苫小牧の老舗のお菓子屋さんが、市内に配っている広告で、小林多喜二の記事を連載しているそうです。北海道新聞のニュースです。
「多喜二と三星」つづった縁 苫小牧の菓子老舗、広告に連載コラム : 北海道新聞
「多喜二と三星」つづった縁 苫小牧の菓子老舗、広告に連載コラム
[北海道新聞 05/18 14:29]
【苫小牧】菓子製造販売の老舗、三星(苫小牧)が新聞折り込み広告で連載中の、創業者のおいのプロレタリア作家小林多喜二(1903?33年)の10代の様子をつづったコラムが話題を集めている。多喜二は当時、小樽にあった同社の前身のパン・菓子店を手伝っていた。「蟹工船」ブームを受け、執筆を始めた広報担当の堀司(つかさ)さん(40)は「多喜二の精神をはぐくんだ三星時代に光を当てたかった」と話す。(峯村秀樹)
コラムは、苫小牧市内で毎月7万8,000枚配布するB4判の広告に掲載し、1回300字前後。これまで8回を数え、前の広告を求める電話も10件以上ある。
多喜二は、三星の前身の小林三星堂を小樽で創業した小林慶義(けいぎ)の弟の次男。連載は、弟一家が秋田から小樽へ慶義に呼び寄せられた場面から始まり、多喜二が小樽商業学校に通いながら、パンの製造や配達をした10代の5年間を中心に描く。
「『蟹工船』を読んだことがなかった」と言う堀さんだが、昨秋、取引業者との雑談でブームを知り、多喜二の母がモデルの三浦綾子の小説「母」などの文献を収集。多喜二の運命を導いたともいえる慶義との深いかかわりに興味を持ち、連載を始めた。
「慶義は、秋田で失敗した事業を弟に押し付けた負い目から小樽に招き、多喜二に学業に専念させようと絵筆を折らせた。これらがなければ多喜二の作家人生はなかったかもしれない」と堀さん。連載は7月に最終回の10回を迎える。三星のホームページ(http://www.rakuten.co.jp/mitsubosi/info.html)でも掲載している。
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