今日は、村治佳織さんのクリスマス・コンサートに行ってきました。
紀尾井ホールは初めて。座席は2階のC6という、最後尾から2列目というどん詰まりのところでしが、ホールのちょうどセンター。(遠くからだけど)真正面から村治佳織さんを眺めることができました。(^_^;)
プログラムは、こんな感じ。
- ヴィヴァルディ/徳武正和編:協奏曲 Op.3 No.9 ニ長調
- ソル:グランド・ソナタ Op.22より 第1楽章
- モレーノ・トローバ:ラ・マンチャの歌
- ヘリンゴンザ/もう冬がやってくる/小唄/牧人/ラ・セギディージャ
- モンボウ:コンポステラ組曲より
- プレリュード/コラール/カンシオン/ムニェイラ
- ハーライン/竹内永和篇:星に願いを
- 佐藤弘和編:アメージング・グレイス
- ***休憩***
- シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821
- ファリャ:スペイン民謡組曲
- ムーア風の布地/アストゥリアス地方の歌/ホタ/子守唄/カンシオン/ポーロ
前半はギター・ソロの曲、後半は都響のチェリストの古川展生氏との共演です。
1曲目はヴィヴァルディがつくったヴァイオリン協奏曲「調和の霊感」全12曲のうちの9曲目。アルペジオがバロック調で楽しめる曲でした。2曲目は、スペインの作曲家フェルナンド・ソル(1778-1839)のギター曲。全体では4楽章25分の曲なのだそうですが、今日は第1楽章のみ。3曲目のラ・マンチャの歌は、スペインの雰囲気たっぷりの有名な曲です。
後半の1曲目。アルペジオーネというのは、1823年頃にウィーンで考案された、大きさはチェロぐらい、形はギター風、6弦24フレット、弓で弾く楽器なのだそうですが、すぐに廃れてしまったそうです。(^_^;) シューベルトらしい抒情的な曲でした。最後は、ふたたびスペイン風の曲。スペイン各地の旋律を使って作曲された歌曲集の編曲版なのだそうです。
で、ミーハーで毎年、村治佳織さんのコンサートを聴きに行っていますが、今年のプログラムは、ちょっと詰めが甘いというか、もう少し村治さんのギターを本格的に楽しめる曲があってもよかったのではないかと思います。前半の最後2曲は余計。
また後半の曲では、チェロとギターを並べると、音量的にはどうしてもギターが負けてしまいます。だからマイクで拾っていたみたいですが、それでもやっぱりチェロが旋律、ギターが伴奏になるので、村治さんを聴きに来た人間としては不満です。しかも、古川さんのチェロの音が固くて、いまいちしっくり来ませんでした。高音部になると――弾くのが大変なことは十分承知していますが――、音程が微妙に不安定で、なんとなくうまくハモりません。村治さんも古川氏も、曲の合間に、しばしばチューニングを気にされていたようですが、正直、ちょっと聴いていてつらいものがありました。
ということで、なんとなく欲求不満のまま、演奏会終了後には新発売のCD“Viva! Rodrigo”にサインをいただきました(こちらも、握手なしで、またまた欲求不満…)。でも、サインは天地逆になってます。(^_^;)