どうもご祝儀相場にはならなかったようで…

麻生内閣の発足を受けての世論調査。「朝日新聞」の調査では、内閣支持率は48%。さすがに福田内閣末期に比べれば高いけれども、新内閣発足時で比べれば、小泉→安倍→福田→麻生と下がりっぱなし。「毎日新聞」の調査でも、内閣発足時の支持率としては、福田内閣を12ポイントも下回る低調ぶり。

しかし、結果は総じて2面的。国民はまだ迷っているということだろうか。

麻生内閣支持48% 比例投票先、自民が民主上回る(朝日新聞)
麻生内閣:支持45% 前政権比12ポイント減(毎日新聞)
麻生内閣支持率48% 福田政権発足時下回る(共同通信)

政党支持率では、自民党が急回復している。しかし、共同通信の世論調査では、自民・民主が拮抗。必ずしも、確実な支持回復ではなさそう。

また、「朝日新聞」調査では、麻生首相について、54%が「実行力がある」と期待する一方で、54%が「国民の感覚に近いとは思わない」と回答。これも2面的な結果だ。

しかし、「毎日新聞」調査で、「補正予算の成立を急ぐべきだ」との回答が68%を占めたように、いまの経済と暮らしをなんとかしてくれという国民の声ははっきりしている。

もう1つ面白いのは、民主党の支持の伸びなさ。それを端的に示したのは共同通信の調査。「望ましい政権」としては、「民主党を中心とする政権」が「自民党を中心とする政権」を上回ったにもかかわらず、「どちらが首相にふさわしいか」では、麻生氏が圧倒。どうも、民主党にとっては小沢一郎氏の人気のなさが最大のネックになっているようだ。

麻生内閣支持48% 比例投票先、自民が民主上回る
[asahi.com 2008年9月25日22時20分]




 麻生内閣の発足を受けて、朝日新聞社が24、25の両日実施した全国緊急世論調査(電話)によると、内閣支持率は48%、不支持率は36%だった。支持率は、福田内閣後半に20%台で低迷したのと比べると大きく回復したが、安倍内閣発足時(06年9月)の63%、福田内閣発足時(07年9月)の53%を下回った。
 総選挙について「仮に、いま投票するとしたら」として聞いた比例区の投票先は自民36%(9月2、3日調査は28%)、民主32%(同32%)。昨年12月から折に触れてしているこの質問で、自民が民主を上回るのは今回が初めてになる。ただ、選挙のかぎを握るとみられる無党派層では、民主27%で自民17%をなお上回っている。
 内閣支持をみると、自民支持層の85%、無党派層の31%が支持している。福田内閣後半には自民支持層の支持は6割前後、無党派層は1割前後まで落ち込んでいた。
 麻生首相が掲げる「景気対策優先」に対しては賛成64%、反対18%で、幅広い支持を受けた。賛成の人の6割強は内閣を支持しており、支持率を押し上げる要因になっているようだ。
 麻生首相の人物評価では、実行力について「あると思う」54%、「そうは思わない」28%と評価された一方、国民の感覚に近い政治家だと「思う」は32%、「そうは思わない」が54%と対照的な結果になった。
 自民支持率は前回9月10、11日調査の29%から34%に伸び、民主23%(前回19%)を引き離している。
 望ましい政権の形でも、自民中心が39%(9月2、3日調査32%)、民主中心40%(同41%)と、自民中心が増えて伯仲した。
 麻生首相と民主党の小沢一郎代表のどちらが首相にふさわしいかでは、麻生首相54%、小沢代表26%で、麻生首相が圧倒した。無党派層をみても44%対22%で麻生首相に軍配が上がる。
 「日本の政治は政権交代がときどきあったほうがよいか」と聞くと「あったほうがよい」73%、「そうは思わない」21%。自民支持層でも約6割が「あったほうがよい」と答えた。
 だが、「あったほうがよい」という人でも、「首相にふさわしい」のは、麻生首相47%、小沢代表33%。小沢民主党はいまのところ「政権交代」の声を十分には引きつけられないでいるようだ。

麻生内閣:支持45% 前政権比12ポイント減
[毎日新聞 2008年9月25日 22時19分(最終更新 9月25日 23時27分)]

 毎日新聞は24、25両日、麻生内閣の発足を受け、電話による全国世論調査を実施した。内閣支持率は45%で、昨年9月の福田内閣発足時を12ポイント下回った。一方、次期衆院選で自民党と民主党のどちらに勝ってほしいかを尋ねたところ、自民党41%、民主党37%で、昨年8月の調査から13回目の質問で初めて自民党が上回った。こうした数字を与党は好感しており、早期衆院解散・総選挙に向けた流れが加速しそうだ。
 福田内閣の改造を受けた8月の前回調査では、自民、民主両党ともに24%だった政党支持率は、自民党28%、民主党22%で、自民党が6ポイントリード。麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表のどちらが首相にふさわしいかを聞いた質問への回答も、麻生首相42%、小沢氏19%で、いずれも与党にとって好ましい結果となった。
 麻生内閣を「支持しない」と答えたのは26%で、「関心がない」は27%だった。
 支持する理由は(1)「指導力に期待できる」42%(2)「親しみを感じる」20%(3)「政策に期待できる」16%――などの順。支持しない理由は(1)「政策に期待できない」36%(2)「自民党の首相だから」29%(3)「軽率なイメージがある」21%――などだった。
 首相が行った組閣、党役員人事への評価は「評価しない」が48%で、「評価する」の36%を上回った。【坂口裕彦】

◇68%が解散より補正予算案優先

 毎日新聞の世論調査は経済政策に関する3問も盛り込んだ。衆院解散・総選挙と補正予算案の成立のどちらを先にすべきだと思うか尋ねたところ、補正予算が68%で、解散の22%を大きく上回った。解散で政治空白をつくるよりも、原油や食糧の高騰への対応を求める世論がうかがえた。
 「当面は財政健全化よりも景気対策を優先すべきだ」という首相の考えに対しては、「評価する」66%、「評価しない」24%。小泉純一郎元首相が進めた構造改革路線について継続か見直しかを聞いた質問への回答は、「継続すべきだ」29%、「見直すべきだ」61%で、首相の経済政策を評価する意見が多い結果となった。【田中成之】

麻生内閣支持率48% 福田政権発足時下回る
[2008/09/25 19:02 共同通信]

 麻生内閣発足を受け、共同通信社が24日夜から25日にかけ実施した全国緊急電話世論調査で、内閣支持率は48.6%となった。不支持率は32.9%だった。支持率は昨年9月の福田前内閣発足直後の57.8%を下回った。
 次期衆院選比例代表の投票先は、自民党34.9%、民主党34.8%と拮抗した。このほか公明党5.7%、共産党2.7%、社民党1.2%、国民新党0.4%、新党日本0.2%。
 麻生太郎首相と民主党の小沢一郎代表の「どちらが首相にふさわしいか」との質問では、麻生氏が53.9%で、小沢氏の29.4%を大きくリードした。
 ただ、望ましい政権の枠組みでは民主党中心の政権への交代がよいと答えた人が43.8%で、自民党中心の政権継続の38.1%を上回った。

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