連休明け2日続けて値を上げた東証でしたが、今日は1000円以上下げて、終値で再び8500円を割り込んでしまいました。
話はマネー市場では終わらず、実体経済のリセッションへの不安が強まってきました。こちらは、公的資金でなんとかなる話ではありません。
日経平均が今年最大の下げ幅、下落率は歴代2位(ロイター)
東京株式市場・大引け=大幅反落、日経平均はブラックマンデーに次ぐ下落率(ロイター)
外為14時・円、100円20銭台でもみ合い ドル資金の本国環流か(NIKKEI NET)
日経平均が今年最大の下げ幅、下落率は歴代2位
[ロイター 2008年 10月 16日 15:23 JST]
[東京 16日 ロイター] 東京株式市場では日経平均が終値で1089円02銭安の8458円45銭となり、今年最大の下げ幅を記録した。下落率は11.41%で1987年10月20日のブラックマンデーで記録した14.9%安に次ぐ、歴代2位の下落率だった。
また、1949年5月の東証再開後、日本経済新聞社が遡及している日経平均のデータ上、歴代の下落率5位までに今年10月以降の下落が3回を占めることになった。
金融危機がリセッションにつながるとの懸念から米国株が大幅安となったことを受けて、16日の東京市場は全面安。日経平均採用225銘柄のうち、上昇したのは花王、ブリヂストンの2銘柄だけだった。
東京株式市場・大引け=大幅反落、日経平均はブラックマンデーに次ぐ下落率
[ロイター 2008年 10月 16日 15:54 JST]
[東京 16日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は、再び大幅な急落となった。15日の米株の大幅な続落を受けて、国内株式も売り先行で始まった。後場に入っても売り一巡感が出ず、大引けにかけて下げが加速。日経平均は終値で前営業日比1000円を超す下落となり、下げ幅は今年最大、下落率は11.41%でブラックマンデーが起きた1987年10月20日に続く歴代2位となった。
米政府による金融機関への資本注入発表を受けて世界的に株価は世界的にいったん反発したが、長続きしなかった。市場の関心は金融問題から実体経済へと移り、米国企業決算や経済指標などのさえない結果に敏感に反応したという。
みずほフィナンシャルグループや三井住友フィナンシャルグループ、三井物産などの主力株がストップ安。トヨタ自動車やソニー、キヤノンなども軒並み大幅安となった。
東証1部の騰落は値上がり87銘柄に対し値下がり1611銘柄、変わらずが16銘柄だった。日経225採用銘柄での値上りは、花王とブリヂストンのわずか2銘柄だった。
「株は買うな」――。ある国内大手生命保険の幹部は、2008年度下期の運用計画方針をこう言い表した。同幹部の言葉に同調するように、きょうの国内株式は売りに押された。海外ファンド勢の換金売りが続いているほか、先物では機関投資家のヘッジ売りなども出たという。短期筋についても「グローベックス(シカゴの24時間金融先物取引システム)をにらみながら、先物に売りを仕掛けているようだ」(大手証券エクイティ部)との指摘があった。
市場関係者からは、株価反転には各国が財政政策などあらゆる手段を打つ必要があるとの声があがっている。三井住友銀行市場営業推進部チーフストラテジストの宇野大介氏は「米国を中心に、金融機関への資本注入の規模拡大、景気対策、量的緩和を含めた金融政策と、3つ揃った対策を実施するぐらいでないと、株価下落は止まらないかもしれない」と述べた。
新光証券エクイティ情報部マーケットアナリストとの高橋幸男氏は、REIT指数が急落していることから、実体経済悪化への警戒感だけではなく、信用不安も依然くすぶっていると指摘する。ただ、高橋氏は今週の株価急落は、前週と違う性質のものと分析。「前週は金融不安という不透明感の強い要因で、株価の谷底が見えない不安心理の増大から売られた。今週は景気悪化への懸念というシンプルな理由で、谷は深いが底は見えている状態。その分、対処もしやすいのではないか」(高橋氏)とみている。
外為14時・円、100円20銭台でもみ合い ドル資金の本国環流か
[NIKKEI NET 2008/10/16 14:25]
16日午後の東京外国為替市場で円相場は1ドル=100円20銭台でもみ合っている。14時時点では前日17時時点と比べて1円01銭円高・ドル安水準の100円27?30銭近辺。リスク回避の円買いが続いているが、一方でヘッジファンドが決算に備えて換金売りを進め、本国にドル資金を環流させる動きが出ているとの観測も聞かれる。100円を超す円高水準で輸入企業が円売り・ドル買いに動いている、との見方も出ている。
リスク回避の動きはクロス円取引(ドル以外の通貨に対する円の取引)でも顕著で、円は対ユーロで134円台前半で推移している。〔NQN〕