破綻した学テ成績による学校予算の傾斜配分

学力テストで校長、区教委先頭に不正が発覚した足立区で、成績に応じた学校予算の傾斜配分方式が廃止されることに。同予算は今年から実施されたばかりのもの。国の「教育改革」を先取りした同区の路線は1年で破綻したことに。

学力テストの成績に応じた学校予算配分、足立区が廃止へ(読売新聞)

学力テストの成績に応じた学校予算配分、足立区が廃止へ
[2007年9月19日20時14分 読売新聞]

 東京都足立区の区立小学校で起きた学力調査(テスト)の不正問題を受け、区教育委員会は来年度から、学力テストの成績の伸び率に応じて学校予算を配分する制度を廃止する方針を固めた。
 成績を予算に反映させることが過度の競争意識をあおり、今回のような不正を招きかねないと判断した。
 廃止されるのは、区立小中学校の予算の一部(今年度約2億6000万円)について、前年度の学力テスト結果の伸び率などの基準を反映して配分する制度で、今年度から始まった。
 昨秋、区教委は学力テストの結果で学校を4段階にランク分けして予算を配分する方針を表明。その後、批判を浴びて撤回したが、成績の伸び率については配分の際に反映させていた。
 学力テストを巡っては、今年7月、区立小学校校長らが区の学力テスト(昨年4月実施)で児童に正解を誘導するなどの不正を行ったことが発覚。都の学力テスト(昨年1月と今年1月実施)でも同様の不正があったことが判明している。
 区教委では現在、学力調査委員会で再発防止策を検討中で、成績を予算に反映させる現行制度を「好ましくない」などとする報告書案をまとめ、今月末にも斎藤幸枝教育長に報告する方針。
 報告書には、学校別順位の公表をやめ、正答率の分布図を示すなどの方法に変えたり、テスト問題を実施前日に各校に搬入して秘密保持を徹底したりする提言も盛り込まれる。

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