小沢一郎・民主党代表の辞任について、社民党の福島瑞穂党首は、記者にたいして「政治とカネの問題について明快な説明はなかった。国民の疑問に答えていないのは極めて問題だ」と批判のコメントを述べていました。
しかし、最初に小沢氏が「何の問題もない」と記者会見したときには、福島さんは「一応の説明責任は果たしたと思う」と言っていたはずなのですが…。
いったい、いつ、どんな理由で「明快な説明はなかった」に変わったのでしょうか? この疑問に、福島さんが答えていないのは「極めて問題」です。
小沢氏辞任表明 野党各党「説明責任果たされず」(NIKKEI NET)
社民党首、小沢氏は「説明責任一応果たした」(朝日新聞)
小沢氏辞任表明 野党各党「説明責任果たされず」
[NIKKEI NET 2009/05/12 07:00]
野党各党からは民主党の小沢一郎代表が西松事件に絡む秘書の逮捕・起訴などについて、なお説明責任を果たしていないとの指摘があがった。
共産党の市田忠義書記局長は11日の記者会見で「国民の厳しい批判を前に代表辞任という態度を取らざるをえなくなったのが真相。事実上の開き直り会見だ」と厳しく批判。社民党の福島瑞穂党首も「政治とカネの問題について明快な説明はなかった。国民の疑問に答えていないのは極めて問題だ」と指摘した。
国民新党の亀井久興幹事長は「選挙まで日がないのでこのタイミングしかないという判断だったと思う。協力関係は何ら変わらない」と述べた。共産、社民両党も「代表が代わっても一致点があれば協力することは変わりはない」(市田氏)、「野党共闘で自民党政治を倒すべく頑張っていく」(福島氏)として、協力関係を維持していく考えを示した。
社民党首、小沢氏は「説明責任一応果たした」
[asahi.com 2009年3月4日23時5分]
社民党の福島瑞穂党首は4日の記者会見で、公設秘書逮捕を受けて小沢一郎民主党代表が行った会見について「一応の説明責任は果たしたと思う」と述べた。小沢氏の検察批判に関しては「逮捕が不適正かどうかは、わたしは分からない。捜査の行方を見守るしかない」と述べるにとどめた。
国民新党の亀井久興幹事長は記者団に「小沢氏ともあろう方が法律に反することを承知でされることはあるはずがないと思うが、もっと事実関係がはっきりしてくるまで何とも言えない」と語った。(時事)
民主党との共闘を配慮したから、という理由は通用しません。同じように、民主党と共闘している国民新党は、3月の記者会見では「もっと事実関係がはっきりしてくるまで何とも言えない」と保留し、11日にも西松事件には直接言及していません。共闘しているから発言を控えるというのであれば、最初から「政治とカネ」問題についてはコメントしないというのが、正しいやり方だったのです。
3月の時から、「ほんとは、説明できているとは思わなかった」などという弁解は通用しません。世論が小沢続投に批判的だから態度を変えたというのは、文字通りの“日和見主義(オポチュニスト)”。公党の代表としては無責任です。
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