今度は、同じニューヨークタイムズ紙が年末(12月30日)に掲げた論評。「自由市場というのは、結局、偽りのアイドルではないのか?」と問いかけています。
The Free Market: A False Idol After All?(The New York Times)
今度は、同じニューヨークタイムズ紙が年末(12月30日)に掲げた論評。「自由市場というのは、結局、偽りのアイドルではないのか?」と問いかけています。
The Free Market: A False Idol After All?(The New York Times)
昨年10月22日付のニューヨークタイムズ紙に、「形勢が逆転: 貧しい国々が豊かな国々の鼻先で指を振る」という論評が出ています。「鼻先で指を振る」というのは、「チッチッチー」などといって相手の鼻先で指を振って、相手にお説教をたれる、映画やアメリカン・アニメでお馴染みの動作です。つまり、意訳すれば、「形勢逆転、貧困国が富裕国にお説教」というところ。
で、どういう記事かというと、その週末に開かれたIMFと世界銀行の会議で、アルゼンチン、シリア、コンゴなどを中心とする貧困国26カ国のグループ(G26)は声明を発表し、そのなかで、米サブプライムローン問題に見られるように、いまや先進国こそが世界経済の不安定性の要因となり、発展途上国こそ世界経済の安定要因になっていると指摘したことを取り上げ、IMFや世界銀行の会議といえば、先進国が発展途上国の援助を議論するところだったのに、いまやそれが逆転したというのです。
Tables Turned: Poor Countries Wag Fingers at Rich Ones(The New York Times)
ニューヨークの原油先物価格が、とうとう1バレル=100ドルを突破。
直接的な値上げ理由はいろいろあるだろうが、この高騰は、サブプライムローン問題による金融市場の不安から投機的資金が原油市場に流入していることにある。しかし、さらに遡れば、中東情勢の不安定化による「先行き不安定」感がある。日本経済の“安全保障”という立場からいっても、アメリカ言いなりでは何の展望も生まれないだろう。