別に来年の大河ドラマの予習という訳ではありませんが、たまたま本屋で見つけた佐々木克『坂本龍馬とその時代』(河出書房新社、左)を読みました。
月別アーカイブ: 2009年12月
ボッセ氏「第九」の王道をゆく
先日の都響「第九」で何となくもやもや感が残ったので、本日は、池袋まで出かけて当日券で、ゲルハルト・ボッセ指揮、東京シティ・フィルの「第九」を聴いてきました。プログラムは単純明快。(^_^;)
- ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 「合唱付き」 作品125
独唱は、ソプラノ釜洞祐子、アルト小原伸枝、テノール櫻田亮、バリトン萩原潤。合唱は東京シティ・フィル・コーア。
ボッセ氏は、1922年生まれの御年87歳。すっかり背中も曲がってしまっておられましたが、なかなかどうして。椅子にも座らず、決してテンポも崩れず、これぞ「第九」の王道をいく、という堂々たる演奏でした。(チラシのボッセ氏の写真はもうだいぶ前のもの?)
ブル7と第九 都響のコンサート
今月は、日フィルのあと、都響のコンサートに2回行ってきました。18日のサントリー定期、デプリーストの指揮でブルックナーの交響曲第7番。それに、昨日、久しぶりの上野・文化会館で「第九」の演奏会を聴いてきました。
それは綿実か、実綿か?
『資本論』第13章「機械と大工業」のなかで、「綿繰り機」の話が出てきます。
「綿を繰(く)る」というのは、摘み取った棉 ((植物のワタのことを漢字では「棉」と書きます。))(ワタ)の実から種子を取り除いて、綿の繊維 ((棉の実から種子をとった繊維を「綿花」といいます。綿花というのは、棉の花のことではないのでご注意を。))を分離する工程のことです。そもそも綿というのは、棉の種子に生えている毛のようなものなので、糸にする場合には、まず種子をとらなければなりません ((ちなみに、その種子からは油がとれ、「綿実油」(めんじつゆ)と呼ばれます。ちょっと高品質な食用油として市販されています。で、油を搾った種子の残りかすは「綿実粕」として肥料や飼料になります。))。
それを、たとえば新日本出版社の『資本論』では次のように書かれています。
綿紡績業における変革は綿実から綿の繊維を分離するための“綿繰り機”の発明を呼び起こした……(上製版『資本論』、新日本出版社、Ib、661ページ)
しかし、昔、日本近世史のゼミで綿作の話を勉強したときには、摘み取ったままの棉の実は「実綿」(「じつめん」または「みわた」と読む)と言ったはず…。はて、「実綿」なのか「綿実」(「めんじつ」と読む)なのか? 手元にある国語辞典を引いても、「実綿」も「綿実」も出てきません。いったい、どっちが正しいんでしょうか。
仏教にとって戒律とは? 東野治之『鑑真』
日本古代史の東野治之・奈良大教授の新刊。11月発売の岩波新書の1冊。
5度の失敗や失明にも負けず、日本への渡来を果たした鑑真和上は有名ですが、本書で東野氏は、その鑑真がそこまでして日本へ伝えたかったものは何だったのか? という問題にせまっています。
BBCが27カ国世論調査 “資本主義はうまくっている”は11%
少し古い話ですが、11月、イギリスのBBC放送が世界27カ国でアンケート調査の結果を明らかにしました。
「自由市場資本主義」について質問したところ、「それはちゃんと機能している」と答えた人は全体で11%しかなく、フランスでは4割以上が「違う経済システムが必要だ」と回答しています。(@_@。
目が覚めました
いろいろな資本論
海外の古本サイトで、『資本論』をあさっていると、実に、いろいろな『資本論』に出くわします。
マルクス、エンゲルスが直接携わって出版された『資本論』には、ご存知のように、次のものがあります。ドイツ語各版は、すべてマイスナー社から出版。
1867年 第1部ドイツ語初版
1872〜73年 第1部ドイツ語第2版
1872〜75年 第1部フランス語版(マルクスが仏訳文を点検)
1883年 マルクス没
1883年 第1部ドイツ語第3版(エンゲルス編集)
1885年 第2部ドイツ語初版(エンゲルス編集)
1887年 第1部英語版(エンゲルス監訳)
1890年 第1部第4版(エンゲルス編集)
1893年 第2部ドイツ語第2版(エンゲルス編集)
1894年 第3部ドイツ語初版(エンゲルス編集)
1895年 エンゲルス没
吉岡吉典さんの最期の2冊
昨年、亡くなられた吉岡吉典・日本共産党元参議院議員の遺著が2冊発売されました。左が新日本出版社から出た『「韓国併合」100年と日本』、右が大月書店から出た『ILOの創設と日本の労働行政』です。
吉岡さんは、これまでも『侵略の歴史と日本政治の戦後』『日本の侵略と膨張』『日清戦争から盧溝橋事件』『史実が示す日本の侵略と「歴史教科書」』『総点検日本の戦争はなんだったか』(いずれも新日本出版社)など、数多くの歴史書を書かれています。テーマの1つは日本の侵略戦争であり、もう1つが「韓国併合」と日本の植民地支配です。
米軍普天間基地:滑走路近くの鉄塔、防衛省が撤去へ
沖縄県宜野湾市にある米軍普天間基地の滑走路の直前にある無線用鉄塔が、防衛省側の負担で撤去されることになったという記事。
最初はへえ?とだけ思ってみていましたが、よく読んでみると、これは、去年7月にメア駐沖米総領事が「滑走路の近くの基地外に、宜野湾市が建設を許しているのが疑問だ」と発言して物議をかもした、いわく付きの鉄塔だったのです。
本日のお買い物
キタエンコ指揮:ショスタコーヴィチ交響曲全集(CD12枚組、演奏はケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団)
千葉さとしさんが新・千葉さとしの「はい、クラシックを聴いてます」で書かれている記事に触発されて、僕も、仕事帰りに新宿のタワレコで買い込んできました。(^^♪
ひき逃げ犯引渡しを 読谷村で総決起大会
沖縄・読谷村で、先月7日に米兵がおこしたひき逃げ事件に抗議し、犯人の引渡しを求める村民総決起大会が開かれ、1500人が参加しました。
この事件、米軍側が犯人の身柄を拘束し、当初は、日本側への引渡しも打診してきたのですが、犯人の米兵が「人をはねたとは認識しなかった」と主張。任意の聴取に3回応じたあとは、事情聴取にも応じないままになっています。フロントにひびが入り、血痕までついていたというのに、警察は逮捕もできない。まったくもっておかしな話です。
ひき逃げ事件に抗議 読谷村民総決起大会 : 琉球新報)
沖縄米兵身柄引き渡し求め集会 ひき逃げ事件で地元読谷村 : 東京新聞
米兵ひき逃げに抗議、沖縄で1500人大会 : 読売新聞
天皇「政治利用」問題
来日した中国の習近平・国家副主席が天皇と会見することにかんして、宮内庁長官が内閣の対応を批判したことから、にわかに「政治利用」云々の論争が巻き起こっています。
もともと、憲法に定められた天皇の外交上の国事行為は、「批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること」と「外国の大使及び公使を接受すること」しかありません。それ以外のこと ((一般に天皇の「公的行為」と言われていますが、憲法に天皇の「公的行為」についての規定はありません。つまり、一種の「超憲法的行為」といえます。したがって、「公的行為」の内容などは、きわめて厳格、限定的に考えられるべきであり、また、そうしたものとして行なわれなければなりません。もちろん、「国政に関する権能を有しない」(第4条)という憲法の規定を犯すことは絶対に許されません。また、直接には宮内庁が決めるにしても、「公的行為」についても「内閣の助言と承認」のもとにおこなわれ、「内閣が、その責任を負」っていると考えなければなりません。))は、歴代自民党政権が、自らの外交に天皇を「政治利用」して積み重ねてきたものです。それを棚上げして、今回の事態で自民党がにわかに「天皇の政治利用」に反対し始めるのは筋が通らないと思います。
:天皇陛下の要人会見「政治判断と別次元で」 宮内庁長官 : 朝日新聞
安倍元首相、「天皇の政治利用」と批判 : TBS News-i
隣国との付き合い大事=首相 : 時事通信
今週の「九条の会」(12月12日まで)
全国各地の草の根で活動している「九条の会」のニュースを、インターネットの中から拾い集めています。12月8日の対米英開戦日をはさんで、各地で取り組みがおこなわれました。過去のなかに消え去ってしまったニュースはお許しください。
- 中国5県の九条の会が初の交流会 : 山陽新聞(12/12)
- 九条の会:あす関大で交流集会 改憲テーマの講演も/大阪 : 毎日新聞(12/12)
- 学生ら集い ピースナイトナイン/東京・早稲田大学 : しんぶん赤旗(12/12)
- 案内:稲城9条の会5周年のつどい/東京 : 毎日新聞(12/12)
- 平和に対して私たちができることは? 立命大で「不戦のつどい」 : 京都民報(12/10)
- 9条守ろう「9の日アピール」 京都の会 : 京都民報(12/10)
- アフガニスタンで軍事支援は論外 京田辺9条の会 : 京都民報(12/9)
- 不戦の誓い新たに 太平洋戦争開戦の日に平和集会 : 佐賀新聞(12/9)
- “赤紙”配り不戦訴える 金沢 県母親大会連が活動 : 中日新聞(12/9)
- 9条署名/下諏訪で住民過半数/長野 : しんぶん赤旗(12/9)
- 反戦誓う開戦の日 熊本 : 朝日新聞(12/9)
- 「いのちの山河―日本の青空II」11日に上映会 : 神奈川新聞(12/7)
- 憲法9条を守ろう/釧路の市民団体が集い : 釧路新聞(12/7)
- 戦争体験通じて平和へ思い語る 左京で集い 益川さん講演 : 京都新聞(12/6)
- 小森陽一氏「世論の力で護憲を」 県九条の会、佐世保で初集会 : 長崎新聞(12/6)
- 「地域紛争に関心を」 スリランカで平和活動の徳留さん講演/南さつま市 : 南日本新聞(12/5)
- 別府9条の会:3周年のつどい 6日、加古川で/兵庫 : 毎日新聞(12/4)
- 地域に非核化の風を 九条の会が原爆写真展 那珂川 : 下野新聞(12/3)
- シベリア抑留体験者が語る 東御で19日「つどい」開催 : 信濃毎日新聞(12/1)
- 戦争の悲惨さ訴える、沖縄戦紙芝居に/別海九条の会 : 釧路新聞(11/30)
- 講演:「使わせない」運動を 非核で安部・山口大名誉教授/山口 : 毎日新聞(11/29)
- 参宮線の惨劇 次代へ伝える : 朝日新聞(11/28)
- 大江健三郎さん憲法「私の主題」 九条の会 : 朝日新聞(11/24)
- 講演:助けるという旗幟鮮明に アフガン支援NGO代表の中村医師、七尾で/石川 : 毎日新聞(11/17)
57-58年草稿「固定資本・流動資本」のところをどう読むか
『1857-58年草稿』を読んでいます。マルクスは、一応、経済学の本を書くつもりでこの草稿を書き始めたとはいえ、途中で、ああでもないこうでもないと考え始めると、その「ああでもない、こうでもない」をそのまま草稿に書き込みながら考えをすすめています。だから、『草稿』を読んでいくときは、個々の記述を読み取るだけでなく、マルクスの思考の流れをつかむことが大事になってきます。
ということで、先日から、固定資本・流動資本関係のところを読んでいますが、僕自身は、マルクスの書いた中身を理解するので精一杯で、マルクスの思考の流れはさっぱりつかめませんでした。
でも、よく読むと、マルクス自身が「さて、本題に戻ろう」とか「上述の論点を詳論するまえに」とか、「最後に」とか、ちゃんと手がかりを書いています。
ということで、教えてもらった、この部分の組み立てをもとに、自分なりに、マルクスの思考の流れを読み取ってみました。はたして、どうでしょうか?
今度はマイスナー版『資本論』を手に入れました(^^)v
今度は、マイスナー版の『資本論』を手に入れました。(^^)v
マイスナーというのは出版社の名前で、『資本論』は初版からこのマイスナー社から出版されました。マイスナー版といわれているのは、その中でも、マルクス、エンゲルス没後にマイスナー社が増刷したものを言います。ちなみに、私が手に入れたのは、第1巻が1917年刊の第7版、第2巻は1910年の第4版、第3巻は1911年の第3版です。
日経「大機小機」が「民主不況」論を喝破
本日の日経新聞「大機小機」は、なかなか面白い着眼だった。
「民主不況」などという議論にたいして、「株価や為替の動向は政権に対する通信簿ではない」と喝破して、市場の「揺さぶり」を批判するだけでなく、現下の景気悪化を、「小泉改革」による「遅れてきた『改革不況』」かもしれないといっているのは、なかなか的確な指摘ではないだろうか。
『平家物語』の世界に歴史学者が迫る!!
本日のお買い物
中央線ダメダメな一日
本日の中央線は、一日、ダメダメな状態でした。(-.-;)
朝は、西荻窪駅の信号機故障ということで、通勤時間にダイヤは大混乱。駅に着いたら、電車は止まった状態で、動き出すまで30分ほどかかりました。
で、仕事を終えて帰ろうと思ったら、こんどは四谷かどこか飯田橋駅で人身事故。ということで、またもやダイヤ乱れ…。
うんざりです。
JR中央線で信号トラブル 西荻窪駅、影響15万人 : 共同通信
JR中央線:飛び込み死亡事故 5万7000人に影響 : 毎日新聞