全国各地の草の根で活動する「九条の会」のニュースを、インターネットの海の中から拾い集めています。
- 学習会:イラク派兵違憲判決で――桑名/三重 : 毎日新聞 11/8
- 「戦争ほど馬鹿なことはない」 : 朝日新聞 11/7
- 講演会:作家の澤地さん、きょう藤沢で/神奈川 : 毎日新聞 11/6
- 「世界から見た平和憲法」講演 : 毎日新聞 11/6
- 憲法公布記念のつどい:「九条は永遠」 作家・小川さん講演――中区/岡山 : 毎日新聞 11/4
- 拉致家族の苦しみ限界、早期解決を 向日 蓮池透さんが講演 : 京都新聞 11/4
- 平和のつどい:9条の会主催、JVC谷山氏が講演 イラク、アフガン活動紹介/岐阜 : 毎日新聞 11/4
- ペシャワール会:中村医師、アフガン支援の思い報告――15日/石川 : 毎日新聞 11/3
- 平和への願い 朗読劇に込めて コミカルなストーリーで問題提起:千葉 : 東京新聞 11/3
- 講演会:「わかまつ九条の会」5周年記念 澤地久枝さん、あす若松市民会館で/福岡 : 毎日新聞 11/2
- 平和願い、60人が「イマジン」群読に挑戦 : 岐阜新聞 11/1
- 絵本に学ぶ 平和・寛容 : 朝日新聞 10/31
- 講演:湯浅誠さん「派遣村から見える戦争と平和」――来月2日、中区/広島 : 毎日新聞 10/31
- 情報プラザ:講演会「南京大虐殺からイラク戦争まで無法な侵略戦争を考える」/大阪 : 毎日新聞 10/30
- イマジン群読 つながる心 : 朝日新聞 10/27
- 平和フェスタin湖西:「憲法が生きる社会を」 戦争体験を聞き語り――大津/滋賀 : 毎日新聞 10/21
- 平和と文化のつどい:25日、加古川市民会館で開催/兵庫 : 毎日新聞 10/21
- ニューギニア戦線テーマに講演会/小田原で31日 : 神奈川新聞 10/17
学習会:イラク派兵違憲判決で――桑名/三重
[毎日新聞 2009年11月8日 三重版]
多国籍軍の兵士をバグダッドへ空輸する航空自衛隊の活動を違憲とした08年4月の名古屋高裁判決の学習会が7日、桑名市星見ケ丘であった。
県原爆被災者の会などでつくる「北勢地区平和のつどい実行委員会」と桑名9条の会が主催した。参加者約30人はイラクの惨状を伝える映画を見た後、原告側の弁護団事務局長を務めた川口創弁護士の話に熱心に耳を傾けた。
川口弁護士は「判決は航空自衛隊の輸送活動について、憲法9条1項の武力行使の禁止に明確に違反すると画期的な判断をした」と意義を語った。また、平和憲法があるにもかかわらず日本が戦争に参加したとも判断していると指摘。「国民に対しても今後何をなすべきかを問い掛けた判決だ」と訴えた。【井上章】
「戦争ほど馬鹿なことはない」
[asahi.com 2009年11月07日]
◇56人の体験集を出版 「9条の会・今治」 あす集い
戦争を知る世代の記憶と思いを子や孫へ引き継ごうと、約600人の今治市民でつくる「9条の会・今治」が、記録集「私の戦争体験 語り継ぎたい平和のために」を出版した。戦争を体験した105?67歳の56人の男女からの寄稿や聞き取りをまとめた。同会は8日午後2時から、今治市東門町5丁目のテクスポート今治で、寄稿した「語り部」たちに戦争体験を話してもらう集いを開き、参加者に記録集を無料で配る。(寺門充)
◇記憶・思い引き継ぐ
記録集(B5判)は141ページで、800部印刷した。
2月、同会代表幹事の一人で医師の藤田敏博さん(59)=同市郷桜井=らが会員を通じて戦争体験者に寄稿と聞き取りへの協力を呼びかけた。藤田さんをはじめ、行政書士やヘルパー、元教師ら40?70代の会員9人が編集委員を務め、テープ起こしや証言の確認、編集作業などに9カ月をかけて出版にこぎつけた。
戦闘で九死に一生を得た体験や戦地での飢餓体験、軍隊内部の暴力のほか、入植した中国大陸での生活や引き揚げ時の苦労、国内での勤労動員、「銃後」の暮らし、原爆被爆、空襲など戦争の様々な重い体験談を記録できた。
最高齢の長谷部ヒサエさん(105)=今治市=は、大洲で洪水被害に遭い、夫の親類のいる今治へ引っ越したが、空襲を避けるため再び大洲に疎開。米を入手するのに苦労したことや上空の米軍機から多数のドラム缶が近所にまかれたことなどを語り、「戦争なんかしてはいけません。戦争くらい馬鹿なことはありません」と訴えている。
看護学生として長崎で原爆被爆者の救護にあたった山本美登子さん(今治市、30年生まれ)は、病院代わりの学校でみとられた死者がガーゼを顔にかけられて講堂へ運ばれたが、それを知った女の子が「おかあちゃんは寝とらすよ」と言ってガーゼをのけるのを見た時のつらさを語っている。
今治空襲で17歳の姉と小学5年の妹を亡くした近藤司郎さん(今治市、32年生まれ)は、姉の無残な姿や、「水、みず」と言うので飲ませてあげたら絶命した妹への思いを記し、「何の為の戦争であったのか。二度とこの様な愚かな事をしてはならない」と結んでいる。
8日の集いは、だれでも無料で参加できる。寄稿した今治市内の男性2人が戦時中の体験を語るほか、戦争体験者から聞き取りをした戦後世代の女性らが思いを話す。また、記録集に作文を寄せた小中学生3人がメッセージを読み上げる。
藤田さんは「体験者の言葉から、命の大切さと『戦争をしてはいけない』ということを子や孫に伝えることができれば」と話している。
記録集は非売品だが、同会への募金500円と送料代で希望者に分ける。問い合わせは同会事務局長の大沢守さんへ。
講演会:作家の澤地さん、きょう藤沢で/神奈川
[毎日新聞 2009年11月6日 地方版]
ノンフィクション作家、澤地久枝さんの講演会「ひとりからはじまる」が6日午後7時から藤沢市民会館小ホールである。「妻たちの二・二六事件」など昭和史の実相に迫る作品が多く、「九条の会」呼びかけ人の一人でもある澤地さんが「平和運動も一人の思想・行動から始まる」との思いを込めて話す。参加費600円。ふじさわ・九条の会主催。
「世界から見た平和憲法」講演
[asahi.com 2009年11月06日]
伊藤千尋・朝日新聞記者が8日午後2時から、「世界から見た平和憲法」をテーマに飛騨市古川町若宮の古川町総合会館で講演する。20年間、国際報道に携わり、軍政下のチリや01年9月11日の同時多発テロ直後の米国などを記者として見届けてきた。
「九条の会・ひだ」が、「元気の出る憲法講演会 ビタミン9条」と銘打って企画した。伊藤記者は現在は、be編集員として「うたの旅人」を担当している。それまでは、圧政下の中南米や、「報復」に染まる米国で、それぞれの国の憲法を力に立ち上がる市民、国会議員と出会い、その体験をもとに、憲法を使い、暮らしに活(い)かす「活憲」を呼びかける講演も精力的にこなしてきた。
「九条の会」は04年6月、ノーベル賞作家の大江健三郎さんや作家の澤地久枝さんらが呼びかけ人になり、9条を守る一点で政治的な立場を超えて結びつこうと結成された。県内でもこれまでに約80の会が生まれている。
飛騨地域では、岐阜や東濃地域に比べると必ずしも、広がりはみせていない面はある。ただ、「九条の会・ひだ」では、「子どもたちに9条をバトンタッチしよう」と呼びかけ、先月24日には音楽をまじえたプレ企画を開催。井上ひさしさんが子どもたちのために書いた井上訳の憲法の読み聞かせもしてきた。
伊藤記者の講演は午後2時から。参加費500円。高校生以下無料。予約すれば託児も。
憲法公布記念のつどい:「九条は永遠」 作家・小川さん講演――中区/岡山
[毎日新聞 2009年11月4日 地方版]
日本国憲法が公布されて63周年の3日、「11・3憲法公布記念のつどい」が中区古京町1の三木記念ホールであり、「博士の愛した数式」などの作品で有名な作家の小川洋子さんが約400人の参加者を前に講演した。
県内20の労働組合や市民団体でつくる実行委が主催した。
兵庫県芦屋市の「九条の会」呼びかけ人を務める小川さんは、「書きたい小説を誰にも邪魔されずに書けるのは当たり前のことではない」と戦時の不自由さについて述べ、戦争放棄などをうたった憲法九条を「北斗七星のように永遠にあってほしい」と語った。
小川さんは岡山市出身で、岡山朝日高卒業後早稲田大に進み、「妊娠カレンダー」で芥川賞を受賞するなどした。
拉致家族の苦しみ限界、早期解決を 蓮池透さんが講演/向日
[京都新聞 2009年11月4日]
「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」の前事務局長、蓮池透さんによる講演会「拉致問題から平和を考える」が3日、京都府向日市寺戸町の市民会館であり、集まった400人以上を前に問題の早期解決を訴えた。
作家や哲学者などでつくる「九条の会」に賛同する同会の向日市連絡会が主催した。
壇上に立った蓮池さんは、「今も心から弟(薫さん)の帰国を喜べない状況にある」と切り出した。拉致問題に大きな進展がない現状を憂い、「わたしたちの苦しみは限界に達しようとしている」と心境を述べた。
政権が交代したことで問題解決にも期待を寄せる一方、6カ国による北朝鮮の非核化と合わせた「包括的」協議の方針には「核が解決すれば拉致も解決とはならない。単独のしっかりとした政策を望む」と注文した。
さらに、問題進展のためには、態度を硬化させたままの「北朝鮮の視点で分析してみる必要がある」といい、「制裁路線にこだわっているだけでは前進はない。甘いと言われても対話路線が必要」と従来方針からの転換を求めた。
平和のつどい:9条の会主催、JVC谷山氏が講演 イラク、アフガン活動紹介/岐阜
[毎日新聞 2009年11月4日 地方版]
「11・3平和のつどい」と題するイベントが3日、岐阜市美江寺町の岐阜市民会館であり、国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター」(JVC)の谷山博史代表理事(51)が「武力で平和は得られるか?――イラク、アフガンの活動から」をテーマに講演した。
「岐阜9条の会」が主催。谷山さんは、紛争が起こる二つの要因として「対テロ戦争」と「経済のグローバル化」を挙げ、「対テロ戦争が人権抑圧や内戦を生み、経済のグローバル化が貧富の差や資源の枯渇を引き起こす」と説明。政策提言や農村開発、医療支援などJVCの現地での活動事例を紹介した。
また、日本がアフガニスタンに自衛隊を軍事目的で派遣していないことに触れ、「先進国で唯一、本来の意味での国際協力をしている国との印象を持たれている。日本が主導的に武装勢力と対話すれば、和平に向けて進む可能性は大きい」と訴えた。
最後に谷山さんはアフガンの中学生が日本の高校生にあてた詩「時間をください」を朗読。「戦争は私たちの国を破壊し尽くした。私がほしいのは平和について考える時間」との詩に参加者は聴き入っていた。
イベントでは、ジョン・レノン作曲の「イマジン」の和訳を群読したほか、カンボジアの地雷被害の写真展もあった。
ペシャワール会:中村医師、アフガン支援の思い報告――15日/石川
[毎日新聞 2009年11月3日 地方版]
◇九条の会・七尾が主催
アフガニスタンやパキスタンで医療支援や水源確保事業に取り組むNGO「ペシャワール会」(福岡市)の現地代表、中村哲医師が15日、七尾市で講演する。今年で結成4年を迎える「九条の会・七尾」の主催。代表の高瀬英美枝さん(76)は「中村医師の活動は『正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し』という憲法9条の精神そのもの。その思いを多くの人に聞いてもらいたい」と話している。昨年も開催予定だったが、ペシャワール会職員の伊藤和也さん(当時31歳)が昨年8月に殺害された事件の影響で中止になった。
ペシャワール会によると、アフガンでは00年から干ばつ被害で栄養失調や赤痢患者が急増。中村医師は緑化を目的に井戸の掘削や農業用水路の建設を進めてきた。事件後、同会の日本人職員は全員帰国。中村医師は一人現地に残って陣頭指揮を執り、今年8月、用水路が完成した。
講演会を主催する九条の会・七尾は05年、改憲の動きがさかんになってきたのを危惧(きぐ)して、高瀬さんらの女性史を学ぶ市民グループを母体として発足した。約100人の会員で活動を続けている。
講演会のテーマは「医者 用水路を拓(ひら)く アフガンの大地から世界の虚構に挑む」。高瀬さんは「中村医師は現地の人が求める本当に必要な支援をしてきた。宗教や部族間の対立など日本ではなじみの薄い問題を学べる貴重な機会です」と話している。
午後1時半から、七尾市小島町のワークパル七尾で。入場無料。問い合わせは九条の会・七尾。
平和への願い 朗読劇に込めて コミカルなストーリーで問題提起
[東京新聞 2009年11月3日]
松戸市の「小金原・憲法九条の会」が創立五周年を記念し、会員らで劇団「九」を旗揚げした。戦争で教え子らを亡くした元教員の女性会員が「悲しい思いを二度としたくない」との思いで朗読劇の上演を提案し、「役者なんて初めて」という会員たちが15日の公演に向けてけいこに励んでいる。
公演する朗読劇は「九条は守りたいのに口べたなあなたへ…」。演出家の永井愛さんが原作と構成を手掛けた。ある一人の主婦を中心に物語が進む。憲法九条を支持する主婦に「軍隊は国の戸締まり。それを駄目だというんなら」と、警備会社との契約解除を迫る人物が登場するなど、九条の問題を正面から取り上げながら、コミカルに話が展開する。
この作品の上演を熱望したのは、劇団の相談役で元教員の松本ユキ子さん(89)。先の大戦では「米軍のB29による爆撃で女学校の教え子の一家が、防空壕(ごう)に避難したのに悲惨な死をとげた」と話す。松本さん自身も兄弟や姉の夫が戦死したという。
演出は、演劇講師の大塚由美子さんがボランティアで買って出た。大塚さんは「憲法問題を難しく考えないで、ごく普通の主婦ら誰もが絶対に考えなければならないことが伝わるようにしたい」と演出意図を説明。朗読劇だが動きのある舞台になるという。
小金原・憲法九条の会(井川錬三代表世話人、約350人)は2004年11月に発足した。松本さんから上演の提案を受け、昨年11月に会員らで劇団を発足。団員は会社員、公務員、放送局ディレクター、大学教授などを定年退職した人や主婦ら約五十人。
松本さんは「この劇を見れば戦争反対の気持ちを抱くでしょう」と観劇を呼び掛けている。公演は15日午後1時半から、松戸市小金きよしケ丘三の小金市民センターで。問い合わせは劇団事務局へ。
講演会:「わかまつ九条の会」5周年記念 澤地久枝さん、あす若松市民会館で/福岡
[毎日新聞 2009年11月2日 北九州版]
作家、澤地久枝さんの講演会が3日午後1時半、若松区本町、若松市民会館大ホールである。市民団体「わかまつ九条の会」(玉井史太郎代表)が結成5周年を記念し主催する。
演題は「一人からはじまる」。澤地さんは04年6月、井上ひさしさんや大江健三郎さんたちと「九条の会」を結成。改憲の動きに反対し、全国で講演などをしながら護憲運動を進めている。
現在、ペシャワール会の中村哲医師を題材に小説を執筆する予定で、中村医師の母親の兄にあたる作家、火野葦平の作品を取材しているという。今年2月、澤地さんが葦平の旧居「河伯洞」を訪れたのがきっかけで、管理人の玉井代表が講演を依頼し実現した。
「無限」の太鼓演奏や若松コール・ファンタジーのコーラスもある。参加費は資料代500円。
平和願い、60人が「イマジン」群読に挑戦
[岐阜新聞 2009年11月01日09:14]
「さあイメージしてごらん 世界中の人々が仲良く助けあい ほほえみながら 平和に暮らしている姿を」―。岐阜地区の市民有志が憲法公布記念日でもある3日、作家新井満さんが手がけた「自由訳イマジン」の群読に挑戦する。障害者や中学生、高齢者らさまざまな立場から、平和を願おうと声を合わせる。31日は本番に向けた最後のリハーサルが行われた。
群読は、3日午後1時30分から岐阜市美江寺町の岐阜市民会館で開催する「11・3 平和のつどい」(岐阜・九条の会主催)で披露される。
故ジョン・レノンさんの26行の原詞を、新井さんの解釈で日本語の長文で表現した自由詩をテーマに選び、ピアノの生演奏と世界の紛争地の映像、手話も取り入れながら35分間で朗読する。メンバーは約60人。同会の呼び掛けで集まった即席の顔ぶれ。岐阜市八代の市北部コミュニティセンターで開かれたリハーサルでは、間の取り方や息の合わせ方を何度も練習した。
3日は群読のほか、谷山博史国際ボランティアセンター代表理事の講演会「武力で平和は得られるか?イラク、アフガンの活動から」なども行われる。
協力金500円が必要。
絵本に学ぶ 平和・寛容
[asahi.com 2009年10月31日]
高山市清見町夏厩(なつ・まや)にある飛騨絵本美術館ポレポレハウスで、平和と自由と寛容をテーマにした国際絵本展「ハロー・ディア・エネミー!(こんにちは敵さん!)80作品展」が開かれている。ミュンヘン国際青少年図書館が企画し、00年前後にも日本国内80カ所のほか世界を巡回。今年4月からまた点数を増やして国内を巡っている。県内では2カ所目。11月3日には新たに作品として選ばれた紙芝居「二度と」の作者松井エイコさんの講演も。11月30日まで。
1階は絵本作家田島征三さんの絵本の原画の常設展示室。2階が国際絵本展の会場だ。丸木俊さんの「ひろしまのピカ」のように戦争の惨劇を取り上げた絵本もあれば、米国の絵本「ねことねずみ」など寛容がテーマの作品も。
紙芝居「二度と」は06年に選ばれた。原爆の写真も織り交ぜ、破壊と悲しみを伝え、「二度と原爆を落とさないで」の願いをハトがはばたく美しい絵に込めた。
壁画家で紙芝居作家の松井さんは戦後60年にこの紙芝居を完成させ、翌夏、ドイツの7カ所で公演した。
松井さんが公演前に行ったあいさつの言葉も、絵本展の会場で紹介されている。
それによれば、経済学者だった祖父が、戦争に反対したため拘束され、獄中体験が体をむしばみ若く死んだことを語り、11歳だった松井さんが、絵本作家の母まついのりこさんから贈られた言葉もそこで読みあげたという。
その中には「本当のことを、しっかり見抜く力を持ち、自分だけの小さなしあわせではなく、たくさんの人々の平和としあわせのために行動する人間に成長していってください。私はあなたに、それをのぞむのです」とある。
松井さんは、母の言葉を受け止め、40年たち、被爆者たちの叫びと願いを受け継ぐために、「二度と」を、紙芝居として完成させた、という。
松井さんは3日午後7時から高山市民文化会館で、「平和と未来を輝かせよう?平和紙芝居にこめたもの?」と題して講演する。九条の会・高山なども共催。入場無料。
飛騨絵本美術館は入館料大人700円。同館へは、東海北陸道高山西インターから国道158号を高山市街地とは逆方向へ。小鳥(お・どり)峠の先の右手に。いまは紅葉の盛りでロッジ風の白い建物は絵本の世界のようだ。問い合わせは同館(0577・67・3347)へ。
講演:湯浅誠さん「派遣村から見える戦争と平和」――来月2日、中区/広島
[毎日新聞 2009年10月31日 地方版]
「年越し派遣村」で村長を務めた反貧困ネットワーク事務局長、湯浅誠さん(40)の講演会「派遣村から見える戦争と平和」が11月2日午後6時半、中区の広島国際会議場で開かれる。県内82団体で構成する「広島県9条の会ネットワーク」など主催。
湯浅さんは内閣府参与に26日就任し、貧困や雇用問題などについて菅直人副総理に助言する立場にある。9条ネット事務局の石口俊一弁護士は「生存と平和は密接で不可分。生存をどう保障するかを考えれば、9条とつながってくる」と話した。
参加費999円。障害者と高校生以下無料。手話通訳と保育もある(要予約)。前半は「九条の会」を結成した評論家の故・加藤周一さんの講演ビデオ上映などがある。問い合わせは石口俊一法律事務所。
情報プラザ:講演会「南京大虐殺からイラク戦争まで無法な侵略戦争を考える」/大阪
[毎日新聞 2009年10月30日 地方版]
11月3日(火・祝)13時、大阪市浪速区幸町1の府保険医協会M&Dホール。ジャーナリスト・西谷文和さんの報告「イラク・アフガンより帰国 最新映像で見る戦争の実態」に続いて、映画「南京?引き裂かれた記憶」(武田倫和監督)を上映。日中平和研究会共同代表の松岡環氏の解説もある。「おおさか医科・歯科九条の会」など主催。参加費500円。
イマジン群読 つながる心
[asahi.com 2009年10月27日]
ジョン・レノンの「イマジン」の英語の原詩を、作家の新井満さんが想像力豊かに訳した「自由訳イマジン」(朝日新聞社刊)が憲法が公布された11月3日、群読という形を通して、岐阜市民会館で披露される。自由訳はベストセラーになり、朗読もされてきたが、群読は県内ではおそらく初めて。手話で表現する人も点訳で読む人もいて、自由な心がつなぐひとつの世界が、群読の姿の中にも顔を出す。(中沢一議)
「岐阜・九条の会」主催の「11・3平和のつどい」のオープニングで約30分の群読をするために、小学生から70代までの60人が練習を重ねてきた。
22日、岐阜市の北部コミュニティセンターには約50人が集まった。自由訳の詩は300行。同市在住のフリーアナウンサー浅井彰子さん(52)が、読み出すタイミングを身ぶりと声で合図する。
「はいイトーさん」
「もし国境線がなくなったとしたら」
「はい次は全員で」
「この地球はすべての人々のふるさとになる」
最後も感動的だ。
「いつかきっと 世界は ひとつになる」の言葉に続いて、女性が「いつかきっと」と声を上げ、今度は男性が繰り返す。最後に全員でもう一度「いつかきっと」。声がきれいにそろった。
耳の聞こえない、ろう者の劇団「いぶき」の俳優桜井忍さん(34)も参加した。桜井さんの分担部分は手話だけ。突然消える分、引き込まれる。
「戦争をなくしたいという気持ちに共感できた」と筆談で桜井さん。群読の経験についても「劇団とは違い、文化の違うさまざまな人々と一緒にやるのは初めて。違った人々と心をひとつにする気持ちを作るのは喜ばしい」とノートに感想を書いた。
目が見えない学校の先生は自ら詩を点訳した。親子で参加した組もある。
イマジンの群読は、岐阜・九条の会代表世話人で元岐阜大教授の吉田千秋さん(66)が提案した。「市民参加を大事にしたい。群読は、みんなが主役のメッセージになる」
平和のつどいは午後1時半開会。群読の後、日本国際ボランティアセンター代表理事の谷山博史さんが「武力で平和は得られるか?」と題して、イラクやアフガンでの活動経験を通して講演する。入場料は事前協力券として500円。託児もある。
平和フェスタin湖西:「憲法が生きる社会を」 戦争体験を聞き語り――大津/滋賀
[毎日新聞 2009年10月21日 地方版]
◇9条の大切さ訴え
憲法9条の大切さを考えようと「2009平和フェスタin湖西」が17日、大津市和邇高城の和邇文化センターで開かれ、約200人が戦争体験の聞き語りなどに耳を傾けた。
9条の会湖西地域連絡会が主催。聞き語りでは、戦中に食糧難で苦しんだ母親や、友人を戦地で亡くした青年らの体験談を朗読。比叡山に特攻隊の基地があったことも紹介し、「憲法が生きる社会を目指します」とメッセージを読み上げた。
また朝日新聞社の伊藤千尋記者が「21世紀 世界に平和は訪れるのか」をテーマに講演。スペインのグランカナリア島テルデ市に、「ヒロシマ・ナガサキ広場」という公園があり、憲法9条が書かれた記念碑があることを紹介し、「世界には9条をほしがっている国がある」と話した。
大津市仰木の里7の無職、鴫原良和さん(71)は「私は国民学校で『兵隊すすめ』と学習させられた世代。当たり前のようにある憲法をみんなで守りたい」と話していた。
平和と文化のつどい:25日、加古川市民会館で開催/兵庫
[毎日新聞 2009年10月21日 播磨・姫路版]
東播磨2市2町の「九条の会」7組織が共同企画した市民集会「平和と文化のつどい」が25日午後2?4時、加古川市民会館(加古川町北在家)で開かれる。
野口9条の会▽9条の会北加古川▽平岡9条の会▽別府9条の会(以上加古川市)▽九条の会たかさご(高砂市)▽いなみ9条の会(稲美町)▽播磨町9条の会??でつくる実行委員会(委員長、幹栄盛・鶴林寺住職)の主催。幹委員長は「世界希有の理想的な『憲法9条』を堅持して、その理念を広めることが、世界をリードし国際的信頼を得る」としている。
立命館大国際平和ミュージアムの安斎育郎・前館長が「いかそう憲法9条! なくそう核兵器!」をテーマに講演。野田千晶さんのハープ、末原論宜さんによるフルート演奏もある。入場料500円(高校生以下は無料)。問い合わせ先は実行委事務局。
ニューギニア戦線テーマに講演会/小田原で31日
[神奈川新聞 2009年10月17日]
ニューギニア戦線と日本の戦争責任を考える「戦争体験を聞く会」が31日、小田原市尊徳記念館(同市栢山)で開かれる。ニューギニア戦線を体験した飯田進さん(86)=横浜市在住=が語るだけでなく、参加者と意見交換する。おだわら城北9条の会の主催。入場無料。
飯田さんは、社会福祉法人「新生会」、同「青い鳥」の理事長を務める。太平洋戦争中にニューギニア戦線を体験し、戦後はBC級戦犯として重労働20年の判決を受けた。その人生はドキュメンタリー映画「昭和八十四年?1億3千万分の1の覚え書き」に描かれており、「地獄の日本兵?ニューギニア戦線の真相」(新潮新書)など多くの著書がある。
同会は栢山、富水など同市北部地域を基盤に2007年7月に発足。小田急線と大雄山線の沿線に、いずれも月1回看板を掲出し、「守ろう9条」と乗客らにアピール。このほか、年に1回「戦争体験を聞く会」も開催しており、「聞く会」は今年は4回目。
当日は、飯田さんが約20万人の日本兵が戦死したニューギニア戦線の実態を証言。餓死や病死など数え切れない無念の死ももたらした戦争の責任を、参加者とともに考える。地元の親子の「合唱団たんぽぽ」による平和の歌も予定されている。
午後2時から午後4時半まで。同記念館は小田急線富水駅か栢山駅から徒歩約15分。
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