ニューヨークの株安に続き、日本でも一時バブル崩壊後最安値を記録。
同時株安が加速…ダウ12年ぶり安値、東京株も一時下落(読売新聞)
東証、一時バブル後最安値割り込む 金融株下落目立つ(朝日新聞)
同時株安が加速…ダウ12年ぶり安値、東京株も一時下落
[2009年3月3日13時39分 読売新聞]
アメリカの金融システム不安が再燃したことで、世界の株式市場の下げ足が強まっている。米保険大手AIGの巨額赤字決算を受け、2日のニューヨーク株式市場は急落し、ダウ平均株価(30種)が6800ドルを割り込んで約12年ぶりの安値をつけた。
3日の東京市場もニューヨーク市場の大幅安に引きずられ、日経平均株価(225種)は一時、昨年10月27日につけたバブル崩壊後の終値ベースの最安値(7162円90銭)を下回った。アジアの各市場も軒並み下落している。【ニューヨーク=山本正実】ニューヨーク株式市場でダウ平均株価(30種)は、一気に7000ドルの大台を割り込み、一時、前週末比307.76ドル安の6755.17ドルまで値下がりした。終値は同299.64ドル安の6763.29ドルと、1997年4月以来、約12年ぶりの安値となった。
終値の下落は4営業日連続で、下げ幅は計587ドルに達した。2007年10月に付けた史上最高値の1万4164.53ドルの半値の水準にまで落ち込んだ。
ハイテク銘柄が中心のナスダック店頭市場の総合指数は、同54.99ポイント低い1322.85で取引を終えた。
この日は、2月27日に政府管理が決定した米金融大手シティグループに続き、AIGへの追加の政府支援も決まり、「金融危機がいつ終息するか分からず、パニック的な売りが出た」(米アナリスト)という。金融機関の業績悪化への懸念に加え、支援に乗り出した政府が金融機関の普通株を取得すれば、「株主価値の希薄化が生じる」(市場関係者)との見方も広がった。
シティの株価は、前週末より20%安い1.20ドル、同業のバンク・オブ・アメリカは8%安い3.63ドル、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は、11%安い2.01ドルで取引を終えた。◆日経平均、バブル後最安値に迫る◆
日経平均株価は取引開始直後から大幅に下落し、下げ幅は一時、前日終値比190円を超え、取引時間中のバブル後最安値(6994円90銭)にあと90円余りに迫る7088円47銭まで下がる場面もあった。
その後、与謝野財務・金融・経済財政相が閣議後の記者会見で、株価の急落について、「静かに推移を見守るが、必要以上の下げは看過することができない」と述べ、急激な株安に懸念を示したことを受け、政府の株価対策への期待などから、買い戻す動きも出たため、日経平均が一気に7000円の大台を割り込む事態は避けられた。
午後0時45分現在、前日終値比28円64銭安の7251円51銭だった。東証1部全体の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)は同5.56ポイント低い729.03。一時、バブル後の取引時間中の最安値を更新した。東証1部の午前の出来高は約9億2000万株。
前日の欧米株の大幅下落で投資家心理が冷え込んだことに加え、米AIGの経営不安の影響で、保険株が大きく値を下げている。
東証、一時バブル後最安値割り込む 金融株下落目立つ
[asahi.com 2009年3月3日13時21分]
3日の東京株式市場は、前日の米国市場の急落を受けて下落して始まり、日経平均株価は取引時間中に一時、前日比191円安い7088円をつけ、昨年10月27日に記録した終値としてのバブル後最安値7162円を割り込んだ。
日経平均の午前の終値は前日比75円26銭(1.03%)安い7204円89銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は同9.57ポイント(1.30%)低い725.02で、TOPIXも今年2月につけた終値のバブル後最安値を一時下回った。出来高は9億2千万株。
午後1時では日経平均は同14円77銭(0.20%)安い7265円38銭。TOPIXは同4.93ポイント(0.67%)低い729.66。午後の取引では買い戻しの動きもあり、一時は前日比で上昇に転じた。
景気後退が長期化するとの懸念が高まっており、午前中は幅広い銘柄で売り注文が先行。東証1部の33業種の大半が一時下落した。なかでも金融危機の根深さが改めて意識されており、保険などの金融株の下落が目立った。
続いて始まった3日のアジアの主要市場も、中国・上海などで一時2%超下落。各国が打ち出している金融、景気対策の効果は不透明で、市場では「買い注文が広がる動きは見られない」(大手証券)との見方が強まっている。