自民党元幹事長、元内閣官房長官の野中広務氏が共産党の「しんぶん赤旗」に登場したインタビュー。いろいろと反響が広がっているようです。
6月30日付の「朝日新聞」夕刊では、「窓」という論説委員のコラムで取り上げられました。
窓・論説委員室から 共産党の「変身」
[朝日新聞 2009年6月30日夕刊]
27日付の「しんぶん赤旗」に、目を見開いた人もいるかもしれない。
野中広務・自民党元幹事長の大型インタビューが掲載され、憲法と戦争、平和について熱弁をふるっている。
野中氏といえば、小渕内閣の官房長官として日の丸・君が代の国旗・国歌化の旗を振るなど、共産党と激しく対立した。いわばかつての「宿敵」である。
インタビューを読みながら、13年前の「赤旗」の記事が、共産党ウオッチャーの注目を集めたことを思い出した。
阪神大震災被災者への公的援助に向けて、作家の小田実氏と志位和夫書記局長(当時)が会い、協力を約束したことを報じる記事である。長く市民運動の先頭に立ってきた小田氏もまた、かつて共産党とぶつかった時期があった。
志位氏は当時、こう語っていた。
「過去の経緯はあったとしても、前向きな方向で一致点があれば、どういう方々とも共同する努力をしていきたい」
時をへて委員長になった志位氏は、日本経団連やトヨタと雇用問題を話し合ったり、オバマ米大統領に核兵器廃絶演説を歓迎する書簡を送ったり。 「共同の努力」をさらに進めているように見える。
自民と民主の2大政党対決が注目される次の総選挙。そのはざまで小政党が活路を開くには、党の「幅」を広げるしかない。そんな思いも伝わってくる。
志位共産党の「変身」が有権者にどう受け止められるか。それも、総選挙の見どころのひとつだ。〈恵村順一郎〉
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