サブプライムローン問題で、日本でも、三井住友FGが320億円、みずほ証券が260億円(みずほFG全体では500億円)、農林中金が400億円など損失が続々明らかに。
別に人様の不幸を笑おうというつもりはありませんが、サブプライム・ローン問題の影響は、まだまだこれからのようです。
農林中金400億円など日本にも“サブプライム含み損”(読売新聞)
三井住友FG、サブプライム関連損失320億円・9月中間(NIKKE NET)
みずほ証券、損失260億円 サブプライム問題の影響(朝日新聞)
農林中金400億円など日本にも“サブプライム含み損”
[2007年10月26日19時48分 読売新聞]米低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」焦げ付き問題に関連し、日本の金融機関や機関投資家が抱える損失が26日、相次ぎ表面化した。
三井住友フィナンシャルグループは関連の投融資で約320億円、農林中央金庫が400億円、みずほ証券が260億円の損失を抱え、一部では業績への影響が出ている。
三井住友フィナンシャルグループは26日、サブプライムローン絡みの保有商品で、価格下落に伴い170億円を減損処理したほか、40億円の売却損が出たと発表した。関連融資での貸し倒れ引当金も110億円積み増した。
本業での収益は好調だったが、こうした損失を反映して、同日、2007年9月中間期の連結業績予想を下方修正した。経常利益は当初見込みの4000億円から3530億円に、税引き後利益は2200億円から1700億円になる。
農林中央金庫は9月末現在で400億円前後の含み損を抱えていることが分かった。保有する商品のうち、価格の回復見込みが薄いものなどについては9月中間決算で評価損として計上する。
ただ、その他の収益が好調なため、経常利益は9月中間期では大幅な黒字を確保する見通し。2008年3月期に経常利益が3370億円になるとの通期の業績予想も変えない方針だ。
みずほ証券は26日、2007年9月中間決算で、サブプライム関連の証券化商品の評価損として約260億円を計上し、税引き後利益が270億円の赤字に転落したと発表した。売上高にあたる営業収益は前年同期比23・8%増の3428億円、経常利益も334億円の赤字だった。
一方、大和証券グループ本社は、サブプライムローン関連事業に参入していないため、9月中間決算での直接の損失はゼロとしている。ただ、同問題の余波で金融市場が世界的に混乱したことで、手持ちの社債などに評価損が出るなど間接的な損失が約15億円あったという。
三井住友FG、サブプライム関連損失320億円・9月中間
[NIKKEI NET 2007/10/27 20:43]三井住友フィナンシャルグループは26日、2007年9月中間期の連結純利益が1700億円になったと発表した。従来予想を500億円下回る。上期に出資したオーエムシーカードの株価下落で440億円の減損処理を実施。サブプライムローンに関連した損失は約320億円になった。
サブプライムローン関連の損失については大手銀行で初めて内訳を開示。証券化商品の売却・評価損が合計210億円、サブプライムローン関連資産を担保とした米国での融資で110億円の引き当て処理をした。サブプライム関連の投融資残高は9月末で950億円。
一方、傘下の三井住友銀行の業務純益は9月中間期で3900億円と従来予想を250億円上回った。
下期にはグループのリース会社再編で約1000億円の特別利益も加わるため、08年3月期通期の連結純利益を5700億円と従来予想から300億円引き上げた。
みずほ証券、損失260億円 サブプライム問題の影響
[asahi.com 2007年10月26日19時26分]みずほ証券は26日、07年7?9月期連結決算を発表し、米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローン問題の影響で、保有していた証券化商品に約260億円の損失が生じたと発表した。損失処理で当期損益は331億円の赤字。同証券を傘下に持つみずほフィナンシャルグループ(FG)のサブプライム関連損失は、全体で500億円規模になると見られる。
同証券の07年9月中間連結決算も損失処理の影響などで、前年同期の110億円の当期黒字から270億円の当期赤字に転落。中間期としては、01年9月中間期以来の赤字となる。
同証券はサブプライムローンを証券化する住宅ローン担保証券(RMBS)事業には携わっていなかったが、ロンドンの現地法人がRMBSなど様々な商品を組み込んだ債務担保証券(CDO)を保有。サブプライム問題でCDOの価格が大幅に下落し、評価損や売却損が出た。同証券は「CDO事業は投資銀行として欠くことのできない業務で、今後も継続する」としている。
サブプライム関連では野村ホールディングスが、RMBS事業で今年1?9月に約1450億円の損失を出している。