今日の「読売新聞」でも、「食糧高騰」の特集。国連事務総長が6月に食糧サミットの開催を表明。
食糧サミット6月開催 国連事務総長が表明
[2008年4月30日 読売新聞]【ベルン=白川義和】潘基文(パンギムン)国連事務総長は29日、スイスのベルンで記者会見し、食糧価格急騰による危機を受け、食糧農業機関(FAO)が6月3?5日にローマで開く「食糧の安全に関するハイレベル会合」に各国首脳が参加するよう呼びかけ、同会合をサミットに格上げする方針を表明した。
また、危機への中長期的対策を構築するため、FAOや世界食糧計画(WFP)など関係機関のトップを集めたハイレベル作業部会を設置すると発表した。
潘事務総長は当面の措置として、WFPが緊急食糧支援のために要請している7億5500万ドル(約785億円)の追加資金拠出に各国政府が迅速に応じることを求めた。さらに、ハイレベル作業部会やFAOサミットを通じて、バイオ燃料や気候変動の影響、貿易問題など中長期的課題への対策を検討するとした。
FAOサミットにはブラジル、フランスの大統領が参加を表明しており、日米など有力国の首脳も参加するかどうかが焦点となる。今回の措置は、27の国際機関のトップが集う国連の最高執行理事会が28、29日に集中討議して決定した。
世界銀行のゼーリック総裁は記者会見で、今回の食糧危機で新たに1億人が貧困層に落ち込んだと指摘し、「今後数週間の対応が非常に重要だ」と述べた。