火を吐くような演奏

トスカニーニ指揮/ショスタコーヴィチ:交響曲第7番(1942年)/オーパス蔵

トスカニーニ指揮/ショスタコーヴィチ:交響曲第7番(1942年)/オーパス蔵

今日は、久しぶりにCDのやけ買いをしてしまいました。知人から、バーンスターンが60年代に振った昔のマーラー交響曲全集の新しいCD盤が出ていると聞いたので、それを探しに行っただけだったのですが、お目当てのものは見つからず、そのかわりに、いろいろと目についてしまったものがあって、ついついまとめ買いをしてしまいました。(^_^;)

その中の1枚が上のCD↑。

トスカニーニが1942年に、ショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」を西側で初めて振った演奏です。もちろんモノラルだし、今回のCD化で非常に音質がよくなったとライナーノーツには書かれていますが、そうはいってもLP時代以前の録音なので、現在のCDとは比較になりません。

にもかかわらず、演奏は新鮮で、生々しくて、しかも火を吐くような、強烈な印象が伝わってきます。

「レニングラード」は、1941年7月、独ソ戦の開始でヒトラー軍に包囲されたレニングラードで、連日の空爆、砲撃のもとでショスタコーヴィチが作曲した作品。そのスコアがアメリカに運ばれ、1942年7月19日、トスカニーニの指揮のライブ演奏が全世界に向けて放送された、という曰く付きの演奏です。

この演奏は当時は発売されず、トスカニーニの没後、1967年に「未発売音源集」としてLPに収録され、それをもとにしたCD盤もあるのだそうです。「オーパス蔵」はいわゆる板起こしで有名なレーベルですが、今回のCDはプライベート音源からの新たな復刻で、旧盤にくらべて音質はずっといいとのことです。

僕は、旧盤を聴いたことはありませんが、しかし、このCDの「みずみずしさ」は上に書いたとおり。思わず引き込まれてしまう演奏です。

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