がんばって勉強しなくては…

金澤史男『自治と分権の歴史的文脈』(青木書店)

選挙が終わって久しぶりの本漁りで、買ったもの。昨年急逝された金澤史男・横浜国大教授の『自治と分権の歴史的文脈』(青木書店)。地方自治の歴史というのは、法律的・政治的な制度・仕組みの問題と、財政の問題と、それとそれらをめぐる地方・中央の動きがあって、なかなか難しいのですが、がんばって勉強したいと思います。

金澤氏については、この6月に、日本経済評論社から『近代日本地方財政史研究』『福祉国家と政府間関係』の2冊の遺稿集が出されています。

本書も解説によれば、もともとは書き下ろしを考え、目次案も作られていたそうですが、それはかなわず、編集委員会の判断で、日露戦争あたりの時期から後の、地方自治制度の変遷を明らかにした既発表論文がまとめられています。

3冊の遺稿集の中で、本書は、金沢氏が近代の日本の地方自治の歴史についてどんなことを考えていたかを知ることのできる一般向け概説書といえるでしょう。

金沢氏の解説で、大石嘉一郎氏の本を読んだのがついこの間のこと。あらためてその急逝が惜しまれます。

【書誌情報】
著者:金澤史男/書名:自治と分権の歴史的文脈/出版社:青木書店/刊行:2010年7月/定価:本体3600円+税/ISBN978-4-250-21014-3

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