爆裂プロコフィエフを見事に演奏!! 日フィル第614回定期演奏会

日本フィルハーモニー交響楽団第614回定期演奏会

ラザレフ月間の最後は、日フィルの定期。

  • チャイコフスキー:幻想的序曲《ハムレット》
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調
  • プロコフィエフ:交響曲第3番 ハ短調 ?歌劇《炎の天使》による?

もちろん目玉はプロコフィエフの交響曲第3番ですが、1曲目、チャイコフスキーの「ハムレット」が、とても印象的でした。とくに途中のオーボエの旋律、いいなぁ?と思って聴いていたら、演奏が終わったあと、ラザレフは、オーボエ奏者の女性を立たせただけでなく、指揮台にまで引っ張り上げていました。実際、それほど見事な演奏でした。(^^;)

ところで、そのプロコフィエフですが、彼の交響曲の中でも第3番はとくに爆裂している作品で、下手をすれば、ただ喧しいだけの作品になってしまいます。しかし、それを見事にまとめ上げていたのは、さすがラザレフ。日フィルもそれにこたえ、大音量でも崩れない見事な演奏ぶり。第3楽章では、コントラバスを除く弦がそれぞれ3パートに分かれて演奏するところがあるのですが、それを含め、弦は、非常にクオリティの高い音をさせていました。金管も、トランペットのトップ、オッタヴィアーノ・クリストーフォリが大健闘。ホルンも非常に安定した音をさせていました。

2曲目のモーツァルトは、ソロの田村響氏がのびのび演奏。オケも、モーツァルトに似つかわしい音を響かせていました。

もはや定盤となったアンコールでは、プロコフィエフ:バレエ音楽「シンデレラ」より「シンデレラのワルツ」。プロコフィエフの交響曲第3番にややお疲れ気味の聴衆にはぴったりの作品でした。(^_^)v

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【演奏会情報】 日本フィルハーモニー交響楽団第614回東響定期演奏会
指揮:アレクサンドル・ラザレフ/ピアノ:田村響/コンサートマスター:木野雅之/ソロ・チェロ:菊地和也/会場:サントリーホール/開演:2009年10月24日 午後2時?

さて、その前の日に聴いてきた都響の定期。いつもはサントリー定期なんですが、今月は都合で文化会館に振り替えました。

東京都交響楽団第686回定期演奏会Aシリーズ(2009年10月23日)

  • モーツァルト:交響曲第29番 イ長調 K.201
  • プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 op.26
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第6番 ロ短調 op.54

こちらも、プロコフィエフやショスタコーヴィチとモーツァルトの取り合わせという、ちょっと奇妙なプログラム。最初のモーツァルトは小編成でしたが、しかし、出だしから弦がばらけ気味。う〜む、都響の弦ってこんな感じ?! というスタート。ショスタコーヴィチでは、大編成にもどったものの、やっぱり弦の音が不揃いで、いま一つでした。

カティア・スカナヴィは、アンコールでショパン:ノクターン嬰ハ単調を演奏していましたが、こちらの方が彼女らしい? のびのびした演奏でよかったのではないでしょうか。

【演奏会情報】 第686回定期演奏会 Aシリーズ(10/23)
指揮:オレグ・カエターニ/ピアノ:カティア・スカナヴィ/コンサートマスター:山本友重/会場:東京文化会館/開演;2009年10月23日 午後7時?

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