昨日は、夕方からは都響のサントリー定期へ。コバケンこと小林研一郎氏の指揮で、スメタナの交響詩「わが祖国」を聴いてきました。もともと、小林氏は昨年10月の定期演奏会で都響を振る予定でしたが、文化会館が会場をダブルブッキングするという前代未聞のミスをしでかして、公演中止となったため、今回が仕切り直しの都響定期への登場となりました。
氏の指揮は、郷愁をさそうような安易な演奏スタイルに陥ることなく、太く、力強く、重厚な演奏。コバケン節健在といったところでしたが、それでいて、決してスメタナの思いをこめた雰囲気を決してそこなわないところはお見事。
第3曲で休憩をはさんで、前後半に分けての演奏でした。とくに印象に残ったのは第4曲と第5曲。
第4曲では、弦の不協和音的なフガートに管が別の旋律で重なってくるところが、合わなさそうで不思議と溶け合って聴こえました。第5曲「ターボル」ではフス団のコラールの重厚な旋律が、ケーテ・コルビッツの「農民戦争」を目の前で見るかのように響き、本当に引き込まれてしまいました。
私は表題曲は苦手で、「わが祖国」もあまりよく聴く曲ではないのですが、すっかり堪能させていただきました。こんなふうに書くと誤解を招くかも知れませんが、日フィルの音楽監督を降りてから、コバケン氏がほんとに生き生き、のびのびと楽しそうに振っておられるのが印象的でした。
【演奏会情報】 東京都交響楽団第681回定期演奏会
指揮:小林研一郎/ソロ・コンサートマスター:矢部達哉/会場:サントリーホール/開演:2009年5月26日(火) 午後7時?
【関連ブログ】
こちら↓は26日、サントリー定期の感想。
Tokyo Classic & 旅のアルバム: 小林研一郎&都響@サントリーホール
Z009の電話屋さん: 都響withコバケン先生の奏でる「わが祖国」♪
小林研一郎come back!: Thunder's音楽的日常
こちら↓は25日、上野・文化会館での演奏会の様子です。
CAFE03 Weblog: 毎月恒例の都響定期公演。
東京都交響楽団 第680回定期演奏会 – あれぐろ・こん・ぶりお
小林研一郎/都響(2009/5/25): 音楽の都