菅内閣の支持率50%に下落

読売新聞の世論調査で、菅内閣の支持率が50%に。わずか1週間で5ポイント、3週間で14ポイント低下した。

朝日新聞の世論調査では、「消費税の引き上げを参院選の最大の争点だ」と思う人は19%で、「消費税以外にも大きな争点はある」とする人が71%にのぼったというが、これは設問が悪い。「消費税以外にも大きな争点がある」と思っている人が多いというだけで、そこから、消費税増税が「大きな争点」ではないという結論は出てこない。

菅内閣の支持率50%に続落…読売継続調査:読売新聞
参院選 第3回継続全国世論調査:読売新聞
「消費税が最大争点」19% 参院選、朝日新聞世論調査:朝日新聞
世論調査―質問と回答〈6月26、27日実施〉:朝日新聞

菅内閣の支持率50%に続落…読売継続調査

[2010年6月28日01時26分 読売新聞]

 読売新聞社が25〜27日に実施した参院選の第3回継続全国世論調査(電話方式)で、菅内閣の支持率は50%となり、前回継続調査(18〜20日実施)の55%から5ポイント下がった。
 不支持率は37%(前回32%)だった。菅首相が、消費税率引き上げの検討について、十分に説明しているとは思わない人は88%に達し、支持率下落の一因となったようだ。
 首相の説明を不十分だと答えた人に限ってみると、内閣支持率は47%で、不支持率は40%となった。また、民主支持層でも83%が首相の説明を不十分だとした。
 菅内閣の支持率は、発足直後の64%(8〜9日実施の緊急調査)から、3週間足らずで14ポイント下がったことになる。
 ただ、消費税率の引き上げそのものには、財政再建や社会保障制度を維持するために「必要だ」が64%に上り、「そうは思わない」は33%にとどまった。首相が消費税率引き上げに言及する前の第1回継続調査(12〜13日実施)でも「必要だ」は66%で、有権者意識に大きな変化はなかった。
 参院比例選の投票先は、民主31%(前回30%)、自民15%(同14%)、みんなの党6%(同4%)などの順に多かった。選挙区選は民主33%(同32%)、自民16%(同15%)、みんなの党4%(同3%)などだった。比例選、選挙区選とも、第1回継続調査以降、大きな変動はない。
 一方、民主が参院でも過半数の議席を獲得する方がよいという人は42%(同44%)で、継続調査では初めて「そうは思わない」47%(同44%)が多数となった。参院選後の望ましい政権は、「政界再編による新しい枠組み」31%(同27%)が最も多く、「民主中心の新しい枠組みの連立」25%(同23%)などが続いた。
 政党支持率は、民主37%(同35%)、自民17%(同15%)などで、無党派層は31%(同37%)に減った。

「参院選」第3回継続全国世論調査 2010年6月電話調査の質問と回答

◆「参院選」第3回継続全国世論調査

▽調査日:2010年6月25-27日 対象者:全国有権者
 方法:RDD追跡方式電話聴取法
 発信用電話番号(対象全域バンク4)4500件
 有権者在住世帯が確認できたもの  1781件
 各世帯で有権者1人を無作為に指定(乱数方式)
 有効回答 1127件(有権者世帯に対する回答率 63%)

Q あなたは、菅内閣を、支持しますか、支持しませんか。

 答 1.支持する 50
   2.支持しない 37
   3.その他 4
   4.答えない 9

Q 今、どの政党を支持していますか。1つだけあげて下さい。

 答 1.民主党 37
   2.自民党 17
   3.公明党 4
   4.共産党 3
   5.社民党 1
   6.みんなの党   4
   7.国民新党    0
   8.たちあがれ日本 0
   9.新党日本    —
   10.新党改革    0
  11.その他の政党 0
  12.支持政党なし 31
  13.答えない   2

Q あなたは、7月11日に投票が行われる参議院選挙に、関心がありますか、ありませんか。次に読みあげる4つの中から、1つだけ選んで下さい。

 答 1.大いに関心がある 49
   2.多少は関心がある 36
   3.あまり関心がない 11
   4.全く関心がない  3
   5.答えない 0

Q 今回の参議院選挙の選挙区選挙では、どの政党の候補者に投票しようと思いますか。1つだけあげて下さい。

 答 1.民主党 33
   2.自民党 16
   3.公明党 3
   4.共産党 3
   5.社民党 0
   6.みんなの党   4
   7.国民新党    0
   8.たちあがれ日本 0
   9.新党改革    0
   10.その他の政党  0
   11.無所属    0
   12.決めていない 35
   13.答えない   5

Q 今回の参議院選挙の比例代表選挙では、どの政党の候補者、あるいは、どの政党に投票しようと思いますか。1つだけあげて下さい。

 答 1.民主党 31
   2.自民党 15
   3.公明党 5
   4.共産党 3
   5.社民党 1
   6.みんなの党   6
   7.国民新党    0
   8.たちあがれ日本 1
   9.新党改革    0
   10.その他の政党  0
   11.決めていない 32
   12.答えない   5

Q 現在、参議院では、民主党の議席は半数を少し下回っています。今回の参議院選挙の結果、民主党が、参議院で過半数の議席を獲得する方がよいと思いますか、そうは思いませんか。

 答 1.獲得する方がよい 42
   2.そうは思わない 47
   3.答えない 11

Q 今回の参議院選挙の投票に行くかどうか、次の4つの中から、今の気持ちに最も近いものを、1つだけ選んで下さい。

 答 1.必ず行く(期日前投票を含む) 71
   2.なるべく行くつもり      24
   3.たぶん行かない  3
   4.行かない(棄権) 2
   5.答えない     1

Q 今回の参議院選挙で、投票する候補者や政党を決めるとき、最も重視したい政策や争点を、次の7つの中から、1つだけ選んで下さい。

 答 1.景気や雇用     29
   2.年金など社会保障  28
   3.少子化や子育て   7
   4.消費税など財政再建 20
   5.地方分権      1
   6.外交や安全保障   5
   7.政治とカネ     8
   8.その他       0
   9.とくにない     1
   10.答えない     2

Q 今回の参議院選挙のあとに、どのような政権ができるのが望ましいと思いますか。次の5つの中から、1つだけ選んで下さい。

 答 1.現在の民主党と国民新党の連立政権     6
   2.民主党を中心とする新しい枠組みの連立政権 25
   3.民主党の単独政権             14
   4.民主党と自民党の大連立政権        14
   5.政界再編による新しい枠組みの政権     31
   6.その他                  1
   7.答えない                 10

Q 財政再建や、社会保障制度を維持するために、消費税率の引き上げが必要だと思いますか、そうは思いませんか。

 答 1.必要だ 64
   2.そうは思わない 33
   3.答えない 3

Q 菅首相は、消費税率の引き上げについて、国民に十分に説明していると思いますか、そうは思いませんか。

 答 1.十分に説明している 8
   2.そうは思わない 88
   3.答えない 4

Q 民主党が、今回の参議院選挙の公約で、昨年の衆議院選挙で掲げた政権公約、マニフェストの一部を修正したことを、評価しますか、評価しませんか。

 答 1.評価する 47
   2.評価しない 45
   3.答えない 8

Q 自民党に、再び政権を担当してほしいと思いますか。次の3つの中から、1つだけ選んで下さい。

 答 1.できるだけ早く担当してほしい  17
   2.担当してよいが、当面は望まない 46
   3.担当してほしくない       34
   4.答えない            4

「消費税が最大争点」19% 参院選、朝日新聞世論調査

[asahi.com 2010年6月27日22時46分]

 朝日新聞社が26、27の両日実施した全国世論調査(電話)によると、消費税の引き上げを参院選の最大の争点だと思う人は19%で、「消費税以外にも大きな争点はある」とする人が71%にのぼった。菅内閣で財政のムダ減らしが「進む」と思う人は、「大いに」「ある程度」を合わせて46%、「進まない」は「あまり」「まったく」を合わせて51%と、見方が分かれた。
 消費税引き上げに反対の人(全体の44%)でも、選挙の争点について「消費税が最大」は25%で、「消費税以外にもある」が61%になる。引き上げに賛成の人(全体の46%)では15%対81%だ。有権者の多くは幅広い問題を選択基準にしようとしている。
 消費税問題での菅直人首相の説明や対応を「評価する」30%に対し、「評価しない」が50%で、必ずしも説明が十分とはみられていない。
 菅内閣の支持率は48%で前回(19、20日)の50%からやや下がった。不支持率は29%(前回27%)だった。
 参院比例区の投票先で民主は39%(前回36%)とやや回復、自民は15%(同17%)にやや下がった。政党支持率は民主が37%(同32%)、自民は14%(同13%)などだった。

世論調査―質問と回答〈6月26、27日実施〉

[asahi.com 2010年6月27日22時47分]

(数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。丸カッコ内の数字は、19、20日の前回調査結果。内閣支持率や投票先など連続調査で毎回聞く質問は後日まとめて掲載する予定です)

「消費税が最大争点」19% 参院選、朝日新聞世論調査
◆消費税の引き上げに賛成ですか。反対ですか。

賛成 46(46)
反対 44(45)

◆消費税引き上げの問題は、あなたにとって参院選の一番大きな争点になると思いますか。消費税以外にも大きな争点はあると思いますか。

一番大きな争点になる 19
消費税以外にも大きな争点はある 71

◆消費税の引き上げをめぐる菅首相の一連の説明や対応を、評価しますか。評価しませんか。

評価する  30
評価しない 50

◆菅内閣のもとで、財政のムダを減らす取り組みがどの程度進むと思いますか。(択一)

大いに進む 2
ある程度進む  44
あまり進まない 46
まったく進まない 5

◆民主党と自民党を全体として比べてみた場合、どちらの政党が改革に熱心だと思いますか。民主党ですか。自民党ですか。

民主党  65
自民党  15

    ◇

〈調査方法〉26、27の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、全国の有権者を対象に調査した。世帯用と判明した番号は1699件、有効回答は1023人。回答率60%。

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