福田内閣の支持率をメディア各紙が相次いで報道。ついに支持率20%台になっても、もはやニュースにもならない…。
内閣支持25%、不支持60% 本社世論調査(朝日新聞)
内閣支持率、29%に低下・日経世論調査(NIKKEI NET)
福田内閣、不支持が5割超=支持続落27.6%に?時事世論調査(時事通信)
内閣支持25%、不支持60% 本社世論調査
[asahi.com 2008年04月21日00時38分]朝日新聞社が19、20の両日実施した全国世論調査(電話)によると、福田内閣の支持率は25%で、3月29、30日の前回調査の31%を大きく下回り、内閣発足以来、最低だった。不支持率は60%(前回53%)。内閣支持率が20%台に落ち込んだのは、07年7月に自民党が参院選で大敗した直後の調査で、安倍内閣の支持率が同内閣で最低の26%となって以来のことだ。
内閣支持率を年代別にみると、70歳以上で前回は支持46%、不支持34%だったのが、今回は支持36%、不支持50%と逆転している。また、50代の支持率は20%にとどまっており、4月から始まった後期高齢者医療制度に直接かかわる人たちや、その子にあたる世代への影響が目立つ。
内閣不支持の人に理由を聞くと、69%が「政策の面から」を選び、「自民党中心の内閣だから」(17%)、「首相が福田さんだから」(5%)などを引き離している。
また、後期高齢者医療制度について聞いたところ、この制度が始まったことを「評価しない」が71%にのぼり、「評価する」は18%だった。「評価する」は内閣支持層でも34%にとどまり、「評価しない」の51%を大きく下回った。
ガソリン税の暫定税率を衆議院での再議決で復活させることについては、賛成が24%、反対が63%。暫定税率の期限が切れてガソリン価格が下がる直前の前回調査では賛成24%、反対61%で、今回もほぼ同じ傾向だった。自民支持層でも賛成47%、反対40%と意見が分かれている。
政党支持率は自民が前回の31%から大きく下がり26%。民主の22%(前回20%)と接近した。(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。◆は全員への質問。◇は枝分かれ質問で、該当する回答者の中での比率。〈〉内の数字は全体に対する比率。丸カッコ内の数字は、3月29、30日の調査結果)
◆福田内閣を支持しますか。支持しませんか。
支持する25(31)
支持しない60(53)◇それはどうしてですか。
(選択肢から一つ選ぶ。左は「支持する」25%、右は「支持しない」60%の理由)
首相が福田さん 17〈4〉 5〈3〉
自民党中心の内閣 29〈7〉 17〈10〉
政策の面 21〈5〉 69〈41〉なんとなく 28〈7〉 7〈4〉
◆あなたはいま、どの政党を支持していますか。
自民党26(31)▽民主党22(20)▽公明党2(3)▽共産党2(1)▽社民党1(1)▽国民新党0(0)▽新党日本0(0)▽その他の政党0(0)▽支持政党なし41(39)▽答えない・分からない6(5)
◆ガソリン税が4月1日から下がりました。政府・与党は、税収が不足するため、ガソリン税の上乗せを元に戻す法案を衆議院で再議決して上乗せを復活させる方針です。あなたは上乗せを復活させることに賛成ですか。反対ですか。
賛成 24 反対 63
◆75歳以上のお年寄りを対象にした後期高齢者医療制度が4月から始まりました。このことを評価しますか。評価しませんか。
評価する 18 評価しない 71
◆福田首相と民主党の小沢代表についてうかがいます。2人の発言や行動を比べてみて、あなたはどちらを評価しますか。福田さんですか。小沢さんですか。
福田さん 32 小沢さん 28
〈調査方法〉 19、20の両日、全国の有権者を対象にコンピューターで無作為に電話番号を作る「朝日RDD」方式で調査した。対象者の選び方は無作為3段抽出法。有効回答2084人、回答率58%。
内閣支持率、29%に低下・日経世論調査
[NIKKEI NET 2008/04/20 22:02]日本経済新聞社が18―20日に実施した世論調査で、福田内閣の支持率は29%と3月の前回調査から2ポイント低下し、内閣発足以来、最低となった。不支持率も5ポイント上昇の59%で最高を更新した。ガソリン税の暫定税率については「上乗せを再開し一般財源として使う」「上乗せを再開して道路整備を続ける」をあわせた復活容認論が49%で、撤廃論の42%を上回った。
内閣支持率の30%割れは昨年7月の参院選直後の安倍内閣(28%)以来。内閣を支持しない理由を複数回答で聞くと「指導力がない」が62%で最多。「政策が悪い」が44%で、前回より10ポイント上昇し2位になった。年代別では60歳代以上の支持が落ち込んだのが特徴で、4月に始まった後期高齢者医療制度の混乱などが影響したとみられる。
支持する理由は「人柄が信頼できる」の46%が最も多く「自民党の内閣だから」(35%)が続いた。(20日 22:02)
福田内閣、不支持が5割超=支持続落27.6%に?時事世論調査
[時事通信 2008/04/18-19:54]時事通信社が11?14日に実施した4月の世論調査によると、福田内閣の支持率は前月比3.3ポイント減の27.6%で下落傾向に歯止めは掛からず、昨年9月の発足後初めて2割台に落ち込んだ。一方、不支持も同4.7ポイント増の52.4%と5割を超えた。揮発油(ガソリン)税の暫定税率失効や、日銀総裁人事をめぐる混乱で福田康夫首相の指導力を問う声が高まったことに加え、後期高齢者医療(長寿医療)制度の説明不足などが響いたとみられる。
不支持の理由(複数回答)では「期待が持てない」が同2.4ポイント増の30.2%でトップ。これに「リーダーシップがない」27.4%、「政策が駄目」16.5%などが続いた。
不支持は、20歳代を除くすべての年代で前月よりアップし、30歳代では初めて6割を突破。40歳代から60歳代までの各年代で5割を超えた。男女別では男性56.5%、女性48.0%だった。
内閣支持率の低迷を受けて、たまりかねたように「解散」をめぐる発言があれこれ飛び出しています。しかし、「ねじれ打開」のための解散・総選挙は考えにくく、むしろ「東京新聞」が報じているように、参院で問責決議が可決された場合でも「解散もせず、総辞職もしない」というあたりがホンネではないでしょうか。
衆院解散の時期、「射程に入った」と森元首相(読売新聞)
自民執行部から「解散」発言相次ぐ、民主支持低迷で強気に(読売新聞)
「サミット後、首相は解散する気に」 自民幹部見通し(朝日新聞)
首相、問責でも解散せず 暫定税率で方針 総辞職も拒否(東京新聞)
衆院解散の時期、「射程に入った」と森元首相
[2008年4月20日19時42分 読売新聞]自民党の森元首相は20日、テレビ朝日の番組で、衆院解散の時期について、「(北海道洞爺湖サミットのある)7月が来れば、(任期満了まで)あと約1年。射程に入ったと言うのは当然のことだ」と指摘した。
ただ、「今年になるか来年になるか、わからない。これから(状況を)見て。急いでやることはない」とも語った。
福田内閣の支持率が低迷していることについては、「国民のために何をしないといけないのか、福田首相は考えて冷静にやっている。無理して(支持率を)上げようとしてもダメだ」と指摘。さらに、「ポスト福田は福田だ」と語り、党内のポスト福田をめぐる動きをけん制した。
また、民主党について、「命令、指揮が統一されていない。鳩山幹事長と山岡賢次国会対策委員長と(意見が)違う。みんなばらばらだ。誰と話していいのかわからない」と批判した。
自民執行部から「解散」発言相次ぐ、民主支持低迷で強気に
[2008年4月20日03時42分 読売新聞]年内の衆院解散・総選挙に言及する発言が自民党執行部から相次いでいる。ガソリン税の暫定税率などをめぐる国会攻防は激しいものの、民主党に支持が集まっていないことから、自民党側が強気の発言をしていると見られる。
「解散は当分ない」と見る自民党内の引き締めという狙いもありそうだ。だが、「低支持率に苦しむ福田内閣で衆院選を戦うのは厳しい」といった不安が党内に広がる恐れもある。
伊吹幹事長は19日、奈良県橿原市で講演し、衆参ねじれの打開策に関し、「時期を見ながら衆院を解散する(方法もある)。与党で過半数を取れば、民主党は政権につけず、小沢代表のやり方でまずいと思う人が(分裂の)行動に移すのではないか」と述べ、衆院選後の政界再編を目指し、年内の衆院解散の可能性を示唆した。菅義偉選挙対策副委員長も同日、「(解散は)もう適齢期」と指摘した。
年明け以降、自民党執行部からは、衆院選は来年9月の任期満了近くまで先送りすることが望ましい、との発言が相次いだ。
福田首相が当面の衆院解散を否定していることに加え、「民主党が国会で攻勢をかける中での選挙は不利」という判断もあるからだ。
ただ、読売新聞社の4月の世論調査では、ガソリン税の暫定税率失効後も、民主党の支持率は17.4%と横ばい状態だった。自民党支持率は30.6%と民主党に水をあけたままだ。
自民党四役の一人は、こうした状況を踏まえ、「内閣支持率が低くても党の支持率は高いから、衆院選は頑張れば勝ち残れる。4月27日の衆院山口2区補欠選挙で自民党が勝てば、夏以降の衆院解散論が出てくる」と指摘する。
支持率低迷で政権が求心力を失う前に、解散を模索する方が政権浮揚を図れるとの思惑も透けて見える。
党選対幹部らには、衆院選での苦戦を想定し、各議員に、選挙準備の手を緩ませないようにさせておく必要もある。
これに対し、党内各派では「衆院の3分の2の多数を失い、再可決が出来なくなったら、自公連立政権は窮地に陥る」とし、来年の通常国会閉会後に解散すべきだとの声は多い。公明党内でも早期の解散への慎重論が根強い。与党内では「首相は解散を避けることでしか求心力を保てない」との声もある。自民党執行部が解散風をあおりすぎると、「国民に不人気の福田首相の下では戦えない」として、「福田降ろし」の動きが広がる可能性もありそうだ。
「サミット後、首相は解散する気に」 自民幹部見通し
[asahi.com 2008年04月20日00時47分]自民党幹部は19日、衆院解散・総選挙の時期について、記者団に「(7月の)北海道洞爺湖サミットが終われば、首相は良い時期を選んで解散しようという気になる」と述べ、早ければ秋にも福田首相が解散に踏み切るとの見通しを示した。
この幹部は「政党支持率は自民党の方が高い。強気でいけばいい」と早期の解散を支持する考えを強調。「法案処理を考えると、国会会期末を少し延長せざるを得ない」と語り、6月15日までの会期を小幅延長する可能性も指摘した。内閣改造については「国会答弁もある。少なくとも5月中は絶対にあり得ない」と否定的な見解を示した。
自民党内には、総選挙に勝利することで法案審議などが進まない「ねじれ国会」の現状を打開するとして、「年内選挙はないとは言わずに『もう危ない』と言わせていただかなければいけない」(古賀誠選対委員長)など年内解散の可能性に言及する声が広がっている。
首相、問責でも解散せず 暫定税率で方針 総辞職も拒否
[東京新聞 2008年4月19日 朝刊]福田康夫首相は18日、ガソリン税(揮発油税など)の暫定税率復活手続きに絡み、民主党が首相問責決議案を参院に提出して可決されても、内閣総辞職や衆院解散はしない方針を固めた。政府・与党は30日に、租税特別措置法改正案を衆院で再可決して同税率を復活させる方向で最終調整中。首相の「問責無視」を見越しても、民主党が再可決後に決議案を提出するかが、今後の焦点となる。
自民党幹部は「内閣不信任決議と異なり問責決議には法的拘束力がない。可決されても当然無視する」と表明。別の幹部も「内閣支持率が急落しても首相は総辞職や解散をするつもりはない」と述べた。政府関係者は「問責決議案が提出されれば、直ちに衆院で内閣信任決議案を可決する」と述べた。
与党は首相の意向を受け、問責決議案が可決された後、民主党が衆院の審議を欠席したり、主導権を握る参院で法案審議を進めなくなったりしても、道路特定財源の根拠となる道路整備費財源特例法改正案を、5月12日以降に再可決して成立させる方針。
さらに、衆院で与党単独でも、事業者に温室効果ガス削減を促す地球温暖化対策推進法改正案など重要法案の審議を進める構えだ。