19日夜、タクシーの運転手が刺殺されているのが見つかった事件。車内に、米海軍横須賀基地所属の米兵名義のクレジットカードが残されていたことが明らかに。
車内に米兵の所持品/横須賀タクシー運転手刺殺事件(神奈川新聞)
車内に不明米兵のクレジットカード タクシー運転手刺殺(朝日新聞)
車内に米兵の所持品/横須賀タクシー運転手刺殺事件
[神奈川新聞 2008/03/21]横須賀市汐入町の路上で19日夜、タクシー運転手高橋正昭さん(61)=東京都品川区東品川=が運転席で首を刺されて死亡しているのが見つかった事件で、タクシーの車内から米海軍横須賀基地に所属する兵士の所持品とみられるものが見つかっていたことが21日、米海軍関係者などの話で分かった。
在日米海軍司令部の関係者などによると、所有者は米第7艦隊の艦艇乗組員の兵士とみられ、事件の前から基地に戻っていないといい、米海軍犯罪捜査局が脱走兵として捜しているという。
横須賀署特別捜査本部の調べでは、タクシーのエンジンはかかったままで、車内灯と車幅灯は点灯。料金メーターは約1万7000円を表示していた。高橋さんの服のポケットに現金数万円が入っていたほか、車内には売上金とみられる現金約六万円が残っていた。
高橋さんは運転席でシートベルトをしたまま、助手席側に倒れるように死亡していた。左首後方に包丁(刃渡り約20センチ)が刺さった状態だったといい、死因は失血死。死亡指定時刻は19日午後9時半ごろ。刃先は肺の上部まで達しており、争ったあとがないことから、強い力で一気に刺されたとみられる。
現場は、京急汐入駅から約200メートル離れた繁華街の外れ。近くには在日米海軍横須賀基地や外国人が利用する飲食店などもあるが、夜間は人通りが少ない場所という。
車内に不明米兵のクレジットカード タクシー運転手刺殺
[asahi.com 2008年03月21日03時00分]神奈川県横須賀市で19日夜、タクシーの中で男性が死亡しているのがみつかった事件で、車内にクレジットカードが残されていたことが20日、神奈川県警の調べでわかった。カードは、現場近くの在日米海軍横須賀基地に所属する米兵名義のものとみられ、県警はこの米兵が何らかの事情を知っているとみて行方を追い、在日米海軍もこの米兵を捜している。
県警は、殺人容疑で捜査を開始。同日、男性はこのタクシーの運転手高橋正昭さん(61)=東京都品川区東品川1丁目=だと発表した。
調べでは、高橋さんは19日午後9時20分ごろ、横須賀市汐入町2丁目の住宅街の一角にエンジンをかけたまま停車したタクシー内で発見された。首に刃渡り約20センチの文化包丁が突き刺さった状態で、運転席でシートベルトをしたまま横たわっていたという。
司法解剖の結果、死因は胸部大動脈の刺し傷による失血死で、刃先が肺の上部に達していたという。車内に争った形跡がないことから、県警は、運転席にいた高橋さんがいきなり刺されたとみている。
発見時、タクシーのメーターは「支払い」の状態になっており、料金は1万7000円ほどだった。高橋さんの服やズボンのポケットから数万円、運転席わきの箱から売上金の6万数千円が見つかった。
高橋さんは00年ごろから、安全タクシー(東京都新宿区)の品川営業所に勤務。会社の関係者によると、高橋さんは羽田空港の周辺で客を待つことが多かったという。
県警がタクシーの車内を調べたところ、クレジットカードが残っていた。所有者を確認したところ、横須賀基地所属の米兵だったことが判明。関係者によると、米兵は横須賀基地配備の巡洋艦乗組員の下士官で、横須賀を出港した巡洋艦に乗らず、数週間前から行方不明の状態になっているという。在日米軍も、カード名義人の下士官が何らかの事情を知っているとみて捜している。
在日米海軍司令部(横須賀市)は20日、朝日新聞社の取材に、「米海軍は必要であれば日本側の捜査に全面的に協力する」というコメントを出した。