沖縄・普天間基地の移設先といわれている鹿児島・徳之島で、島民1万5000人が参加して、米軍基地移設反対の集会が開かれました。
徳之島 移設反対で大規模集会:NHKニュース
全島あげ「私たちの宝、守る」 徳之島で移設反対集会 1万5000人参加:西日本新聞
徳之島 移設反対で大規模集会
[NHKニュース 4月18日 18時22分]
沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題をめぐって、鹿児島県徳之島で移設に反対する大規模な集会が開かれ、主催者の発表でおよそ1万5000人が参加しました。
集会は、徳之島への基地移設に反対を表明している島の3つの町の町長や住民のグループが開きました。主催者の発表で、島の人口の半数以上に当たるおよそ1万5000人が参加し、会場の徳之島町の漁港は反対を訴える手作りのプラカードを持った人やはちまきをした人で埋まりました。集会では住民たちがステージに上がり、地元に正式な打診をせずに検討を進めているなどとして政府の対応を批判しました。
このうち、母親代表として発言した野中涼子さんは「移設の話が持ち上がり、怒りと悲しみを感じます。子どもたちがのびのびと育つこのすばらしい島を守りましょう」と訴えました。また、地元の高校2年生の中熊優姫さんは、鳩山総理大臣とアメリカのオバマ大統領にあてて書いた手紙を読み上げ、「平和な島を、豊かな自然を、人々のきずなや未来を壊さないでください」と訴えました。
集会では最後に、政府が徳之島への移設を断念するまで戦うとする決議文が読み上げられました。伊仙町の大久保明町長は「これだけ多くの人が集まり、島民の思いは政府に伝わったと思う。今後、打診をしてきても会う必要はないと考えている」と述べました。
全島あげ「私たちの宝、守る」 徳之島で移設反対集会 1万5000人参加
[西日本新聞 2010年4月18日 19:49]
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先候補地とされる鹿児島県・徳之島で18日、移設反対集会が開かれた。人口約2万6千人の島で、参加者1万人の目標に対し、主催者発表で1万5千人が参加。「長寿、子宝、癒やしの島に米軍基地はいらない」との決議文を採択し、鳩山由紀夫首相が関係閣僚会議で「全力で追求したい」と明言した徳之島は、全島あげて拒否の姿勢を示した。
島での大規模反対集会は3回目で、今回が最大。島内の天城、徳之島、伊仙3町と住民団体でつくる「徳之島の米軍移設反対協議会」が主催した。島外からも労働団体関係者などが駆け付けた。
大会は徳之島町の亀津新漁港広場で行われ、高岡秀規徳之島町長の開会宣言の後、農家や漁業、商工業など、島内各層の代表が決意表明。母親代表として子どもと一緒に登壇した野中涼子さん(33)は「伸び伸びと子どもが育つ島に基地を移設しようとする政府に怒りと悲しみを感じる。わきゃしまぬ宝(私たちの宝)の子どもを守ろう」と声を張り上げた。
鉢巻きをし、「基地はいらん」などと書かれたプラカードを掲げて会場を埋めた参加者たちからは、登壇者が声を上げるたびに大きな拍手がわき起こった。
大会には奄美諸島の首長や地元選出の徳田毅衆院議員(自民)も参加。ただ政党色を無くそうと、各政党関係者への出席要請は行わなかった。
大会終了後に3町長が会見。大久保明伊仙町長は「政府が島に打診もせずに移設計画を進めたことに島民が燃え上がったと思う。政府は徳之島案をわれわれに打診することはできないと確信している」と話した。