久間章生元防衛相が、山田洋行元専務から防衛相就任祝いと称して接待を受けていたことが明らかに。
業者との癒着は守屋事務次官だけではなかったようです。
山田洋行元専務 久間元防衛相も接待
[中日新聞 2007年10月26日 朝刊]久間章生元防衛相が昨年12月、防衛専門商社「山田洋行」(東京都港区)の元専務(69)から、東京・赤坂の料理店で接待を受けていたことが、関係者の話で明らかになった。飲食代は元専務側が支払ったという。山田洋行をめぐっては、守屋武昌前防衛事務次官(63)が、元専務から200回以上のゴルフ接待を受けていたことが既に判明している。防衛専門商社と当時の防衛庁幹部との癒着は、両トップに及んでいたことになる。
関係者によると、接待があったのは、昨年12月初旬。場所は、すっぽん料理で有名な料理店で、久間元防衛相、元専務のほか数人が同席した。
昨年6月に山田洋行を退職、同年9月に防衛専門商社「日本ミライズ」(東京都港区)を設立した山田洋行の元専務が、防衛庁長官の就任祝いの趣旨で企画したという。
会食では、日本ミライズ設立の経緯などについて元専務が久間元防衛相に説明したという。会食の費用十数万円は、すべて元専務側が支払った。
当時、日本ミライズは、防衛省が導入を目指している航空自衛隊次期輸送機(CX)のエンジン調達をめぐり、山田洋行と激しい商権争いを展開していた。
久間元防衛相は昨年9月に防衛庁長官(今年1月の省昇格で防衛相)に就任したが、今年7月に米国の原爆投下について「しょうがない」などと発言し、批判を浴び退任した。
久間元防衛相は25日夜、本紙の取材に「具体的に覚えていないが、大臣就任後に元専務と会った。(代金は)自分が支払っていないのは間違いない」と答えた。さらに「元専務ではない別の人物に誘われて店に行ったら元専務がいた。元専務と山田洋行とのトラブルについて聞いた」と話した。
2001年に閣議決定された大臣規範では「関係業者からの供応接待を受けることなど、国民の疑惑を招く行為をしてはならない」とされ、今回の接待は規範に抵触する恐れがある。久間元防衛相は「日本ミライズは関係業者ではない。元専務から招待されていたら、行ってないと思う」と話している。
で、実は、このニュースは、共産党の発行する「しんぶん赤旗」日曜版のスクープだったのです。「しんぶん赤旗」日曜版の発行日付は、日曜日の28日ですが、昨日(25日)には印刷済み。ということで、今日の一般紙、テレビでの報道は、「しんぶん赤旗」日曜版の後追いだったのです。
久間元防衛相も宴席接待 軍需商社元専務から受ける
「赤旗」日曜版調べ
[2007年10月26日 しんぶん赤旗]自民党の久間章生元防衛相が防衛庁長官在任中の昨年十二月上旬、守屋武昌前防衛事務次官(63)をゴルフ接待していた軍需商社・山田洋行の元専務(69)から宴席接待を受けていたことが「しんぶん赤旗」日曜版編集部の調べでわかりました。
関係業者からの供応接待など国民の疑惑を招くような行為をしてはならない、と定めた国務大臣規範に抵触する疑いがあり、軍需商社と久間元防衛相との関係が注目されます。
元専務による宴席がおこなわれたのは、すっぽん料理で有名な東京・赤坂の料理屋。宴席の目的は、久間氏の防衛庁長官就任祝いと元専務が設立した新しい軍需専門商社の報告でした。宴席の費用、十数万円はすべて元専務の新会社が負担していました。
元専務は当時、防衛庁が進める次期輸送機(CX)のエンジン調達をめぐり、自分が抜けた山田洋行と争っていました。
宴席で久間氏は、元専務の競争相手、山田洋行の創業者父子からも「あいさつ」を受けたことを明かしていました。
久間事務所は「詳細はわからない」としながらも「ご指摘の会合がおこなわれたのは事実」と認めました。(詳細は「赤旗」日曜版10月28日号に掲載しています)