捕鯨のために戦争を始める人

シーシェパードの妨害行為にたいして、IWC(国際捕鯨委員会)が全会一致で非難声明を出すなど、国際的な批判が高まっているときに、「撃沈してもいい」とは…。酔っ払いの迷い事ではすまされぬ発言。

自民・中川昭氏 「正当防衛で撃沈も」 船舶安全訴え強硬論(東京新聞)
IWC:調査捕鯨妨害のシー・シェパードを非難 危険行為停止求める――会合声明(毎日新聞)

「正当防衛で撃沈も」と言っているが、撃沈するのは明らかに過剰防衛。相手は酸などの薬品の入ったビンを投げつけている程度。もちろん、きっちり取り締まることが必要だが、武器を用いて反撃すれば、やっぱり過剰防衛だろう。

自民・中川昭一氏 『正当防衛で撃沈も』 船舶安全訴え強硬論
[東京新聞 2008年3月10日 朝刊]

 自民党の中川昭一元政調会長は9日の民放番組で、南極海を航行中の調査捕鯨船団の母船が米環境保護団体の抗議船から薬品入りの瓶などを投げ込まれたことについて「海賊行為だ。日本人も負傷しており(海上保安官は)警告弾だけでなく、正当防衛として武器を使い、威嚇なり撃沈するなりして、助けるべきだ」と指摘した。
 同時に「何もできないのは法的な不備で、法整備が必要だ」とも語り、公海上で活動する船舶の安全確保のため必要な対応がとれるよう関連法の改正も検討すべきだとの考えを示した。

IWC:調査捕鯨妨害のシー・シェパードを非難 危険行為停止求める――会合声明
[毎日新聞 2008年3月10日 東京朝刊]

 【ロンドン藤好陽太郎】捕鯨支持国と反捕鯨国の激しい対立により“機能不全”に陥った国際捕鯨委員会(IWC)を正常化させるため当地で開かれたIWC「中間会合」が8日、二つの声明を発表し閉幕した。声明の一つでは、日本の調査捕鯨船に薬品入りの瓶を投げるなど妨害行為を行い負傷者を出した反捕鯨団体「シー・シェパード」を名指しで非難。「人命と財産に危険を及ぼすすべての活動は受け入れられない」として、危険行為の停止を求めた。
 日本政府団の提案によるもので、全会一致で採択された。IWCは過去にも危険行為を非難する声明を出しているが、個別の団体を名指しするのは今回が初めてという。
 IWCの機能正常化に関する声明では、議事運営について、投票による決定ではなく、加盟国の総意(コンセンサス)で結論を出すことなど8項目を盛り込んだ。捕鯨推進派と反対派の間で対話の機運も生まれており、暗礁に乗り上げていた交渉が動き出す可能性が出てきた。
 会合には54カ国の代表と、デソト前国連中東・パレスチナ担当特使らが出席。今会合の議論を踏まえて、ホガース議長(米国)を中心に具体的な取り組み案をまとめ、6月にチリで開く年次総会で決定する。

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