米誌「フォーリンポリシー」が、米軍のイラク駐留について、米軍高官(少佐以上の現役・退役軍人)3437人の調査を実施。それによると、
- 「危険なまでに過度の負担を強いられている」そう思う88%
- 「米政府はイラク戦争後、軍に無理な達成目標を設定している」そう思う74%
という散々な結果。まあ、もともと「フセイン政権を打倒すれば、中東はよくなる」という目標自身が「無理」だったのですが。
なお、同調査では、イランに対する武力行使について、成功するという見方にたいして「妥当でない」とする回答が80%にのぼっていることも注目されます。
イラク、アフガンの戦闘は米軍に「過度の負担」、調査結果(AFPBB News)
【図解】米軍のイラク駐留に関する調査(AFPBB News)
イラク、アフガンの戦闘は米軍に「過度の負担」、調査結果
[AFPBB News 2008年03月10日 18:17 発信地:ワシントンD.C./米国]【3月10日 AFP】米軍人の多くがアフガニスタンとイラクの戦闘で米軍兵士らは「危険なまでに過度の負担を強いられている」と考えていることが、米独立系シンクタンク「Center for a New American Security(CNAS)」と『フォーリンポリシー(Foreign Policy)』誌が行った共同調査で分かった。
同調査は、少佐以上の現役・退役米軍人3437人を対象に行ったもので、回答者の約60%が「米軍は5年前より弱体化している」と答え、「強化されている」との回答は25%、「変化はない」は15%だった。
イラク戦争は米軍に修復不能な傷を与えたかとの問いに対しては、42%が「与えた」と答えたのに対し、56%が「与えていない」と答えた。一方、米軍はイラクで「危険なまでに過度の負担を強いられている」と見る回答者は88%に達した。
また、米国がイランに武力行使するとの見方が広がっていることについて、現時点で米軍が新たな戦闘で成功するとの見通しは「あまり妥当でない」と「全く妥当でない」との回答が80%に上った。
アフガニスタンとイラクにおける戦闘では、これまで4000人以上が死亡、約2万5千人が負傷しており、回答者はこれらの大きな犠牲が米軍に及ぼした影響は非常に大きいと答えている。
調査結果はフォーリンポリシー誌の3-4月号に掲載される。