暮らしに“ゆとりがなくなった”が53%に急増

日本銀行が「生活意識に関するアンケート調査」(2007年12月)の結果を発表。

日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」(2007年12月)現在の暮らし向き

いちばん目立つのは、「現在の暮らし向き」についての回答。3カ月ごとの調査で、「ゆとりがなくなってきた」との回答が43.0%(07年6月)→49.2%(同9月)→53.4%(同12月)と急増している。

消費者の景況感、大幅悪化 日銀アンケート(朝日新聞)

↓日銀の発表した資料はこちら。PDFファイルが開きます(107KB)。

「生活意識に関するアンケート調査」(第32回)の結果(日本銀行)

アンケートを見ると、収入については、現在の収入は1年前に比べて「変わらない」47.0%、「減った」45.0%で、収入も厳しいことが分かるが、しかし、この数字自体は前回、前々回の調査とそれほど大きく変わってはいない。では何が変わったかというと、「1年前と比べて支出が増えた」とする回答が増えていること。これは、暮らし向きがよくなったからではなく、物価が上がったからで、「物価に対する実感」では、20.4%が「かなり上がった」、58.2%が「少し上がった」と回答。しかも、その数字は、「かなり上がった」6.0%→8.6%→20.4%、「少し上がった」47.0%→51.4%→58.2%と急増している。

日本経済は、収入が伸び悩むなかでの物価上昇、という最悪のパターンが始まりつつある。

消費者の景況感、大幅悪化 日銀アンケート
[asahi.com 2008年01月16日19時10分]

 日本銀行が16日発表した生活意識に関するアンケート(07年12月調査)によると、景気が1年前より「悪くなった」と答えた人が前回9月調査より11.4ポイント増え、45.5%となった。1年後の景気が「悪くなる」との回答も前回比16.8ポイント増の46.4%と、この質問を始めた96年3月以来最多となった。身の回り品の値上げが続き、消費者の景況感が大幅に悪化している。
 1年前と比べて現在の物価が「上がった」と答えた人は78.6%(前回比18.6ポイント増)で、実感する物価上昇率は平均6.3%。昨年11月の消費者物価指数(生鮮食品除く)の前年比伸び率0.4%より物価上昇の「体感温度」はかなり高め。ガソリンや食料品など生活用品が値上がりしていることが、消費者心理を圧迫しているようだ。
 1年後の物価が現在より「上がる」との回答も86.3%(同14.6ポイント増)にのぼり、予想する物価上昇率は平均7.3%と04年3月の調査項目設定以来、最高の水準だった。
 調査は年4回実施。今回は昨年11月9日?12月6日に、20歳以上の2303人が回答した。

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