賃金は、会社によって拘束される時間にたいして支払われます。ところが、日雇い派遣などでは、支払わないのが当たり前になっていました。たとえば、○○駅に午前7時半集合といって集めておいて、そこからバスで1時間かけて派遣先の工場まで移動しても、派遣先での労働時間が8時間だと、8時間分しか給料が支払われない。しかし、これは完全に法律違反です。
ということで、派遣労働者のみなさんが移動時間分の賃金の支払いを求めていたのにたいし、グッドウィル社がこっそりと振り込んでいた、というニュースです。
同じように不当な扱いを受けているみなさん、じゃんじゃん、派遣会社に移動時間分の賃金の支払いを要求しましょう!! “求めよ、さらば与えられん”です。
移動時間の賃金 支払い応じる
[NHKニュース 5月27日 5時5分]「集合場所から派遣先までの移動時間の賃金が支払われないのは違法だ」と労働基準監督署に申告していた人材派遣会社のグッドウィルの従業員に対し、会社側が支払いに応じていたことがわかりました。グッドウィルの労働組合では同じようなケースが多数あることから、今後会社に支払いを請求するよう呼びかけていくことにしています。
支払いを受けたのは、グッドウィルの甲府支店で働いている30歳代の男性です。この男性は、集合先から派遣先までの移動にかかった15時間分の賃金や手当、3万4000円余りを会社が支払わないのは違法だとして去年10月、甲府労働基準監督署に申告していました。労働基準監督署は先月、グッドウィルに是正勧告を出し、男性によりますと先月末に金融機関の口座に請求した全額が振り込まれたということです。
グッドウィルの派遣労働者の労働組合によりますと、同じような申告はほかに東京と大阪で2件行われていますが、会社側が支払いに応じたのは今回が初めてだということです。組合は「同じようなケースの問い合わせがおよそ100件ある。今後、会社側に支払いを請求するよう呼びかけていきたい」と話しています。一方、グッドウィルは「是正勧告を受けて適切に対処したが、一部は解決金として支払ったものだ」と話しています。
「労働時間」という言葉が、法律的にはどう解釈されているかは、こちら↓を参照のこと。通例、「労働者が使用者の指揮命令の下に置かれている時間」(最高裁判例)のことと理解されています。