額賀氏が「指名口利き」

額賀氏が、内閣官房副長官だった2000年3月に、守屋武昌前防衛事務次官(当時は、防衛庁官房長)を通じて、発注工事の指名に関連して口利きを受けていたことが明らかに。ご本人は「日記が唯一の根拠。伝聞にもとづいたもの」など、強く否定されていますが。

『額賀氏側、指名口利き』 元防衛官僚証言 2000年、守屋氏通じ(東京新聞)

『額賀氏側、指名口利き』 元防衛官僚証言 2000年、守屋氏通じ
[東京新聞 2007年11月20日 夕刊]

 元仙台防衛施設局長の太田述正(のぶまさ)氏(58)が20日、2000年3月、内閣官房副長官(当時)だった額賀福志郎財務相側から、同局発注工事の指名に関連して口利きを受けたと明らかにした。この要請は、防衛庁官房長(同)だった守屋武昌前防衛事務次官を通じて、防衛施設庁側に伝えられたという。太田氏は額賀氏以外にも、口利きを受けた防衛族議員の実名リストやパソコンに保存した日記も公開した。 
 太田氏は昨年8月、本紙の取材に口利きリストなどについて語っていたが、今回、実名で告発に踏み切った理由について「守屋氏は証人喚問で、『担当先に紹介した』と口利きの一端を語った。僕に対する(事実を明らかにしろという)メッセージと受け取った」と語っている。
 太田氏によると、額賀氏側からの口利きがあったのは、2000年3月2日。額賀氏側から山形県南陽市の建設会社についての参入要請が、守屋氏を通じて東京の防衛施設庁側に寄せられたと、当時の同局幹部から報告を受けたという。
 この幹部は、額賀氏からの要請は1999年中にもあり、同年度に1度指名したが落札していないことなどを説明したという。
 太田氏がパソコンに保存している3月2日付の日記には「額賀官房副長官から官房長に山形の○○(原文は建設会社名)の口添えをしているのに、動きが悪いとのクレームが入ったと××(同施設局の役職名)が言ってきた」との記述がある。
 太田氏によると、その12日後にこの建設会社の会長と副社長が局長室にあいさつに訪れた。その時の日記には「額賀氏の秘書の○○(原文は名字の実名)氏から、局の局長のところに顔を出せと言われた」と会長らの発言が書かれている。
 太田氏は東大卒業後、1971年に防衛庁に入った元キャリア官僚。守屋氏とは同期だった。官房審議官などを歴任し、仙台防衛施設局長を最後に01年3月に退官。同年7月、参院選比例代表に民主党から立候補して落選している。

額賀氏は全面否定

 仙台防衛施設局(当時)発注工事をめぐり、当時防衛庁の官房長だった守屋武昌前防衛事務次官を通じ、山形県の建設会社を指名業者に入れるよう口利きしたとの疑惑について、額賀福志郎財務相は20日の閣議後会見で、「全くそういうことはない」と否定した。
 額賀氏は、山形県の建設会社の経営者と、同県選出の元衆院議員(故人)を通じ面識があることを認めたが「弁護士に調べてもらったが、相手の会社も(口利きを)否定していると聞いている」と強調。太田述正氏の証言に基づく報道についても「日記が唯一の根拠となっている。記事は伝聞に基づいたもので憤りを感じる」と批判した。

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