大阪センチュリー交響楽団にたいする大阪府の補助金が、これまでの4億円から1億円に削減されることに。
センチュリー響の年間総事業費は8億円。これまで、その半額が府の補助金で賄われていました。それが一気に1億円に減らされたのでは、楽団の存立そのものが危ぶまれます。しかも、補助金を一気に3億円も減らしておいて、「今年中にメドがたたなければ、補助金全廃も考える」という厳しいものです。
橋下知事、センチュリー響への補助金4億円を1億円に(朝日新聞)
橋下知事、センチュリー響への補助金4億円を1億円に
[asahi.com 2008年06月02日]大阪府の橋下徹知事は、大阪センチュリー交響楽団を運営する府文化振興財団への補助金を、来年度から総事業費の8分の1にあたる1億円程度に減額する方針を決めた。府はこれまで総事業費の半分の約4億円の補助金を出していたが、大幅な減額で存続は難しいとの見方が出ている。
交響楽団は89年に設立され、近年は年間100回前後の公演をしている。府は府文化振興基金などから補助金を支出。07年度は総事業費約8億円のうち4億1千万円を助成していた。
府の改革プロジェクトチームは4月、文化振興基金が数年で枯渇する見込みであることから、楽団の自立を促し、来年度からの補助金廃止を打ち出した。これに対して、存続を求める約10万7千人分の署名が府に提出された。
橋下知事は担当部局との協議で「補助金がまったくゼロというわけにはいかない」との考えを表明。これまで約半分だった府の補助率を8分の1程度まで抑えて支出することを決めた。そのうえで、総事業費の半分を公演などの事業収入でまかない、残りを府民や民間の支援や国の助成などで補うとしている。橋下知事は今年度内にこうした条件をクリアできる見通しが立たなければ、改めて補助金廃止を検討するという。(斎藤利江子)
【追記】
ちなみに、こちら↓が、大阪府の「財政再建プログラム(案)」。
財政再建プログラム(案):大阪府
これ↑には、センチュリー響への補助金がどうなるか、直接には書かれていませんが、「見直し内容【府案】」として、次のように書かれています。
大阪センチュリー交響楽団に対する補助金
“府民が支える楽団”の考え方のもと、会費収入、自主公演収入を十分確保し、自主性が十分高まることを前提に府の運営補助金は大幅に縮減(平成21年度)
また、センチュリー響を運営する(財)大阪府文化振興財団については、「存続(条件付き)」となりました。その条件は以下のとおり。「法人の経営努力や府民からの支援の状況を踏まえ、〔平成〕20年度中に今後の府の支援を判断していく」となっています。
- さらなる経費節減や収入確保に取り組み、法人への補助金を縮減
- 府民のオーケストラとして、府民からの支援スキームを構築
廃止の対象とされた弥生文化博物館の方は、とりあえずこんな↓理由で、存続が決定。ただし、予算は2500万円削減。
- 周辺史跡とあわせて文化財を保存、公開し、当該施設を教育の場として提供・維持していくことが妥当
- 史跡に追加指定される可能性もあり、開発を伴う民間への売却は困難