10月5日に、東京・明治公園で開かれた青年大集会。翌日の「毎日新聞」や「東京新聞」が大きく報道したにもかかわらず、なぜか青年大集会を一切無視した「朝日新聞」。
ところが、今朝の「朝日新聞」を見たら、5面の片隅に「政策ウオッチ」という見出しで、青年大集会で報告された派遣や偽装請負の話が紹介されている。でも、何故いまごろ? しかも、「青年大集会」の名前もないし、日付も書かれていない…。
【政策ウオッチ】現代版「蟹工船」 集会で聴いた若者の窮状
[朝日新聞 2008/10/18付朝刊]
「偽装請負を告発したらトイレ掃除などに回された末、雇い止めになった」「社員がストップウオッチで作業時間を計り、順位が低い人は帰された」。若者の雇用問題をテーマに先日東京都内で開かれた集会で、劣悪な労働環境に身を置く20?30代の男女が、次々と窮状を訴えた。
共産党系の集会だが、ネットで知って参加したという「無党派層」の若者も多く、4600人と5年前の4倍超の若者が集まった。偽装請負、日雇い派遣、名ばかり店長……。事態は深刻だが、ド派手な建設作業服や、 「蟹工船」をもじったカニのかぶり物などで参加した若者たちの姿に、社会を変えていこうという希望が芽ぐんでいるように感じた。
票にならないと思ったのか、歴代政権は「やる気がない]と理屈づけして若者の雇用、生活の問題に取り組んでこなかったと思う。
麻生首相は「雇用に不安を感じる人々に安心をもたらす」と訴え、政府も労働者派遣制度の見直しなどを打ち出したが、窮状を救うにはなお不十分だ。首相の真剣度が問われている。(高橋純子)