今日は、読響のコンサートで、池袋の芸術劇場に行ってきました(今年17回目)。指揮は下野竜也氏。
- ホルスト:フーガ風序曲 op.40-1
- エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 op.85
- ストラヴィンスキー:バレエ音楽〈ペトルーシュカ〉(1947年版)
エルガーのチェロ協のソリストは、ハーゲン弦楽四重奏団のクレメンス・ハーゲン。そして、ペトルーシュカでは、野原みどりさんがピアノを演奏するという贅沢なプログラムです。
1曲目、ホルストというと「惑星」が有名、というか、「惑星」以外聴いたことがありません。(^_^;) フーガ風序曲は、オペラ「どこまでも馬鹿な男」(1922年)の序曲なのだそうですが、いまではオペラの方はほとんど上演されないとのこと。リズミカルなフーガ風の主題と、陰影に富む中間部の対照が印象的でした。
2曲目は、プログラムノーツにも書かれていますが、ジャクリーヌ・デュ・プレの演奏で有名な曲。僕もCDをもっていますが、誰が演奏しても、どうしてもデュ・プレのそれと比べてしまいます。まあ、そういう意味では損な曲ですが、今日の演奏は、弦楽四重奏で活躍するクレメンス・ハーゲンらしく端正な演奏でしたが、もう少し情緒的でもよかったのではないかと思ってしまいました。
クレメンス・ハーゲンは、アンコールに、J.S.バッハの無伴奏チェロソナタ第1番の“サラバンド”を演奏。こちらの方が、彼にはぴったりだったような気がしました。
3曲目は、ソリストがINオーケストラでピアノを弾くという贅沢な演奏。ただ、今日の読響の演奏は、読響らしいうまさは発揮されていましたが、ストラヴィンスキーらしい、野性的なエネルギーが横溢するという雰囲気が少々不足気味。金管、木管はなかなか奮闘していましたが、弦は、もっと、おどろおどろしくてもよかったのではないでしょうか。
【演奏会情報】 読売日本交響楽団第150回東京芸術劇場名曲シリーズ
指揮:下野竜也/チェロ:クレメンス・ハーゲン/ピアノ:野原みどり/コンサートマスター:藤原浜雄/会場:東京芸術劇場/開演:2008年5月12日 午後7時