毎日新聞夕刊の「テリー伊藤の現場チャンネル」で、テリー伊藤氏が、福田首相の突然の退陣表明にたいして、至極まっとうな意見を書かれています。
テリー伊藤氏は、自民党の首相が2代続けて突然政権を放り出してしまったことも無責任だと批判されていますが、それ以上に批判されていることがあります。
それは、総裁選が始まったとたん、テレビも新聞も、自民党の無責任ぶりはすっかり忘れてしまって、「次は誰か」報道に突っ走ること。「だれがどう見ても、解散総選挙で民主党を叩きつぶすことを最優先に考えたメディア戦略と日程」なのに、なぜそれにのせられるのか?!、と。
誰もが感じている当然の疑問ですが、メディアのど真ん中で活躍するテリー氏の意見なだけに、説得力があります。
この記事で、大事なのは、テリー氏が自民党のメディア戦略を批判しながら、だからといって民主党に肩入れしているわけでないこと。こんなだらしない政治が続いているときだからこそ、国民は「次はだれが総理大臣になるか」ではなく、「次の総理大臣は何をやるか」「この人は何をしようとして立候補したのか」をちゃんと見なければなりません。
【テリー伊藤の現場チャンネル】
大切なのは「次は誰か」でなく「何をやるか」だ
[毎日新聞 2008年9月6日付夕刊]福田康夫首相の退陣表明で、1年前、安倍晋三首相が辞めたときとまったく同じ現象が起こっている。
「なんだ。こんなときに突然、政権を放り出してしまうなんて無責任すぎるじゃないか。許せん!」
そう言って国民もマスコミも怒っていたのは、その日1日だけ。次の日からはテレビも新聞も、そんな怒りはきれいサッパリ忘れて「さあ、次はだれか!?」の報道に一斉に突っ走る……。
まったく日本人は、なんてお人よしなんだろう。自民党の総裁が2人も続けて同じようにフザケたマネをしたというのに、あいかわらず「次はだれか」といって盛り上がっている。
もしこれがレストランなら、自民党食堂は、とっくにつぶれているはずだ。2回もつづけてメチャクチャまずい料理を出されたら、
「ふざけるな。もうこんな店、二度と来ないそ」
とみんなにソッポを向かれて、だれも寄りつかないだろう。
ところが、日本人は、「さあ、今度はどんな料理を出してくれるのかな。今度こそ、うまいものを食べさせてくれるかな」と自民党食堂の暖簾をくぐるのだ。
福田首相の退陣発表と、その後の総裁選までのプロセスは、だれがどう見ても、解散総選挙で民主党を叩きつぶすことを最優先に考えたメディア戦略と日程だ(中略)
もちろん私はどちらかを応援したくて言っているわけではない。自民党のトップがこんなにだらしないことばかりつづけているのに、このまま好き勝手を許す政党しか日本にはないのかということだ。
もはや言うまでもないことだが、問題は「次はだれが総理大臣になるか」などということではない。「次の総理大臣は何をやるか」である。
私たちは、どんなに話題性の高い候補者がテレビ画面に躍ろうが、「どっちが勝つか」などに目を奪われることなく「この人は何をしようとして立候補したのか」を注視しなければいけない。
それにはテレビの送り手側の責任も重い。視聴者の食いつきがよさそうな「候補者のキャラ」の話ではなく、政策を伝える努力をしなければいけない。(演出家)
日刊紙の赤旗にも出ていたと思いますが、民主党と経団連は「接点」がありますね。しかし、案外このことは知られていないようです。といいますのも、私の職場がある最寄り駅(東京都内)で民主党の方がハンドマイク宣伝をしていました。その方が、民主党は財界に対して、モノがいえる、理由は資金援助を受けていないからだと言っていました。それを聞いて、私の頭には、確か、民主党と自民党は財界から通信簿をもらっていて、それによって、寄付などの資金援助がある、という数年前の新聞記事が浮かんできました。政権を取っても、これでは財界の言いなりでしょうね。
また、政党助成金も民主党は受け取っているはず。私が納めた税金は、自民党にも、民主党にも行っている。私は日本共産党を指示しているのに。やはり、政党助成金は廃止しかないでしょう。そして、そのお金で、後期高齢者医療制度も廃止しましょう。