今日から日フィル東京定期演奏会2007-08シーズンの開始。日フィルの定期は、これまでは連続木・金、同時刻、同一会場、同一プログラムの月2回公演でしたが、今シーズンから、金曜は夜、土曜は午後の月2回公演に変更。改修を終えたサントリーホールに戻って、新しいスタート!!
ということで、コバケンこと小林研一郎指揮で、前半はイタリア・オペラを中心とした歌曲(テノールは佐野成宏氏)。後半は、ベートーヴェンの交響曲第3番という欲張りなプログラムでした。
- ヴェルディ:歌劇《ルイザ・ミラー》より「序曲」
- ドニゼッティ:歌劇《愛の妙薬》より「人知れぬ涙」
- マスネ:歌劇《ウェルテル》より「春風よ、なぜ私を目覚ますのか」
- プッチーニ:菊の花
- ヴェルディ:歌劇《仮面舞踏会》より「今度の航海は無事だろうか」
- プッチーニ:歌劇《トスカ》より「星は光ぬ」
- (休憩)
- ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 op.55 《英雄》
前半は、ヴェルディでも渋めの歌劇「ルイザ・ミラー」序曲やプッチーニ「菊の花」の管弦楽曲にたいし、有名どころのアリアを並べて、ほんとにガラふうプログラム。佐野成宏さんの透明度の高い声が響いて、大いに盛り上がりました。
うってかわって後半は、かなり趣を変えて、クラシックの王道ベートーヴェンで、遅めのテンポでたっぷり聴かせてくれました。もちろん倍管ではないし、一時代前の重厚長大演奏でもないのですが、それでも、最近の軽く、あっさりとは全然違う、エネルギー横溢の演奏でした。コバケンさんは、いつものように右足を少し後ろに引いて、背中を丸め、長?い腕をぶらんと下げて、全身を使って、音を引き出すという感じ。ホルンが大健闘。弦も、コバケンさんの指揮に答えて、充実した音を響かせていました。
これまでの木・金定期のときは、最後は客席の3分の1しか埋まってないのではと思ってしまうほどのガラガラぶりで、ほんとにこれで大丈夫なんだろうかと心配していたのですが、今日は、3分の2ぐらいは埋まっています(といっても、RD席2列目に座った僕の後ろに座っていたお客さんは3人ぐらい。あとは空席でしたが)。まずは、定期の日程変更は成功、というところでしょうか(土曜マチネーがどれぐらいお客さんが入るのか分かりませんが)。
ともかく新しい日フィルのサントリー定期演奏会のスタート、おめでとうございます。ヽ(^O^)/
【演奏会情報】 日本フィルハーモニー交響楽団第593回東京定期演奏会
指揮:小林研一郎/テノール:佐野成宏/ゲスト・コンサートマスター:豊田弓乃/会場:サントリーホール大ホール/開演:2007年9月21日 午後7時