商品市場、原油市場へのファンド資金 5年で3倍に

大和総研の調査で、穀物市場や原油などの資源市場に投資するファンドの資金量が5年間で3倍になっていることが明らかに。

穀物高の背景にファンド急増(NHKニュース)

穀物高の背景にファンド急増
[NHKニュース 11月19日 5時28分]

 原油や大豆の急騰が続くなかで、資源や穀物などに投資するファンドの資金量が世界全体で14兆円に達し、この5年間で3倍に増えていることが民間の研究所の調査でわかりました。
 ニューヨーク市場で原油が1バレル90ドルを上回る史上最高値の水準まで値上がりし、シカゴ市場で大豆が先週、19年ぶりの高値を付けるなど、資源や穀物などを取り引きする商品市場の急騰が続いています。こうした商品市場は、以前は主に石油会社や穀物会社などが取り引きしていましたが、ここ数年、株式などと同じように商品を売り買いして高い利益を目指す「コモディティファンド」と呼ばれる投資会社が相次いで参入し、相場に大きな影響を及ぼしています。大和総研の調査によりますと、こうしたファンドの数は世界全体で5年前に比べて36%多い750近くに増え、運用する資金の総額も14兆8000億円と3倍に増加したということです。
 この研究所では、中東の産油国のオイルマネーや欧米各国の年金基金などがより有利な運用先としてこうしたファンドへの投資を増やしており、株式などと比べて規模が小さい商品市場に巨額の資金が流れ込んでいることが、価格のさらなる高騰を招いていると分析しています。世界的な金余りのなか、商品市場への巨額の投資ファンドの流入が、日本国内で相次ぐ食料品やガソリンなどの値上がりの一因になっていることを示す形となっています。

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