ベネズエラで、大統領をはじめとする公職者の3選を禁止していた憲法条項の改正をめぐる国民投票が行なわれ、54.4%対45.6%で、3選制限の撤廃が実現した。
ベネズエラ国民投票、改憲案承認 大統領が勝利宣言 : CNN.co.jp
ベネズエラ国民投票、改憲案承認 大統領が勝利宣言
[2009.02.16 Web posted at: 12:45 JST Updated – CNN]
カラカス(CNN) 南米ベネズエラで15日に行われた憲法改正案の是非を問う国民投票は、開票率94%で賛成が54.4%と反対の45.6%を上回り、承認された。チャベス大統領は同日夜、官邸前に集まった何千人もの支持者に向けて「民衆と革命の勝利だ」と宣言した。
改正案には、大統領を含む公職者の再選制限撤廃が盛り込まれている。国民の承認を得たことでチャベス大統領には、3選目を目指して2012年の大統領選に出馬する道が開けた。
結果判明に先立ち、反政府系紙ウニベルサルは、反チャベス派の学生運動指導者が、国民投票の結果を尊重する意向を表明したと伝えた。指導者は「われわれは民主主義と憲法を信じる。いかなる結果でもそれを認める」と述べたという。
投票は午前6時から午後6時まで行われ、大きな混乱はなかった。
日本のメディアの中には、「チャベス大統領に“終身大統領”の道が開けた」(東京新聞)などという報道が見られるが、大統領選挙を廃止するなどというものではないのだから、多選禁止の撤廃をもって「終身大統領」などというのは見識が問われるだろう。日本でも首相や国会議員、地方自治体の首長、議員の多選を制限する規定はないが、それをもって「終身首相制」「終身議員制」という人は誰もいないだろう。