日経新聞・テレビ東京の世論調査では、鳩山内閣の支持率は24%、不支持率68%。支持率が12ポイント下がって、不支持率が11ポイント上がっているから、支持が減った分がまるまるそのまま不支持に回っている、ということだろう。
産経新聞・FNNの調査でも、内閣支持率は22.2%で、不支持率66.5%と、ほぼ同じ結果。いずれも、一本調子で支持率が下がり、不支持率が上昇している。
内閣支持24%に、12ポイント下落:日本経済新聞
世論調査、詳細:日本経済新聞
【産経・FNN合同世論調査】内閣支持率、さらに下落22.2%:MSN産経ニュース
政党支持率でみると、「みんなの党」への期待が高いことが分かる。他方で、個人では舛添要一氏は人気が高いが、「新党改革」の支持率は低い。日経世論調査では、新党について「どの党にも期待しない」58%ともっとも高く、産経新聞も「新党はいずれも民主批判層の受け皿にはなりえていない」としている。
自民党政治を終わらせたいと民主党に期待したが裏切られた、という有権者にとって、自民党への回帰がありえないだけでなく、沈み行く泥舟からあわてて逃げ出したような「新党」にもまったく期待していないことが分かる。
内閣支持24%に、12ポイント下落/民主支持は27% 本社世論調査
[日経新聞 2010/4/25 22:03]
日本経済新聞社とテレビ東京が23?25日に共同で実施した世論調査で、鳩山内閣の支持率は24%となり、3月の前回調査から12ポイント下落した。不支持率は11ポイント上昇の68%だった。民主党の支持率は27%で6ポイント、自民党は21%で2ポイントそれぞれ低下した。沖縄の米軍普天間基地の移設問題を5月末までに決着できなかった場合、鳩山由紀夫首相は「退陣すべきだ」が57%に達した。
鳩山内閣の内閣支持率が2割台に落ち込むのは初めて。夏の参院選を前に、政権維持の「危険水準」に近づいたといえそうだ。
政党支持率では、みんなの党が前回から1ポイント上昇し9%になった。4月に発足した新党のうち、舛添要一代表の新党改革は2%、平沼赳夫代表のたちあがれ日本は1%。
内閣を支持しない理由(複数回答)では「指導力がない」が7ポイント上昇の64%で、引き続き最も多かった。「政府や党の運営の仕方が悪い」が41%、「安定感がない」が40%と続いた。普天間問題や高速道路の新料金制度の見直しを巡る混乱などが影響しているようだ。支持する理由(同)は「民主党中心の内閣だから」が37%、「人柄が信頼できる」が26%だった。
「4年間は消費税の増税はしない」とする首相の方針に「反対」は4ポイント上昇の50%で、1月に調査を始めて以来、初めて5割になった。「賛成」は6ポイント低下して37%で、初めて4割を下回った。
首相や民主党の小沢一郎幹事長の政治資金問題を参院選の投票の際に考慮するかについては「考慮する」が54%で6ポイント低下。「考慮しない」が39%で7ポイント上昇した。
調査は日経リサーチが全国の成人男女を対象に乱数番号(RDD)方式で電話で実施した。有権者のいる1477件から914件の回答を得た。回答率は61.9%だった。
世論調査結果
[日経新聞 2010/4/25 23:18]
◆日本経済新聞社とテレビ東京の共同世論調査の結果
(4/23?25に実施。単位%、カッコ内は前回。四捨五入したため合計が100%とならない場合がある)
Q.あなたは鳩山内閣を支持しますか、しませんか。
支持する 24 (36)
支持しない 68 (57)
いえない・わからない 8 (7)Q.(「支持する」と回答した方に)支持する理由は何ですか。
民主党中心の内閣だから 37 (39)
政策がよい 20 (23)
国際感覚がある 5 (7)
指導力がある 5 (3)
安定感がある 4 (3)
人柄が信頼できる 26 (23)
清潔である 12 (11)
政府や党の運営の仕方がよい 9 (8)
その他 14 (10)
いえない・わからない 8 (5)Q.(「支持しない」と回答した方に)支持しない理由は何ですか。
民主党中心の内閣だから 11 (13)
政策が悪い 31 (34)
国際感覚がない 22 (12)
指導力がない 64 (57)
安定感がない 40 (33)
人柄が信頼できない 19 (14)
清潔でない 10 (11)
政府や党の運営の仕方が悪い 41 (41)
その他 3 (6)
いえない・わからない 4 (4)Q.あなたは今、どの政党を支持していますか。
民主党 27 (33)
自民党 21 (23)
公明党 4 (5)
共産党 2 (4)
社民党 1 (1)
国民新党 0 (1)
みんなの党 9 (8)
たちあがれ日本 1 (―)
新党改革 2 (―)
新党日本 0 (0)
その他の政党 1 (0)
支持(好意)政党なし 24 (19)
いえない・わからない 7 (6)Q.国と地方の借金が過去最大になる見通しですが、鳩山由紀夫首相は「4年間消費税の増税は行わない」と言っています。あなたは首相の考えをどう思いますか。
賛成だ 37 (43)
反対だ 50 (46)
どちらともいえない 8 (6)
いえない・わからない 4 (5)Q.鳩山首相は沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題を5月末までに決着させると表明しました。決着できなかった場合、首相は退陣すべきだと思いますか。
退陣すべき 57 ─
退陣する必要はない 36 ─
どちらともいえない 3 ─
いえない・わからない 4 ─Q.参院選を前に新しい党の結成が相次いでいます。次の中で、最も期待するのはどの党ですか。
平沼氏や与謝野氏らの「たちあがれ日本」 4 ─
舛添要一氏らの「新党改革」 20 ─
山田宏東京都杉並区長らの「日本創新党」 9 ─
どの党にも期待しない 58 ─
いえない・わからない 8 ─Q.あなたは夏の参院選の投票先を決める際に、鳩山首相や民主党の小沢一郎幹事長の政治資金問題を考慮しますか、しませんか。
考慮する 54 (60)
考慮しない 39 (32)
どちらともいえない 3 (2)
いえない・わからない 4 (6)Q.夏の参院選であなたが投票したい政党、または投票したい候補者がいる政党はどこですか。
民主党 20 (24)
自民党 14 (20)
公明党 4 (5)
共産党 3 (4)
社民党 1 (2)
国民新党 0 (1)
みんなの党 11 (9)
たちあがれ日本 2 (―)
新党改革 7 (―)
新党日本 0 (0)
その他の政党 2 (1)
まだ決めていない 23 (22)
投票に行かない 0 (0)
いえない・わからない 12 (10)Q.今後、日本の政治に影響力を発揮してほしいと思う政治家はだれですか。次の中から1人だけお答えください。(敬称略)
鳩山由紀夫 5 (6)
岡田克也 7 (8)
小沢一郎 3 (3)
菅直人 5 (7)
前原誠司 13 (10)
長妻昭 3 (3)
谷垣禎一 1 (1)
石破茂 6 (6)
石原伸晃 7 (5)
舛添要一 23 (28)
その他 7 (6)
いえない・わからない 20 (15)
【産経・FNN合同世論調査】内閣支持率、さらに下落22.2%
[MSN産経ニュース 2010.4.26 11:37]産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が24、25両日に実施した合同世論調査で、鳩山内閣の支持率は前回調査(3月20、21両日)より8.3ポイント減の22.2%に急落、20%割れが目前に迫った。民主党の政党支持率も19.8%と5.6ポイント減少した。民主党の支持率が2割を切るのは、前回参院選前の平成19年7月19?21日の調査以来、2年9カ月ぶりで、民主党は、この間に得た世論の支持をほぼ失った形だ。
内閣への不支持率は66.5%と12.6ポイント増。鳩山政権の支持率が2割台、不支持率6割台に突入したのは、いずれも初めて。
鳩山政権の評価では、5月末に決着させるとしながらも迷走する、米軍普天間飛行場移設問題をめぐる対応を「評価しない」との回答は82.8%。小沢一郎民主党幹事長から「値上がりになる」と横やりの入った高速道路料金をめぐる対応も「評価しない」が70.7%に上った。
これらを「最終的に自らが判断する」とする鳩山由紀夫首相の指導力は90.0%が「評価しない」と答えており、改めて首相の指導力不足に世論の厳しい視線が寄せられていることがわかる。こうした政権運営や「政治とカネ」の問題で、鳩山氏は「首相を辞任すべきだと思う」との回答は、47.1%、「思わない」は46.5%。「辞任すべきだと思う」が「思わない」を初めて上回り、国民の間には鳩山退陣論がくすぶりはじめている。
他の政党支持率では、相次ぐ離党問題で揺れる自民党も14.2%と4.6ポイント落とした。みんなの党が1.6ポイント伸ばし8.5%と支持率を上げ、民主、自民に代わる第3極として認知されてきた。参院選を前に結党した新党の支持率は、舛添要一前厚生労働相らの「新党改革」が1.1%、平沼赳夫元経済産業相らの「たちあがれ日本」が1.0%と低調だった。
夏の参院選比例代表での投票先も、民主党は前回調査より8.2ポイント減の21.2%と大幅に落ち込んだ。自民党も、17.8%と6.2ポイント下がった。みんなの党は0.3ポイント上げて10.3%。新党改革が2.5%、たちあがれ日本が2.0%、山田宏杉並区長ら地方の首長でつくる「日本創新党」が1.0%と、新党はいずれも民主批判層の受け皿にはなりえていないようだ。