相(当時)の参拝で揺れた靖国神社は、今年は比較的落ち着いた雰囲気の中で、15日の終戦記念日を迎えた。
雲一つない快晴の下、午前6時に開門を知らせる太鼓の音が鳴り響くと、参拝者はハンカチで汗をぬぐいながら次々と門をくぐった。
開門と同時に100人以上の報道陣が一斉に駆け出した昨年とは様変わりし、皆、ゆっくりとした足取りで拝殿方向に向かう。
だが、午前8時20分ごろ、小泉前首相がモーニング姿で現れると、安倍晋三首相や閣僚らが参拝しないと伝えられたことにいら立ちを見せた一部の参拝者から「恥を知れ」「英霊が泣いている」などと罵声(ばせい)が上がり、一転して騒然となった。
到着殿から中に入り、本殿参拝を済ませた小泉前首相は、終始硬い表情のまま無言で車に乗り込んだ。
戦時中、父親を当時のビルマ(現ミャンマー)で亡くした東京都品川区の主婦(66)は「昨年と比べて参拝者の数が少ないのでびっくりした。安倍首相には参拝してほしいと思う」と話した。
46議員が靖国集団参拝 超党派、政府から6人
[中日新聞 2007年8月15日 13時18分]超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・島村宜伸元農相)のメンバーは終戦記念日の15日午前、東京・九段北の靖国神社を参拝した。
自民党の堀内光雄元通産相、玉沢徳一郎元農相ら衆参議員41人や、民主党の渡辺秀央元郵政相ら参院議員4人に、新党大地の鈴木宗男元官房副長官を加えた計46人(ほかに代理100人)が参加した。政府関係では内閣府の平沢勝栄、総務省の田村憲久両副大臣、国土交通省の梶山弘志、総務省の土屋正忠、文部科学省の水落敏栄各政務官、山谷えり子首相補佐官が含まれる。
国会議員の会の参拝に先立ち、自民党の古賀誠元幹事長、中谷元・元防衛庁長官もそれぞれ参拝した。
島村氏は参拝後の記者会見で、安倍晋三首相の参拝見送りについて「安倍さんらしくない。参るべきだ。(秋の例大祭での参拝を)当然、希望している」と強調。閣僚が参拝しないことに関しても「頼りない。堂々と参拝すべきだ」と批判した。(共同)
追記。靖国神社によると、今年の8・15の参拝者は16万5000人で、昨年より9万人以上減少。
靖国参拝者は16万5千人 終戦記念日
[東京新聞 2007年8月15日 20時38分]靖国神社は15日、今年の終戦記念日の参拝者数を昨年より約9万3000人減の約16万5000人と発表した。
小泉純一郎前首相が現職首相として21年ぶりに参拝した昨年の約25万8000人や一昨年の約20万5000人を大きく下回った。
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