本日の「単なるミス」(2)

鴨下環境相、いかにもホワイトで消しましたふうで宛名が空白の領収書を添付していたことが明らかに。また、「紛失」理由に領収書添付していなかったことも。

同じく、「紛失」を理由に領収書を添付していなかった甘利経産相。しかし翌日には、紛失したはずの領収書を「発見」。そんなに簡単に見つかるなら、届け出る前に見つけましょう。

鴨下環境相代表の支部、147万円分領収書のあて名が空欄(読売新聞)
「正当に使われた」と反論 領収書問題で環境相(東京新聞)
鴨下・甘利両氏代表の党支部、領収書写し「紛失」で未提出(読売新聞)
甘利経産相の支部、領収書を紛失 「一部見つかった」(朝日新聞)
秋田の2衆院議員、「選挙費用」で領収書の書き写し添付(読売新聞)
岩城官房副長官、6万3千円を二重計上 「勘違いした」(朝日新聞)

鴨下環境相代表の支部、147万円分領収書のあて名が空欄
[2007年9月11日3時2分 読売新聞]

 鴨下一郎環境相が代表を務める自民党東京都第13選挙区支部が、都選挙管理委員会に提出した政治資金収支報告書に添付された領収書の写しに、あて名が空欄になっているものが5枚含まれていたことがわかった。
 領収書の金額は計147万円分に上る。
 同支部の2003年の政治資金収支報告書には、1?10月に計5回、国政報告会の会場として、足立区内の結婚式場を利用し、計147万円を支出したとの記載がある。添付された領収書(コピー)の額面金額は21万?37万円で、金額や日付などが手書きで記されているものの、5枚ともあて名が記載されていなかった。明細欄には、会場費、看板代、花代などの金額が記入されていた。あて名欄の下線や「?様」の文字が消えているものもあり、不自然な形となっている。

↑新聞に載った写真を見る限り、ホワイトで修正してコピーしたことは、ほぼ間違いなし。別の名前になっていたものを自民党支部に付け替えた可能性が大きい。帳簿とあっているから不正はないと言ってみても、そもそも付け替えをした上で、帳簿に記載しているのですから、帳簿とあっていることはなんの証拠にもなりません。

で、↓こっちが、宛名を消した理由を弁明した鴨下環境相の記者会見。「上様や、鴨下一郎事務所になっていて、当時の(支部の)担当者が統一性に欠くと思って空白にして提出したのだろう」と言っていますが、宛名なしの領収書というのもやっぱり「統一性」に欠けていることにまで気が回らなかったようです。

「正当に使われた」と反論 領収書問題で環境相
[東京新聞 2007年9月11日 13時06分]

 鴨下一郎環境相が代表を務める自民党の東京都第13選挙区支部が、受取人名が空白の領収書のコピーを添付した政治資金収支報告書を東京都選挙管理委員会に提出した問題について、鴨下環境相は11日の記者会見で「(資金の)付け替えや二重計上もなく、正当に使われた領収書だ。何ら恥じることはない」と主張した。
 環境相は受取人が空白の理由について「あて名が上様や、鴨下一郎事務所になっていて、当時の(支部の)担当者が統一性に欠くと思って空白にして提出したのだろう」と説明。問題発覚後に都選管や総務省に見解を聞き「領収書は支出の金額を確認する意味で添付する」との回答を得たといい、鴨下氏は「ルールにのっとって提出されたものと考えている」と語った。
 領収書の原本の公開には「疑わしいからすべて公開しろというのには疑問がある。専門家と相談させてほしい」と述べるにとどめた。(共同)

↓こっちは領収書を紛失したとして、添付しなかったという事例。しかし、領収書をなくしたらその分は自分で負担するしかないですね。世間のサラリーマンは、みんなそうしてるんだから。

鴨下・甘利両氏代表の党支部、領収書写し「紛失」で未提出
[2007年9月10日14時36分 読売新聞]

 鴨下環境相と甘利経済産業相がそれぞれ代表を務める自民党支部が、政治資金収支報告書への添付が義務づけられている領収書の写しを、「紛失」を理由に提出していなかったことがわかった。
 政治資金規正法では、政治団体に、1件5万円以上の政治活動費の支出について、領収書の保存(3年間)と写しの提出が義務づけられており、交通費など領収書を入手するのが難しかった場合は、その理由と支出額、年月日などを記載した書面を提出しなければならない。東京都選挙管理委員会などは、紛失も「入手が難しかった場合」に含め、収支報告書を受理していたが、総務省は「紛失は入手が難しかった場合には含まれない」としており、選管に対応を確認する方針だ。
 鴨下環境相の自民党東京都第13選挙区支部の政治資金収支報告書によると、同支部は2003年、印刷費3件計約149万円の領収書を紛失したとして、写しを提出しなかった。鴨下事務所は取材に対し、「お話しすることはない」。都選管は「ないと言っているものを出せとは言えない。報告書に偽りがないという宣誓書の提出も受けている」と話している。
 甘利経産相の自民党神奈川県第13選挙区支部も、04?05年に支出した市長選候補への陣中見舞いなど5件計47万円の領収書の写しを、紛失を理由に提出していなかった。甘利事務所は「対応できる者がおらず、答えられない」としている。県選管は、「紛失を理由とする不提出は望ましくない。再発行できるものは再発行を求めて添付すべきだ」と話している。

甘利経産相の支部、領収書を紛失 「一部見つかった」
[ashai.com 2007年09月11日16時37分]

 甘利経済産業相が代表を務める自民党神奈川県第13選挙区支部が、政治資金収支報告書への添付が義務づけられている領収書の写し47万円分を、「紛失」を理由に添付していなかったことがわかった。甘利氏は11日、このうち37万円分の領収書が見つかったことを明らかにし、報告書の訂正を神奈川県選管に届け出るという。
 政治資金規正法では、交通費など領収書を取るのが難しい支出があった場合、理由と支出額、年月日を一覧にして「領収書等を徴しがたかった支出の明細書」として提出することを義務づけられている。甘利氏によると、同選挙区支部は、04、05年に支出した市長、市議選候補への陣中見舞いの領収書の写しを「紛失」したとして一覧に記入していた。見つかった領収書は、候補者側の選挙時の団体名で出されていた。事務所側は当初これらの支出項目を「政治団体」への寄付としていたが、選挙関係の支出項目に変える手続きをとるという。

↓こっちは、公選法で定められたている選挙運動費用収支報告書で、書き写した領収書で報告を済ませていたという事例。

秋田の2衆院議員、「選挙費用」で領収書の書き写し添付
[2007年9月11日3時36分 読売新聞]

 政治資金収支報告書に、領収書の「写し」として書き写しの資料が添付されていた問題で、公選法で提出が義務付けられている選挙運動費用収支報告書でも、同様の書き写し添付が選挙管理委員会に認められるケースがあることが分かった。
 領収書の内容を手書きで写していたのは、衆院秋田1区の寺田(てらた)学議員(民主)と、同3区の御法川(みのりかわ)信英議員(自民)の陣営。
 寺田氏の事務所によると、初めて立候補した2003年と05年の衆院選の収支報告書で、A4判用紙に領収書の書式を印刷し、事務員が領収書の原本から金額や支出の目的、支出先などを書き写していたという。同事務所は「長年選挙に携わっている支持者の指導で作成していた」と説明。御法川氏の事務所も、03年と05年の収支報告書で、あらかじめ書式を作って印刷し、事務員が額などを書き写していた。同事務所は「県選管が認めたので提出していた」としている。
 書き写し添付について、総務省選挙課や県選管は「法の解釈として禁止しているわけでない」との見解だが、支出の真偽などをチェックしにくく、両事務所とも「今後はコピーを添付する」としている。

↓会場費を二重計上していた岩城官房副長官。領収書のコピーで整理するから混乱するのです。

岩城官房副長官、6万3千円を二重計上 「勘違いした」
[asahi.com 2007年09月10日20時32分]

 岩城光英・官房副長官(参院福島選挙区)は10日、04年の政治資金収支報告書と選挙運動費用収支報告書に6万3000円分の経費が二重に計上されていたことを公表した。岩城氏はすでに、50万円分の「パーティー券収入」について項目の記載ミスを理由に収支報告書を訂正している。岩城氏は記者会見で「残念に思う。こういったミスが起きないよう徹底したい」と話した。
 岩城氏によると、04年の参院選の際に、福島県浪江町の政治団体「いわき光英を励ます会」が主催した個人演説会の会場費6万3000円を、会計責任者の男性が立て替えた。この6万3000円が、04年の岩城氏の「選挙運動費用収支報告書」と、同年の「励ます会」の収支報告書に二重に計上されていたという。
 岩城氏は「会場費の領収書コピーを他の領収書のコピーと交ぜて保管していた。勘違いして計上した」と釈明した。

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